YMOから出発
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80年代は日本のグループサウンズが新しい転機を迎えた時代でもあった。
その当時抜群の音楽センスとユニークなビジュアルで人気に乗ったのがこちらYMO。
音楽愛好家のようなグループだったがその中心的な役割を果たしていたのが坂本龍一。
3歳からピアノを始めた彼は、優れた作曲家でもあり演奏家でもあったわけで、時代の流れに乗ったこのグループの人気の牽引役と言える。
このグループの影響を受けた日本のミュージシャンも多いと聞く。
時代はアナログからデジタルへの切り替わりの時期でどちらかと言えば無機質なサウンドが多いように感じたのも事実。
後年、様々な分野で活躍する坂本龍一の原点がここにある。
作曲家としてピアニストとして
この曲はテレビのコマーシャルに採用されて誰でもが1度は耳にしたことがあるはず。
初めて聞いたときにクラシックか何かの曲の引用かと錯覚した記憶が。
控えめで叙情的な気分を漂わせながらも、曲は進むにつれて重厚さを増してくる。
誰が作曲したにせよ、およそ素人がまぐれで作れるような曲ではないと当時思ったことが。
さらりと歌い上げる奥深い人間の情念。
この作品が坂本龍一の作曲と知ってから後、この作曲者が並々ならぬ実力者であることをその時以降知ることに。
俳優もバラエティー番組もこなす
人気者であるが故に、様々なバラエティー番組でもお声がかかっていたようだ。
テレビで見かけたことがあるのはとんねるずの番組で、しょうもないキャラクターでコントをやっていたこと。
多分、明るいこととか面白いことにはとても興味があるのだろう。
坂本龍一のサービス精神を感じさせる1面である。
評価は日本だけに留まらない
Merry Christmas Mr. Lawrence - Ryuichi Sakamoto HD (02-08-13)
大島監督の有名な映画「戦場のメリークリスマス」
この映画は音楽も担当し、なおかつ俳優業もこなしていた。
実は見所満載の映画で、旧日本軍に捕らえられたイギリス軍兵士の物語だったと記憶。
実は出演している俳優たちが、超有名人たちである。
坂本龍一
ビートたけし
デビットボウイ
内田裕也
これらのミュージシャンを事もなげにごく普通に俳優として起用している。
大島渚監督は非凡な才能を持った映画監督だったが、この作品も彼の並々ならぬ才能が遺憾なく発揮できたものと今更ながら感じるのである。
まとめ
実はこの曲は坂本隆一を世界的に認めさせた一曲と言える。
この映画はベルナルドベルトルッチ監督であるが、アカデミー賞の作曲賞、並びにゴールデングローブ賞を受賞している。
日本人としては坂本龍一が初である。
坂本龍一の音楽はベースはクラッシック音楽だろうと認識する。
芸大での彼はクラシック音楽、特にバッハとドビッシーに多大な影響を受けたとされている。また民族音楽が彼の音楽性に与えた影響も極めて大きく、音楽方面の様々なジャンルに精通しているものと思われる。
YMO時代のテクノ音楽に代表されるような現代音楽にも造詣が深い。
彼は1951年生まれなので現在68歳。
既に老齢期に入っていて、しかもがんの闘病などがあり、自分自身の命について考えることも多いと聞いている。
しかし培われた様々な音楽的な才能やまた業績など、世界を納得させるレベルである。
活動の拠点はどうやらニューヨークに置いているようだが、これだけの豊かな才能を周りが放っておくはずもなく、様々な分野でお声がかかるんだろうと推察する。
これからも様々な分野で活躍が期待される日本人の1人である。