今朝のなつぞらを見ていて思わずもらい泣き。
天陽君が亡くなる事は早くから知ってはいたけれど、本人が死を覚悟していたことなんて初耳。
なるほど、これはネタバレでも公開されていなかった。
昨日の吉沢亮くんの演技を見ていて、ずいぶんと汗をかいているなとは思ったんだけど、病気を押して相当な無理をしている設定だったんだ!
そう改めて認識してみると、昨日、語られたこと、今日に続く1連の思いが全て読み解ける。
目次
自分のジャガイモ畑でこと切れるシーン。
実はとても重要なシーンで、入念にリハーサルを重ねて撮影したとの事。


自分の死期を悟っていた天陽君
昨日の放送では“来週 退院が決定したので”とそう告げていたのだが 、実はそれは天陽君のうそ。
後で家族が病院に確認をしたところ、そんな事実は全くなくて、むしろ もう助かる可能性がほとんどないので、もう助からないことをどう知らせるか、悩んでいたとのこと。
そして、他ならぬ天陽君自身が自分自身の死期を悟っていたのではないかと 。
それがわかったので、まだ多少なりとも体が動くうちに、家族に会いに自分の家に戻ってきたのじゃないかと。
そして家に戻ったならばまず家族の顔を見て安心して、書きかけの絵を完成させるべく自分のアトリエへ。
そこに、奥さんの靖枝さんが訪ねてきて、一言二言会話を交わした後、母屋に戻ろうとする靖枝さんにそばにいてくれと言って一晩横に置いておいた。
奥さんが目覚めた後、“家族を頼む”会話があってジャガイモ畑の視察に。
そこで自分の畑を確認して、“永遠に旅立つ ”そういった内容だったかなと。
自分自身の家族に対するメッセージをきちんと残していった。
そのようなイメージでドラマは描かれていた。
家族が帰るべき家があって、そこで皆が仲良く暮らす。
メッセージはとても簡単。
天陽君は家族を支えるために絵を描いて、それを売って生計の足しにしていた。
彼のモデル“神田日勝”は“農民画家”と呼ばれたが、天陽君も同じ。
“絵を描くことは狩をすることに似ている”と天陽君。
なにがしかの獲物を得るために、ひたすら絵を描き続ける。
農民を続けるために、天陽君は絵を描くことを選んだ。
彼自身の才能と情熱がうまく噛み合ったからできたことだと言える。
天陽君の家族の今後
山田家の今後を考えると離農もやむを得ないかなと話す両親たち。
働き手がいなくなってしまえば農家はとても続けられるものではない。
しかしそういったことに対して、ガンと拒否をする 靖枝さん。
天陽君が帰ってきたこの家こそ、自分たちが守らなければならない場所なんだと。
そして彼が描き続けた絵を売って当面の生活費に充てる話が出たときに、“絶対に1枚も売らない”と言い張る。
描かれた絵は、天陽君そのもので絶対に手放すわけにはいかないと。
その気持ちはよく理解できる。
亡くなった故人の持ち物をそばに置いておきたい気持ちは誰もが抱く純粋な感情。
しかしそのことを経験してきた私に言わせると、仮に手元に置いておいたにしても、自分に何かあって管理ができなくなったときに、その故人の持ち物はどうなってしまうのだろう。
ゴミとして処分されるか、あるいは様々な理由で胡散霧消してしまうのが関の山。
思うに、そのことの方がよほど悲しいと言える。
それならば、後に残った者の目の黒いうちに、故人の持ち物の行き先をきちんと決めて差し上げるべき。
できるのなら、長く愛してくれる人に渡してあげるのが最も望ましい。
本当に個人的な、マイノリティーな品物ならば、処分しなければならないことも。
それ以外は、私の意見では手元に置くべきではないと考える。
亡くなった人への供養と考えて、長く愛してくれる人の所へ送り出してあげるのがふさわしいのかなと。
ここからはドラマの中での泰樹さんのセリフ。
じゃがいも畑にたたずむ靖枝さんに
「天陽に会いに来た。」
「あんたさえ忘れなければ天陽はずっとここにいるだろう。」
「あんたがどこへ行ったとしても天陽は生き続ける。」
ネタバレで物語のこの先の事は知ってはいるのだが、やはり離農はやむを得ない。
小さな規模の農家は、この頃も今の時代もよほどのことがなければとても生き残ってはいけない。
天陽君の子供たちが、自分も働くと声を上げてはいたが、時代の波はなかなかそうしたことを受け入れることにはならなかった。
少し調べてみると、天陽君のモデルとなった神田日勝は、お子さんが2人いたが、妹さんのほうは神田絵里子さんと言ってお父さんの後を継いで画家をされている。
どうやら専業と言うわけではなくて、実際は役場に勤務しながらのようだ。


絵里子さんの絵の特徴は 写真と見間違うほどの写実的なものらしいです。
しかしながら、父日勝の絵心を十分に受け継いでいるようです。
ちなみに日勝の奥さんミサ子さんは靖枝さんのモデル。


本来は歌手である大原櫻子ちゃん 。
演技もなかなか大したもんだと思います。
本当にしっかり女優してますよね。
天陽君を感じるために畑の中に横たわるシーン。
思いが伝わります。
それにしても、草刈正雄扮する泰樹さんの存在感は他を圧倒します。
このなつぞらに重厚感が生まれるのは彼がいるからだと思う。
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なつへのメッセージ
じっと天陽君の自画像を見ながら思いにふけるなつ。
アニメーターを辞めるかどうかを悩んでいたのだが、心の中の会話で天陽君曰く。
「答えはもう出てるべ。」
「なつちゃんの答えは優ちゃんだべさ。」
「優ちゃんのために狩をすれば良いだけ。」
そして、優ちゃんの言葉。
「お母さんの仕事は絵を動かすこと 。」
ここで、自分自身の悩みに答えを出すなつ。
天陽君からのメッセージは
「これからも頑張れ!」
「ありがとう」となつ
ここでまたアニメーターとしての自分自身の務めに気づくようだ。
ウッチャンのナレーションで曰く
「まだ、何も終わってはいなかったな…。」