毎日、相撲観戦することができたので今場所はそれなり思い出に残る。
しかし場所を振り返ってみると途中からは大関全員がいなくなった。
大関はいつになく不振だったと言える。
貴景勝は大関陥落で関脇に。
豪栄道と栃ノ心がカド番。来場所は後がない。
唯一がんばっていた高安だが、8勝できたのは不幸中の幸いと言える。
目次
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有終の美を飾った鶴竜
横綱対横綱の相撲は見所満載の素晴らしい取り組みだった。
白鵬は自分が充分になるための左上手を始めから少し変わって取りに行った。
今場所の白鵬は、どちらかと言えば全盛期の7割程度の力で相撲とっていたきらいがある。
おそらく、これが今の白鵬の全力なのかなと。
対する鶴竜は、場所前は腰痛の不安を抱えていたが、相撲の番数をこなすうちに徐々に調子を上げ、友風に不覚をとった1番以外は全て勝ったのである。
14勝1敗は横綱としても充分誇れる成績。
今日の1番は、激しい巻き替えの応酬。白鵬は右四つを狙って上手を取りに行ったが、最終的に収まったのは左四つ。
鶴竜の底力は、さらにここから巻き替えをしてもろ差しに。
ここで勝負はあった。両下手を引いた鶴竜の寄りを跳ね返すだけの力は白鵬にはなかったのだ。
結論から言えばこの両横綱も既に全盛期のパワーは持ち合わせてはいない。
ここから、あと何場所相撲を取れるのか、そろそろ潮時が近いかもしれない。
期待される力士遠藤 御嶽海
今日の遠藤の相撲は今場所1番ではなかっただろうか。
相手は当たりの強さと押しで定評のある 北勝富士。
北勝富士曰く、あそこまで追い込んだのに残されるんだから遠藤関は本当にしぶとい。
右の差し手が命綱にはなったのだが、館内を大いに沸かせる大1番になった。
解説の北の富士曰く、「こーゆー相撲取るんじゃ、そりゃ人気も出るわ」
今日勝って10勝を上げた遠藤は来場所はうまくいけば三役に。
もともと、大関になっていなければならないぐらいの関取なので、この点で言わせてもらうとちょっと出世が遅いかも。
関脇で9勝した御嶽海。
彼は関脇にずっと居続けているがそろそろ大関になってもいい頃。
親方衆の様々なコメントを聞くとあまり稽古熱心ではなさそう。
相撲は稽古してなんぼの世界。
もっと欲を出して、貪欲に大関を目指して欲しいもの。
今の大関陣が精細を欠いている中では、ある意味チャンスかもしれない。
大関陣は皆30歳を超えているだろう。
世代交代の時期と言える。
今場所を総括
今場所を牽引したのは間違いなくこの2人だ。
やはり、横綱がしっかりした場所は引き締まる。
2人とも全盛期の力こそなかったが、最後まで優勝争いを演じ、大いに場所を盛り上げた。
それに比較すると、大関の4人は不運だったかもしれない。
本来は、横綱の次に活躍が求められるのだが、体調管理の点で全く及ばなかったと言える。
貴景勝は来場所関脇からの出発。10勝以上で大関に復帰可能。
豪栄道と栃ノ心はカド番。絶対に勝ち越さなければいけない。
今場所は若手の小兵力士もずいぶん活躍した。
イチオシは炎鵬
このような小兵力士が活躍できることが相撲の醍醐味の1つとも言える。
今場所は10勝して、大活躍したのである。
来場所以降も大いに期待するし、また会場も大いに湧いて、周りのものも応援するだろう。
大相撲は今過渡期にあるかもしれない。
新弟子が著しく少ない中で、相撲の歴史をきちんと未来へつないで行くためには、今いる若手力士のさらなる活躍が必要だろう。
それと相撲は格闘技の中でも最も礼儀を重んじる。
ここがもし、曖昧になるのなら相撲ファンは一気に減っていくはず。
今場所は立ち会いがうまく合わずずいぶん“待った”が多かった。
来場所は、きれいな立ち会いで、大いに場所が盛り上がることを、また熱戦を期待することにして今場所の総括としてみましょう。