くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

バリ島のケチャ その秘密に迫る

 

音楽好きから見たケチャ

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観光客を前に演じられるケチャ

目次

 

バリ島のケチャ     とにかくリズムが素晴らしいの一言。

 


2017年バリ島最新版「ウルワトゥ寺院のケチャ・ダンス」

観光客を前に繰り広げられる演舞である。もちろん彼らが何を言っているのか当然わからないわけだし、なんとなく雰囲気で悪魔払いとか宗教的な意味合いのものなんだろうなと推測するだけだけど。

このリズムは、1人で奏でているわけではない。ちなみにインドネシアではKは発音しないので、彼ら一人一人は「チャ」と発声している。

しかし、この男性の声楽は、いくつかのグループに分かれていて、それぞれが拍子をずらして発声。

その結果、周りで聞いている人は「チャ」の音が「ケチャ」に聞こえると言うもの。

なるほどと思うことしきり。

ちなみにパッと

耳にする感じでは16ビートに思えるが。

実際には古くからの音楽でそのような取り決めがあらかじめ決まっているわけでは無いようだ。

以前に聞いたところでは16ビートのさらに上、32ビートとか 64ビートも演奏の中ではあるらしい。

ちょっと見た感じでは奇怪な感じがしないでもない。

インドネシアの文化遺産

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独特な舞踊はここでしか見られない


TRIP BALI "SAHADEWA" Kecak & Fire Dance バリ島 ケチャ・ダンス HD

女性が舞踊を担当する場合もあるようだ。

観光客を前に演じる場合も基本的には、宗教的な意味合いが含まれる。

バリ島ヒンドゥー 

バリ島には独特の宗教が育っている。もともと土着の神々への信仰があった。

そこへヒンズー教と仏教が入ってきて、それらが融合された結果独特のヒンドゥーが生まれた。

バリ島のほとんどの人は、今この宗教が示す習慣に従っているらしい。

ちなみにインドネシア自体はイスラムと思われる。

インドネシアの学校など、女性徒や先生が頭にベールを巻いている姿をよく見かけるがこれはイスラム教独特の戒律によるもの。

インドネシアはたくさんの島が集まった国である。それぞれの島において独特のものが発展していても何ら不思議は無い。

ケチャの舞踊では、聖獣と呼ばれる「バロン」魔女と呼ばれる「ランダ」が登場し、様々な物語を演じる。

ヒンドゥーの神はインドのシヴァ神を用いているようだ。神に仕えるための様々な思想が、儀式の根底に流れている。

儀式は何種類か分かれているが、代表的なものは悪魔払いだろう。

ここに「バロン」が登場するのだ。

ちなみにランダは夫に先立たれた妻が人恋しさのあまり、魔界に落ちて子供たちを食べてしまう悪魔になってしまうことから呼ばれたようである。

バリ島では夫が亡くなった場合、妻は夫に殉じて死ぬことが理想とされた。

しかしながら、そんな理想的なことなど思い通りにいくはずもなく、様々な状況があるだろう。

バリ島では夫に先立たれた妻は肩身の狭い思いをするのだろうか、私など思うのは妻を置いて先立ってしまう夫の方にも、なにがしかの責任があるだろうと思ってしまうのである。

「ランダ」はこのような思想から生まれたようだ。

インドネシアの大きな文化遺産と言っていいだろう。

音楽の三要素はリズムメロディーハーモニーといわれるが、音楽の発生した状況を考えると、最初はリズムだったと思われる。

音楽の最初の要素“リズム ” バリ島のケチャにはそのことを裏付ける興味深いことがしっかりと残っているのである。

観光国インドネシア

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独特の発展を遂げたヒンズー教寺院

もとより観光の国といったイメージが強い。

東南アジアの様々な名所の中でも、ここはベストスリーに入る位の名所と言える。

いちどぜひとも行ってみたい国の1つだろうか。

日本ともずいぶんなじみが深い国である。

かつての大統領スカルノ氏の奥様だったデヴィ夫人はもともとは日本人である。

ちなみにインドネシア観光では食べ物も楽しみの1つだろう。

日本人と同様、米を食べる民族のようだ。

また野菜以外にも肉や魚など豊富な料理が紹介されているようだ。

また肉などでは豚肉も食べるようだ。ヒンドゥーでは豚肉は本来食べないのであるが、バリ島ヒンドゥーは もともとのヒンドゥーとは違ってそこの戒律も変化しているようだ。

日本からもたくさんの観光客が訪れている。

まとめ

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首都ジャカルタは最新鋭の大都市

インドネシアは1947年にオランダから独立している。

それ以前は植民地としての時代が長かった。

私の知識の中であるのは独立運動で先頭を切ってインドネシアを導いたのが初代の大統領スカルノ氏である 。

インドネシアは人口2億3000万人の巨大な国家である。

その中で1つの国としてまとめ上げるのは大変な苦労だろう。

スカルノ大統領が提唱したことの1つに国民の約束事として 5つのことを守ろうと言うのがあった。

その中の最初に出てくるのが、どんな神様でもいいからきちんと信仰を持とうと言う事。

イスラムであってもキリスト教や仏教であってももちろんヒンドゥーでもどれかの神様を拝まなければいけないのである。

インドネシアでは、無神論者は場合によっては犯罪者とされる可能性が。

もちろん人それぞれで、どのような信仰を持つのかはその人の自由に任されているのだが、信仰を持たない事は国家として許しませんよと言うことらしい。

この辺に、とてもユニークなものを感じてしまう。

日本など信仰や宗教は自由とされる風潮があって、もちろんそれは憲法に認められた基本的人権の範疇であるが、あたかも何も信仰を持たないことが美徳のようにもてはやされる傾向がある。

意見はいろいろあるだろうが、私も無神論者のような人は正直あまり信用できないと考えている。

さてバリ島のケチャ。こちらは独特の発展を遂げたバリ島ヒンドゥーに基づく宗教儀式と言っていいだろう。

世界中の様々な音楽ソースの中でも特に異彩を放っていると言える。

今はYouTubeなどで映像を通して見たい放題見れるが、やはり現地で生で見ることにはかなわないだろう。