チャンスをものにする根性
目次
優勝決定戦をせずに決まった初優勝。
一騎打ちで敗れた高安との戦いで2敗同士で迎えた千秋楽。
明暗分けた相撲。
千賀ノ浦部屋に移ってすぐに優勝できるとはちょっと出来過ぎ感もある。
九州場所を総括してみる
大関高安は粘ったけれども1歩及ばず。
相撲ファンからの熱い思い
50年来の相撲ファンから見ると横綱の土俵入りが見られない場所はそれだけで不満だと言える。
やはり場所には横綱の土俵入りが必要。
土俵入りを見て相撲ファンは相撲の良し悪しとは別に納得する生き物なのだから。
さて平成最後の九州場所。
3横綱が不在で1大関休場。ほとんど満身創痍とも言える場所の状況。
残った大関栃ノ心はいまひとつ調子が上がらずかろうじて給金直しの8勝7敗。
残った大関高安は千秋楽で今1歩及ばず、12勝3敗で優勝を逃した。
大関高安にはどうしても改善されない大きな欠点がある。
それは腰高なこと。じっくりと股を割って攻め込むタイプの相撲が取れないでいる。
彼の持ち味は立ち会いからのぶちかまし。上半身のパワーで押し切る相撲が多いので、ツボから外れてしまうとどんどん負けてしまうことに。
結局、今場所も、星勘定の事はともかく、本来の相撲は取れていなかったと見る。
貴景勝に期待する声
とにかく小結貴景勝の若者らしからぬ落ち着いた思い切った相撲が光った場所だった。
これで来場所は関脇に上がる。
この関脇で、もし優勝に匹敵するような成績が挙げられるのならば、来場所以降、大関の声がかかるだろう。
貴景勝の持ち味は立ち会いからの厳しい押し。これがあるので、相手力士も慌てて付け入る隙を与えることになる。
相撲自体はまだまだ発展する可能性は充分。
22歳の若武者である。持ち前の前へ出る圧力を生かすことができれば、いなしやはたきなど、本来やってはいけないとされる技も充分に生きてくるわけだ。
まとめ
頼もしい若者が出てきたと言える。
他にも注目の力士は何人かいるので、来場所以降も目が離せない。
いつも思うことだが相撲は国技なので、どうしても日本人のDNAが反応してしまうのだ。
貴景勝は引退してしまった親方貴乃花の DNAをしっかりと受け継いでいる。
相撲がこの先尻すぼみで落ち目にならないよう引っ張っていって欲しいものである。