言葉の意味
目次
イラストよく育児放棄のことをネグレクトと呼びました。子供の世話を放棄することですよね。
セルフネグレクトは自分自身の世話をすることを放棄することです。
例えば食事であったり、それ以外の身の回りの事、お風呂とか歯磨きとか様々な自分自身へのメンテナンスを放棄することとされています。
実は若い世代も、ある程度、歳をとった世代もそれなりに認められる現象のようです。
セルフネグレクトは、行き着く先が悲惨な場合が想定されるので、社会的にも関心が高いといえます。
どうなっちゃう?
ほとんどの場合に起こる事は、まず部屋の掃除をしなくなるんですね。
これは、ずぼらだからと言う理由だけではなく、掃除そのものや、その他の様々な日常生活に関わることができなくなると言っていいでしょう。
その結果、部屋はゴミ屋敷と化し、居住する人間もあえて不潔な中で生活をすることに。
このような中で暮らした場合、病気になる可能性も高くなり、病気になったとしても病院に行く可能性は低いんです。
様々なひどい状況はネット等のニュースでアップされているので、この足の踏み場もない状況は普通に起こっていることといえます。
意欲をなくすと、このような状況になるのですが、ネグレクトは自分だけでなく、子供や、飼っているペットたち、様々なものに対して起こりえます。
なぜ起こるの?
お年寄りの場合だと、認知症や年齢による体力や気力の低下が挙げられるのです。
しかし若い人でも最近は増えていると聞きます。
様々な理由が考えられますが、自分自身を大切にする感覚の欠如があって、またうつ病などの精神疾患や、仕事や学校等のストレスが原因の場合もあるでしょう。
セルフネグレクトの人に共通なのは、自分自身に価値がないと思っていることでしょうか。
ある意味気の毒な気もしますが、同情などの気持ちを向けても通じない場合が多いと聞きますね。
はじめに、周りとのコミニュケーションを拒否している部分があるのでそこのクリアが最初の課題でしょう。
周りが対処することで防げるのでしょうか?
【10の質問にトライ!】
チェック1/問題が起きたとき、自分一人で解決しようとする
チェック2/入浴や着替えに無頓着になっている
チェック3/新聞や郵便物をポストに取りに行くことが面倒
チェック4/窓ガラスが汚れていても、半年以上その汚れを放置している
チェック5/強いストレスで睡眠や食事が疎かになっている
チェック6/休みの日も家に閉じこもりがち
チェック7/ゴミ箱にゴミを捨てず、どこにでも捨ててしまう
チェック8/部屋ではベッドの上(寝床)を中心に行動している
チェック9/最後に掃除機をかけた日を覚えていない
チェック10/髪を整えたり、身だしなみを整える気が起きない
上記の質問は、あくまでセルフネグレクト(自己放任)がどうかの目安となりますが、
●3つ以上 ◯があった人は、セルフネグレクト予備群かも!
●5つ以上 ◯があった人は、すでにセルフネグレクトかも!
引用元 https://tenki.jp/suppl/emi_iwaki/2018/04/30/28069.html
このテストをやってみて実は私3つ4つあったので、予備軍の可能性が。
あくまでも目安となりますが、こういったものを参考にしてセルフチェックしてみることも大切でしょう。
自分の問題として捉えてみると
大抵の場合、」言われる事は他人事として考えないこと。ひょっとしたら自分にも起こるか、すでに自分自身が陥っていないかを考えてみることです。
高齢者の仲間入りをした私は、大抵の事は億劫でめんどくさいと感じます。
普段日常で使う道具類はほとんど自分の手の届く範囲に置いてますし、とりあえずゴミはゴミ箱をあちこち置くことで散乱するのを防いでいる状況です。
ポイントになるのは、私の場合、仕事や仲間たちとのコミニケーションで迷惑をかけないようにする、その心がけですね。
自分の身に何かがあったときには、必ず誰かに迷惑をかけることになるので、そのことだけがとても心苦しいと考えるのです。
まとめ
最悪の場合孤独死の可能性も
セルフネグレクトの行き着く先は孤独死と言うことに。
仕事柄、役所で死亡届けを受理したりする機会が多いのですが、ごくまれに死亡診断書ではなく死体検案書で届け出をされる場合があります。
このような方達の中に、死亡時間が推定で書かれている場合があるんですね。
2週間も1ヵ月も前の頃の推定時間だと、おそらく孤独死したことが想像されるんです。
言葉にするのもはばかられるぐらい、ご遺体はあさましい状況になっていたものと。
このようなご遺体が発見された部屋を専門に清掃する業者さんがいます。
完全防備の姿で(強烈な匂いがあるので)、作業をするわけですね。
社会での取り組み
各地方自治体では必ず包括支援センターが設置されることが義務付けられています。
実はここが様々な支援を必要とする人たちにとっての最後の砦的な存在です。
不安なこと心配なことがあれば、まずここで相談してみることです。
相談をする人に対して、どのような支援が1番ふさわしいのかを親身になって考えてくれるセクションですね。
私は個人的にボランティアをさせてもらっているのですが、包括支援センターは認知症対応専門の印象があったんですが、セルフネグレクトのような案件も扱っていると、調べてみて初めて分かった状況です。
社会の仕組みの中で、少なからず発生するであろうセルフネグレクト。
厳しい状況から脱出するための1番効果的な方法は、今の段階では周りからの支援になるかと。
チェック表にもあったように、冒頭に何か問題が起こったときに全て自分で解決しようとするとありました。
普通の事なんですが、そこが出発点になっていると思うと、生活のあり方そのものを少し考えてみる良い機会なのかもしれません。