くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

タイムトンネル 50年以上も前に描かれたタイムトラベル

 

実は昨日プリズナーナンバー6のブログをアップしたのだが、全く同時代にアメリカのSF物のテレビ番組があった。

それがタイムトンネル

私の記憶の中では中学2年3年頃である。

タイムマシンと呼ばれる言葉もその当時はあったし、科学がうんと進歩すればそういったことも可能になるんだろうなぐらいには思っていたフシが。

もっとも今では、スティーブンホーキング博士が言ったようにタイムトラベルは今の概念では不可能とされる。

しかし、このテレビドラマで描かれたタイムトンネルは未だ未完成のシステムで、完全なものを目指して改良を重ねつつ、実験を重ねていると言う設定。

「骨盤ウォーカーベルト」

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当時の画像 とにかく斬新

目次

このトンネルは、不思議な構造になっていて物質を過去にも未来にも運ぶことができると同時に、希望する時間の映像を過去でも未来でも見ることができる。

とにかく、この映像をいきなり見たときには一体どうなっているんだろうと誰もが不思議に思ったに違いない。

理論的には、トンネルの中に強力な磁場を発生させてそれで時空をゆがめて、その歪められた時空から目的の過去や未来へトンネルを伸ばして、ものを送ったり呼び寄せたり。

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トンネルの構造図とされるが、あくまでもSFの世界

この物語のコンセプトが変わっていて実は第三世界のナチスドイツの研究を転用しているとの事。

しかもソ連でも同様の理論で研究が進んでいるらしく、研究を早く完成させる必要があるとの設定だった。

この当時から米ソの軍事対決がこういったテレビの中でも語られるように。

極めてユニークで斬新なアイディアだったにもかかわらず、多くの人の記憶からは、なくなっていった経緯がある。

実は、この番組が壮大なスケールで描かれているにもかかわらず、全部で30話しか作られなかったこと、そして尻切れトンボで終わってしまったこと。

つまりタイムトンネルは未完で終わった。

この辺が印象の薄いところかもしれない。

国家予算のプロジェクトだが、成果を出すように求められた

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地下のさらに奥に原子炉を備え莫大な電力を必要とした

このテレビドラマは、何といっても実際の映像を見てもらうのが1番。


The Time Tunnel S1 E2 One Way To The Moon

これは最初の頃のエピソード。

国家予算のプロジェクトなのだが、予算削減の話が持ち込まれてそれで結果を出そうとチャレンジをするところから始まる。

最後の方で出てくる船はタイタニック。

 20世紀の初めの方の話なので何十年か過去にタイムスリップすることに。

画像の中で、このシステムの規模がどのくらいなのか大体想像できる。

地下に備えられた原子炉。

そして最新鋭のエレベーターで地下に作られた基地内を移動する。

大規模な設備であることが見て取れる。

膨大な数のスタッフが働いているようだが、実際にタイムトンネルが据え付けられている部分では、数名だけで装置がコントロールされている。

疑問点を細かく上げていくと、辻褄の合わないことがいっぱい出てくるのだが、SF作品としてのコンセプトはなかなか優れていて、特に過去にタイムスリップしたときに過去の様々な人物に出会うシーンなどが、この物語のウリだったと思う。

極秘の計画ではあるが、意外とセキュリティーは甘くて、他所からスパイが侵入したり、爆薬を仕掛けられたりと、案外平凡なアクション映画の要素も持ち合わせていた。

しかし過去から未来に至るまで時間を超える物語だから、描かれる世界はそれなりに重厚感が漂っていたとも言える。

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様々な過去や未来へ行くが、回収することがうまくいかない

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第一回目のエピソードはタイタニック沈没

タイムトンネルは実は未完成の設備。

自由に機械を操作できることには至っていない。

様々な突発的な条件があると、思い通りには動かすことができなかったのだ。

特に時間の間に飛ばされていた2人のタイムトラベラーは何とか現代に回収しようと試みるのだが、ことごとくうまくいかずに想定外の時代へ飛ばされてしまう。

つまり、回収しようと2人にトンネルのパワーを送るのだがうまく捕まえられずに逆に別の世界へ送ってしまう。

毎週そういったことが繰り返されてなかなか元の世界に戻って来れない。

これがこのタイムトンネルのベーシックなストーリー。

過去へ行くことが多かったが不思議なパラドックスが

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仲間を助けるために時空を超える

最初はトニーが時間を超えて過去でピンチに陥るのだ。

そしてそのトニーを救うためにダグが送り込まれる。

物語はそうやって2人のトラベラーを追跡し、回収しようとする話に出来上がっていく。

実は様々な時代へ行き、しかもおそらくは言葉が通じないであろう地域へも転送されるのだが、実際の番組では全て英語で会話していた。

言葉が通じなかった事は無い。

ここら辺のストーリーの端折り方が、よくダメ出しされる場面。

フランス革命の時代に飛んだときにはナポレオンと話もしているが、なぜか英語。

そして、古代ローマに飛んだこともあったが、その時でも英語が通じた。

物語を厳密に作ってしまえば通訳などもいっぱい必要になって、1時間枠の毎週の放送の中では、物語として完結することができなくなってしまう。

そういったことを考えれば、暗黙の了解のような作りになってしまうのもやむを得なかったか。

これだけのユニークでかつ斬新な話の割には、後になってからもさほど注目はされなかった。

歴史的な著名人もいっぱい出てきたのだが、どうしても本物らしい根拠にいまひとつ欠けていたのかもしれない。

私の記憶の中でも、手繰ってやっと辻褄を合わせたぐらいである。

しかし、今考えてもこのコンセプトはやはりとてもユニークだと思うので、少し発展をさせてもう一つ物語を作ってみることにはならないだろうか。

多分、この番組をもとに後から様々なSF作品が影響を受けたと考えられるから。

今ではDVDぐらいしか、見る手段は無いかもしれないが、もう一度リメイクしてもそんなに悪い話ではないと思う。