くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

苦労して書いた日本地図

 

今週のお題「わたしの自由研究」

実は小学校時代の記憶。

自由研究で、日本地図を描きましょうと言う話。

課題として与えられたものは夏休みの宿題だったが、大きさは模造紙ほどの大きさに書きなさいとの指示。

わざわざ地図を書くのに手で書かなくても市販のものがあるだろうにと思わないでもなかったが、宿題なので取り掛かることに。

目次

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私が用いたのは、雑誌に閉じられていたA4ほどの地図

まず、元の地図に碁盤の目を鉛筆書きで書くことから

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ただ書き写すだけでは済まない

元の地図に升目を作ったならば、大きくしたい模造紙にも同じ数の升目をあらかじめ書いていく。 

書き写すときには小さな升目の中にある線をフリーハンドで大きな升目に1つずつ書き写すのだ 。

絵そのものはフリーハンドでは書いているが、基準となる線があらかじめあるので、画像が大きく逸脱する事は無い。

こうやって、一つ一つの升目を追いながら日本全国海岸線を描いていく。

はっきり言って、これは江戸時代末期に日本を測量した“伊能忠敬”の気分。

彼もこうやって海岸線を測量しつつ、全国を行脚したのだ。

とりあえず升目を作るのに2日ほどはかかった記憶がある。

何センチ単位の升目と決まっているので、紙の大きさに合わせて倍率をかけるように。

 1日に何時間も作業できるわけではない。

ただひたすら根気のいる作業。

目で追って線を描くのだが、升目一つ一つの単位で行うので、出来上がった絵は驚くほど本物そっくりだった。

目で見て書き写しているだけなのでと思っても見るが、小さな単位に分けてルールを決めればそれらしいものには仕上がる。

完成まで2週間以上かかった記憶が

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こんな感じに仕上がっていたと記憶

 毎日少しずつの作業なので、なかなか思い通りにはならなかったと記憶。

とにかく集中力がどれだけ続くかがカギ。

調子の乗らないときにはせいぜい15分もやればもう飽きてしまう。

しかし地図がおよそ半分位完成してみると、意外なことにやる気が出てくるのだ。

それはとりもなおさず、結果が見えてくるとそれが励みになるようだ。

 実は、当初の予定では夏休みいっぱいかかればいいやと思っていたのだが、ある程度出来上がってくるとやる気が湧いてくるもので、最後の3分の1程度を仕上げるのに朝から晩までかかって全て仕上げてしまった記憶がある。

励みと言うのは大変な力を持つ。

 1日2日休んだ後に、色鉛筆で薄く彩色をして完成品として提出。

実は夏休みの間、生徒たちに等しく課せられた宿題だったのだが、全員が提出できたわけではなかった。

また仕上がりを見ると実に様々で最初からフリーハンドで描いたなと思われるものもあった。

それは絵が稚拙なので一目瞭然。

きちんと基準線を引っ張って作業したのは、ほぼ私ぐらいしかいなかったと記憶。

出来上がった地図そのものには、今思いだしてもそれほどの価値があるとは思えない。

しかし時間をかけて、根気よく大きな作品をこしらえるための“努力を継続”と言う点でとてもよく勉強になったと思う。

この作品がその後どうなったかは記憶の中にはない。

「骨盤ウォーカーベルト」

値打ちを感じる鳥瞰図

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地図と言うよりは絵画作品

地図の中に鳥瞰図と呼ばれるものがある。

これは鳥の目線で見た状態を表しているのだが、昔の画家の想像力がよく表れていると思う。

あの“葛飾北斎”なども自分自身の絵の中に、本来は見えてはいけないものを描いていたようだが、それは北斎自身の類稀な想像力によって自分自身の違った目線を頭の中で描くことができたから。

ちなみに今は鳥の目線を意識しなくても、物理的にドローンを飛ばせば思いのままの撮影が可能。

時代の科学的進歩は、様々な科学的な貢献をもたらすが、手作りで作る楽しみはやや失われる感がある。

機械が全てうまくやってしまうのだ。

人間がもし関わるとすれば、後は本当に絵画そのものとしての価値を見いだす以外にないのではないか。

その意味で鳥瞰図は芸術的価値がとても高いと認識する。

このような絵の品評会があるならば、ぜひとも見てみたいもの。