今更、一文の得にもならないのにどうしてなんだろうと考えてしまう事はないだろうか。
女性にも男性にもあること。
あること。
自分とは全く無関係なことを止めどもなく考え続ける。
白状すると私にも1つ2つ思い当たることが。
もちろん、どうでもいいようなことも含めて、誰にも共通ってことでもない。
その中の1つが、このブログでも時々登場するブラックホールのしょうもない話。
せっかくなので自分の脳みその機能具合を確かめる意味でもまとめてみることに。
目次
宇宙物理学で考える様々な星のあり方
ちなみに我々が所属している銀河系は太陽系を含んでいるが 、そこに存在する星の数(この場合は恒星を指す)は、推定だが2500億個から4000億個あるとされている。
はっきりってとんでもない数だが、1おそらく分布の状態とかから判断した数字だと思う。
数字に驚くほどの誤差があるので、正確なことはわからないと言って良いのだろう。
さて銀河系も高速で移動しているが、その中の太陽系も同じようにとんでもないスピードで移動している。
移動スピード秒速240km/sはマッハ800ぐらい!?
少なくとも、今の科学ではこんなスピードで飛行できる宇宙船はありえない。
ちなみに、これが太陽系の移動しているスピードなので、どれぐらい早いのかは数字的にはわかると言うもの。
今ここで疑問に思うのは、銀河系は巨大な円盤状なのだが、中に存在している星たちはそれぞれバラバラのスピードで移動しているが、全体をまとめている中心部はどうなっているのだろう?
銀河系の中の隣同士の星は、たまたま今隣同士にいるだけで、やがては離れることもあるし、近づいてくることもある。
銀河系を上から見たときに、何本かの腕のように見える部分があるが、これはたまたま今そこに星が渋滞して集まっているだけで、年数が経てばこの渋滞は解消されてまた別な渋滞が他で形成されることに。
長い間 謎だったんだけれど(私の中で)、銀河系の中心部の星の移動スピードと1番外側では莫大な距離が開いているので、そのスピードは全く違うだろうと考えたことがあった。
しかし、フタを開けたらそうではなくて、 星のスピード自体はそれぞれ独自に持っていてたまたま全体としてまとまった時に、隣になったり離れたり。
銀河系の直径が約10万光年とされるので、このくらいの年月が経つと当然隣にいる星も変わってくるはず。
さて、今あちこちに存在する星たちは、生まれることもあるし、消えていくこともある。
どのように生まれるか、また、どのように死んで消えていくのか。
その研究は盛んに行われていて大体のことはわかりつつある。
宇宙で1番ものを言う力は重力。
この重力があって、物質はさまざまに引き合いまとまっていく。
そしてやがてある一定の大きさに達すると、自ら輝き始めるのだ。
この場合、一定の大きさとは、ガス(水素)がある程度の量溜まると、熱核反応で核融合が始まる。
核融合を起こして星の中心部から熱が放射される。
このことを称して太陽が輝くと呼んでいる。
当然のことながら燃料のある話なので、燃料がなくなったときにどうなるのか。
その研究もずいぶん前からなされていて、大体のことがわかってきた。
いくつかの形態があるようだ
これは昨日のブログでもちょっと紹介したが昨年までで行われた
イベントホライズンテレスコープを図で表したもの。
地球そのものを巨大な1個の望遠鏡として使おうという作戦。
各望遠鏡をコンピューターのオンラインで結んで1つのものとして振る舞わせる。
それなりの苦労はあったと聞いているが、成果は大変なもの。
ここで得られた視力300万の望遠鏡は、実際のブラックホールの撮影に成功している。
白色矮星
ブラックホールを語るときに1番わかりやすい説明は、星は燃え尽きたときにどうなるかを考えること。
例として我々の太陽を考えると、恒星としてはやや小さめ 。
太陽はその本体はすべて水素のガスでできているようだが、その中心部の4分の1位のところで熱核反応が起こっている。
つまり4つの水素原子から1つのヘリウム原子ができている。
この反応は、今、太陽全体の量の約半分が終了しているとされているが、ここまででおよそ50億年。
残りざっと50億年とされている。
ちょうど今、寿命の半分が過ぎたところ。
中心部の燃料が全て反応し終わると、ヘリウムに置き換わるのだが、その段階で1度、太陽はパッと明るくなるが、その後は徐々に光を失って小さな星に変化していく。
このパッと明るくなる状態を“新星”と言って別名ヘリウムフラッシュ。
太陽程度の星だとここから先の熱核反応は進まない。
ちなみにこれだけ巨大な物体が熱核反応を起こすためには、原子核と周りを飛んでいる電子は1つの状態にまとまっていることができずに、バラバラに混沌として混ざり合った状態になる。
この状態をプラズマと呼ぶんだそうだ。
そしてこのプラズマ状態で飛び回っている電子は、それ以上星が縮んでいくのを防ごうとする。
この電子が全体が縮むことを防ごうとする力を“縮退電子圧”と呼ぶ。
我々の太陽はこの状態で反応が止まるとされている。
この反応の止まった状態の星を“白色矮星”と呼ぶんだそうだ。
中性子星
“中性子星”も不思議な名前の星と言えるだろう。
有名な“中性子星”は“かに星雲”の中にある“パルサー”が知られる。
これは世界史の中にも出てくるが、中世に蟹座の中で巨大な爆発が起こって夜でも昼間のように明るくなったそうだ。
その時の爆発の余波で真ん中に“中性子星”ができた。
白色矮星の時は縮退電子圧が星が縮むことを食い止めたが、もともとが大きな星だと、真ん中がすべてヘリウムに変わっても、熱核反応は止まらずに次々と核融合は連鎖していく。
核融合はより重い元素へと変化していくのだが、最終的に“鉄”までできたときに一旦反応は止まるとされている。
