レジェンド ビートルズ
目次
4人組だったこのメンバーも、ジョン レノンが不慮の事故で亡くなった後ジョージ・ハリスンもガンで亡くなっている。
メンバーで残っているのはリンゴスターとポールマッカートニー。
時代をフルスピードで駆け抜けた彼らがそのあまりの人気ゆえに、様々なトラブルにも見舞われていたようだ。
正直なところ言うとビートルズが全盛で活躍していた頃は、なぜこの音楽がこれほど熱狂的に受け入れられるのか私には理解できなかった。
その当時、私自身もギターの弾き語りにかぶれて少しやった経緯があるが、ビートルズの曲だけはたやすくコピーできるような代物ではなかった記憶が。
ビートルズの曲はどの曲もコード進行が非常に難しいのである。
素人がたやすく真似できるような優しいものではなかった。
あの当時、様々なアマチュアバンドがあったけれど、ビートルズを軽々こなしていたグループはなかったと記憶。
1960年代
1960年代の時代を駆け抜けた彼ら。この当時、イギリス国内にとどまらずオランダやアメリカなど外国にまで出かけていてコンサートをしていた。
1964年にはアメリカのケネディ大統領が暗殺されている。
ビートルズが活躍した時代はまさに同時代。
ヨーロッパでもアメリカでも、まだまだ宗教の持つ力は大きかったし、人種差別など様々な社会的な問題がたくさん存在していた。
ビートルズの4人は、図らずもそういった問題の中でも自分たちの音楽を他者におもねる事なく表現していたようだ。
世界的な人気者たちである。彼らの一挙手一投足は逐一観察され、世界中に報道された。
簡単なジョークのつもりでの発言も、大きな社会問題として取り上げられ、彼ら自身も困惑するような事態が何度か起こったようだ。
もともとは音楽好きな4人のメンバーである。
それ以上もそれ以下もないはずなのだが、超有名である事は音楽以外の様々な事柄においても彼らは引き合いに出されたのである。
イギリスリバプール出身
イギリスリバプール出身ではあるが、地元の有名人だけに留まらない事は誰もが知るところ。
バンド活動を志す仲間がたまたまうまい具合に4人集まったのがこのグループの始まりである。
出発はジョン レノンとポールマッカートニーとの出会いから。そこにジョージ・ハリスンが加わり、最後に加わったのがリンゴスターと聞いている。
リンゴスターが加わった段階で彼らの音楽は完成された形をとったようだ。
4人のクリエイター
彼らの主な作品はそのほとんどが、ポールマッカートニーとジョン レノンの作品のようである。もちろんリンゴ・スターやジョージ・ハリスンも優れたミュージシャンなので自分たちの作品をたくさん作ってはいるのだが。
最初に挙げた2人はビートルズを代表するメンバーで曲作りは主にこの2人でやっていたのであるが、共同作業と一般的には言われていたが、それぞれ別々に作ることの方が多かったようだ。
どうやら最初に詩を書いたようである。そしてその歌詞にギターコードをつける形で作曲したようなのである。
彼らのインタビューを聞いていると楽譜と呼べるものはどうやら使用していなかったようである。
歌詞を書いたメモの上に直接いくつかのギターコードが記録されていてそれをもとに4人で演奏しつつ曲を完成させたようだ。
ビートルズのシングルをリリースする早さはおよそ3カ月に1曲。驚くべきスピードである。そのリリースすることと同時に、あれだけの膨大なコンサートツアーをこなしていたのである。
音楽愛好家とか実力者とか天才とかそういったレベルの話ではない。
超人的といってもいい位の活動である。
うすうすは感じていたが、やはり楽譜を書き起こす事はしていなかったのだ。
曲を作るときには、ギターを使ってみたり、あるいは手近なキーボードを使ったり、特にルール決めをしていなかったようだ。
このような超人的な活動の中で、彼らといえども疲労が刻一刻と蓄積されていってやがてはそれが頂点に達することに。
活動が10年以上過ぎた段階でビートルズそのものが休止することになったのである。
4人はそれぞれが個別に活躍する場を求めた。
ビートルズでいた時もそうでなかった時も様々な名曲は作られ続けたのである。
人気の理由
当時のコンサートの様子はテレビでもYouTubeでも簡単に見ることができる。
とにかく想像絶する人気である。失神者も出るほどの熱狂ぶり。
人気の理由を考えてみると、彼らの音楽はコード進行から見れば決してわかりやすい曲ではないにもかかわらず、リズムは驚くほどシンプルで単純明快な感がある。
4人の持ち味が遺憾なく発揮されるように、びっくりするほどハーモニーが使われている。
ソロのボーカルが1人で歌うパターンももちろんあるが、必ずと言っていいほど3人ないしは4人が声を合わせて巧みにハモっている 。
おそらくどの曲も数回 音合わせをしただけで本番に臨んでいたのだろうが、実力者の4人が奏で始めると、それは長年演奏してきたように軽々と表現できたのである。
ビートルズの歌詞は、その都度その都度彼らが感じた心の有り様が表現されている。
ほとんど全ての作品で若者達が熱狂しているが、今までの音楽とは明らかに違っていたのだ。
一言で表現するならば音楽そのものが自由に表現されていた。
ちゃんとした音楽ルールを踏んでいるにもかかわらず、自由気ままに演奏しているような伸びやかさがビートルズの大きな特徴と言える。
また画像で見る限り、彼らは譜面と言うものを使っていなかった。
つまりそのほとんどの音楽は彼らの胸のうちにしっかり保たれていてそれを表現していたのである。
クラシック音楽などの場合は、必ず目の前に譜面台が用意されている。
もちろん、歌手などは特別な場合を除いて譜面は見ないで演奏しているが。
伝説
レットイットビーがビートルズの最後の作品である。
様々なビートルズの曲の中で何曲かあるバラードの中でもこの曲をイチオシにする人は多いだろう。
私が個人的に思うのはこの曲の素晴らしさの本質は多分歌詞にあると思う。
もちろんメロディーも申し分のない説得力を持っているのだが。
歌詞から訴えかけてくる厳かな祈りの心は社会の中で様々な軋轢の中で傷ついた心を癒すのに充分である。
それは歌詞の意味が通じなくてもメロディーLINEから通じてくるのである。
ビートルズが活躍した1960年代は私の少年期と重なる。
残念なことに、その当時私はビートルズを評価する事はなかった。
彼らの音楽が私には理解できなかったのが本音である。
他にもっともっとメロディアスな耳に心地よいものもいっぱいあったので、あえてビートルズを選ぶ必要はなかったのだ。
しかしながら、年数を経て今はもう50年も経ってしまったが、最近になってやっと彼らの音楽の、表現するエネルギーの本質みたいなものが感じられるようになっている。
音楽が持っている本質、すなわち楽しいこと、嬉しいこと、悲しいことがストレートに表現されている。
ここが理屈抜きに合点できるのである。
ちなみに、ビートルズの最後のアルバムレットイットビーははるか昔にCDカセットで購入した。
今はどちらかと言えばYouTubeで聴くことが多いが。
理屈はともかくいいものはいいと彼らの音楽は教えてくれている。