tadashi
ゲゲゲの女房 夕方4時20分から2話ずつ放映中
目次
2008年度の朝ドラである。モデルとなったのは故水木しげるの奥さん「米良布枝」さん。
この2人が主人公となって物語は作られた。
実はNHKの朝ドラは再放送であちこちでやっているのだが、これは夕方4時20分から2話ずつ放送。
ちょうど今、結婚式が終わって夫婦2人で三鷹で暮らそうかという段取り。
漫画家水木しげる氏はニューギニア戦線の数少ない生き残りの1人。
戦闘中に爆発に巻き込まれ左腕を肩から失っている。
普通に考えたならば、およそ生還できるレベルではなかったのだが、そこが漫画家水木しげるの神がかり的な運の強さだろう。
瀕死の重傷を負いながらも見事に帰国するのである。
この朝ドラは戦争から帰ってきた頃の物語となっている。
当初、売れない漫画家だった夫を支えて奥さんはかなりのご苦労をされたと推察。
この画像を見る限りとても幸せそうに見える。とにかく苦労を乗り越えて人生を共にしたご夫婦。物語にしてみても、 2人の歩んだ人生は全く色あせることなく描かれるのである。
ちなみにこちらが奥様が書かれた原作である。
聞くところによると、水木しげる氏が主役を演じていた松下奈緒や向井理に演技のレクチャーをしたとあった。
それはこうしなさいああしなさいという 指示ではなく、演技に対するお褒めの言葉ばかりだったようだ。
水木しげる氏を演じた向井理のコメントである。
特に向井理が左腕を失った状態で漫画を描くときの姿勢などで、ご本人に直接アドバイスをいただいたようだ。
どうしても右手1本だけだと原稿の上を抑えたりするのも不都合を生じるので、水木氏は左の肩を机に押し当てて描いていたようだ。
主役もともかく 脇役も今をときめくアイドルたちが
こちらの足立梨花ちゃんは松下奈緒のお姉さん役で出演していた。
今をときめく健康をまさに地で行くアイドル。
この頃から、モデルだけではなく女優もこなし始めていた。
演技を見ていても全く違和感を感じない。普通に女優をしていたと思う。
NHKにはそこそこ縁があって、他にも朝ドラでお声がかかったり、バラエティー番組でもちょくちょく見かける顔である。
国民的漫画ゲゲゲの鬼太郎
後にこの漫画がタイトルを“ゲゲゲの鬼太郎”に変える。
今テレビなどでよく見かけるアニメとは雰囲気が少し違っていて、かなりオカルトの匂いがプンプンしていた。
私が初めて見たのは小学校5年生ぐらいだったと記憶。
とにかく特徴的な絵で、他の漫画家の絵とは全く性質が異なっていたと思う。
一言で言うならば、デフォルメと緻密さ。
漫画なのでキャラクターは当然デフォルメされている。しかしデッサンの1本1本の線引きは驚くほど複雑で、細かく丁寧に仕上げられており、1枚1枚の絵を仕上げるのに一体どれだけの労力がかかったのかと、子供心に感心しながら見ていたのである。
この時代、少年少女が見る漫画の中では、手塚治虫や横山光輝、赤塚不二夫などが全盛の頃。
知名度は及ばないのだが、漫画としての面白さ、見る者を引き込むパワーは他の漫画家の作品に全く引けを取らなかった。
実は今から30年以上も前に、この地域を旅行したことが。
普通の商店街の中にゲゲゲの鬼太郎に登場する様々な妖怪達の銅像が立っていたのである。
地元では大変な知名度で、またとても尊敬されていると感じたものである。
水木しげるご夫妻は霊的な世界へのアプローチを惜しみなくされていた。
科学一辺倒の近代的な世相に一石を投じるべき識者としての役割をしっかりと果たしていたと思う。
世の中は、科学だけでは回らない。
迷信などと言って笑っていられるうちが華なのである。
信じるとか信じないの話ではない。
感じるか感じないかの話である。
結論から言えば大抵の人は感じないと言える。
しかし一生を通して無視できる世界でもないので、いずれは不思議な世界を垣間見ることに。
不思議なことだが水木しげる氏はこういった事のメッセンジャーだったと感じている。
朝ドラは今始まったばかり。これから物語がどんどん進んでいくのだが、現実に存命中の時の物語だったので、史実と大きく異なるような事は描かれなかったと記憶している。
私の印象に残っているのは、とにかく貧乏で苦労をしていたこと。
時たまインタビューに応じていた水木しげる氏は食べ物に関してのこだわりがとても強く、バナナが大好物だったと聞いた。
彼はニューギニア戦線の生き残りなので南方方面の食べ物もよく知っていたと思われるのだが、贅沢などをするような人ではなく、単純においしいものや好きな食べ物をたくさん食べることを願っていたようだ。
漫画の人気もさることながらこの朝ドラが放映される前後、ご夫婦にも随分と取材が訪れて、テレビによく出ていた記憶がある。
最近では見かけることがなくなったが、奥様はまだご存命である。
奇しくも私の母親の世代である。
長生きしてほしいと心から思う。