というのは宇宙では“鉄”はかなり安定した物質でそこから先へはなかなか反応は進まないらしいのだ。
しかし星が重い状態では、この鉄でも反応は進むことになる。
星内部の“鉄原子”はやはりプラズマの状態で“電子”と“原子核”がバラバラに存在することに。
すごいのはここからで、原子核内部の“陽子”が“電子”と反応して“中性子”に変わってしまうのだ。
この結果、この星は中心部がすべて“中性子”で出来ているというとんでもない存在になってしまう。
中性子だけになってしまうとここでも特別な力が働く。
“縮退中性子圧”と言って、それ以上星が縮むことを防ぐ力になる。
ここで止まった星が“中性子星”として振る舞うことに。
大抵の場合、とんでもないスピードで自転をしている。
そしてこの自転と同時に巨大な“電磁波”が発生して、それがまるで灯台のように宇宙の中で光り輝くので、パルサーと呼ばれるのだ。
このパルサーが作られるいきさつは、星が反応の最後で迎える“電子”と“陽子”が反応する最終段階で“爆縮”と呼ばれる巨大な爆発が起こる。
このことを“超新星爆発”と呼んでいるようだ。
“超新星爆発”が太陽系のそばで起こったならば、夜も暗くなる事はないと言われている。
それぐらいとんでもない明るさになるわけだ。
中世に起こった“かに星雲”の超新星爆発(その時パルサーができた)は最初の三日間は昼も夜もない位明るかったようだ。
爆発はやがて収まるので中心にパルサーができて、周りの爆発のときの残骸は高速で飛散するように。
ブラックホール
超新星爆発で中性子星ができるところまでは、実際にも観測されているので歴史の早い時期に科学者たちは事実として受け入れていた。
しかしアインシュタインの予言した“ブラックホール”は、この中性子星でも持ちこたえられないような重たい天体の場合を想定している。
縮退中性子圧で食い止められなかった星の収縮は、やがて究極の1点、特異点へと向かう。
ブラックホールとはこうした1連の流れによって発生するようだ。
縮んでいく状態がある一定の限界を超えると、そこから先は光さえも脱出することができない極端に閉ざされた空間になる。
光が脱出できるかできないかの限界を“シュヴァルツシルト半径”と呼ぶ。
計算によって導かれたこの半径は、太陽の何倍もの重さのある星でなければブラックホールにはなり得ない。
ちなみに今ある太陽がブラックホールになるためには直径が3kmほどまで縮む必要が。
普通は太陽の10倍位の星がブラックホールになっているらしいので、直径は30キロほどだろうか。
ここまで縮んでブラックホールになるようだ。
シュヴァルツシルト半径の境界線のことを“事象の地平面”と呼ぶ。
この内側と外側では世界が全く違っていて、内側に入ってしまえば二度と脱出することができない。
また、このような極端な重力の世界では相対性理論の効果が顕著に現れるので、ブラックホールに近づくにつれて“時間の流れはどんどん遅くなり”、事象の地平面付近では時間は止まったように見えるはず。
にわかには信じられないようなことだが、物理学が導き出す計算式は、はそういったことをさし示している。
ちなみに“事象の地平面”を超えた段階で“時間軸”と“空間軸”が入れ替わるとも聞いた。
それがどんなことなのかを私は想像することができない。
それらの事実を導き出した科学者たちも全て数式の上で、計算上算出されたので述べているのではないかと。
時間と空間が入れ替わると言われても、何をどう想像すればいいのか思いつくものがない。
しかしこういった物理学の研究は、第二次世界大戦前にかなり盛んに行われていたのだ。
その第一人者だったのはアインシュタインだが、その他にも著名な科学者たちがこぞって研究を進めていた。
マンハッタン計画で原爆を作ることに加担したとされるオッペンハイマーもブラックホール研究の第一人者だったのだが。
彼は政治利用されて、気の毒なことに悪徳科学者として現在に伝わっている。
私の目から見て、単純に利用されただけに過ぎないと思うのだが。
宇宙物理学のブラックホール理論と量子力学は酷似している。
ブラックホールは大小あるので、小さなものを実験で作ろうという計画さえあったのだ。
しかし、その計画は実行には至っていない。
ちなみに、たいていのブラックホールは自転しているので、中心部の特異点は1点ではなくリング状だとされている。
人類史上初めてブラックホールが観測されたのはデータと計算からで、はくちょう座にあるXー1と呼ばれた天体。
この星は実は2連星で、片一方はブラックホール、もう片方が巨大な普通の恒星。
実は2連星であるが故に、ブラックホールの質量が計算されたのだ。
そしてブラックホールの自転スピードも観測された。
そこから出た結果だとブラックホールと思われる星の自転スピードがほぼ光速を超えることが判明。
物理の法則ではありえないことなので、その高速で自転する天体はブラックホールと言うことが判明した。
それは1980年代のこと。
ちなみに昨年から今年にかけて発表されたイベントホライズンテレスコープの写真は実際のブラックホールそのものの写真。
ざっくり説明すれば、この写真は7,500万年前の光を捉えているので、ちょうど地球では恐竜が絶滅した頃の映像となっている。
現在の姿はこれだけ離れていればわかるはずもなく。
しかし、見るたびに思う。
よくこれだけのものが撮影できたと。
これだから、私のような素人でもすっかりはまってしまうのだ。
さて計算で算出される事は様々わかっては来ているが、これからさらに様々な実験を経て計算結果が実証されることになるのだろう。
秋の夜長、ぐっすり寝られそうでそうでもない時間が過ぎていくことになる。