今日のスカーレットを見ていると、ほとんど役者『イッセー尾形』の一人芝居。
彼はこの演技力で一人舞台を数多くこなしてきた。
役になりきる以上に、役柄を演じきることがどういったことなのかを、とてもよく表していた。
この演技を見た人は誰もが感じたはず。
語り口の奥に景色が見えたはず。
『白いふかふかのご飯。』
『真っ青な空と海。』
そういった情景が目に浮かんだ。
目次
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深先生の集中力
もともと日本画を描いていた深先生。
山や川や鳥や草花など、自然のものを心を込めて描いていたのだが、実は戦争のせいで画家としての運命も大きく軌道を変えねばならなかった。
家は貧しかったので、お母ちゃんが白いご飯を食べたいと言えば、白いふかふかのご飯を描いてあげて、お父ちゃんが海に行きたいと言えば、海や空や雲をたくさん描いて、喜んでもらえることが何よりも嬉しくて。
お父ちゃん曰く
『ええよぉ〜』
実は深先生の口癖はここからだったみたい
『ええよぉ〜😪』
画家として絵を描くことが、無常の喜びだった深先生。
今の絵付け師としての仕事も喜びの中に満ちて、仕事をしているらしい。
この楽しそうに描いている姿を見られることが実はとても恥ずかしい。
うなりながらニヤニヤ笑いながら描くなんて。
調子がいいときには踊りすら踊ってしまうそうな。
お弟子さん達2人は、そのことを見なくて済むように席をはずすとやっと納得。
従軍画家としての暗い過去
従軍画家としての仕事は、目を血走らせ、戦争している兵隊たちを描くこと。
鉄砲の弾が飛び交い、弾が当たれば生きるか死ぬか。
そういった絵を描く事は、画家としての自分自身の心の中に大きな犠牲を強いてきたようだ。
戦争から戻っても、すぐに元の日本画家には戻れなく。
細々と絵を描いて生活していたところが。
こちらの丸熊陶業の社長に出会って、火鉢に絵が描いてあるのを見せられた。
その時、思ったんだそう。
『暖房器具に絵はいらんやろ。』
『なんで絵なんか描くんや。』
そうして考えてみてわかったことが。
日本は戦争が終わって暖房器具に絵を描けるほど豊かになった。
意味のないようなことも、楽しめるほど心も豊かになっていた。
『そうか、やっと戦争は終わっていたんや』
そして、この火鉢の向こう側には描いてある絵を見ながら暖を取る様々な人たちがいる。
そう思うと、もう嬉しくて嬉しくてね。
『火鉢に絵🖼 ええよぉ〜🤣』
こんなに心がほっこりする嬉しい仕事なんて、幸せ以外の何物でもない。
そう思って絵を描いていると、嬉しさのあまりついニヤニヤ笑ってしまうのだ。
この辺の深先生の一人芝居。
イッセー尾形がどれほどの実力を秘めた俳優なのか、まさに思い知らされた気が。
この描写力があるからこそ、様々な一人芝居を演じてこられたのだと。
そのイッセー尾形の仕事ぶりがこのエピソードに好実に表れていた。
なんとも凄い話で。
日本の役者たちの中には驚くべき実力者たちがまだまだいっぱいいることに驚くやら、感激するやら。
喜美ちゃんへの問いかけ
喜美ちゃんに身の上話をした時点で、1つ問いかけがあった。
『そもそも君は絵付けがやりたいんか?』
『それとも絵付け師になりたいんか ?』
思わず、たじろいで答えてしまう喜美ちゃん
『うちにはお金があらへん』
深先生曰く
『お金ではないんよ。』
『本当になりたいのかやりたいのかそのことが大事なんや。』
『もし、本当に絵付け師になりたいんならわしが基礎から教えたる。』
そこまで言ってくれた先生。
喜美ちゃんは即答できずに、“少し考えさせてください”と。
信楽の里では、この深先生は今やちょっとした有名人。
いっぱい飲み屋でお父さんとも遭遇していたね。
愉快なお酒でゲラゲラ笑っていた。
親友の大野さんに教えられて丸熊陶業の新しい絵付け師と聞いて、ちょっと驚きを隠しきれない。
さっきまでの勢いは どこへやら。
この方は後で喜美ちゃんの師匠になるのだから。
喜美ちゃんの出した答え


喜美ちゃんは考えてみて答えが出たようだ 。
その答えが出るためにはお母さんもひと役買ってくれた。
別な陶芸会社週に一回くらいなら代わり番に絵付けを教えてあげられるとのこと。
でも、喜美ちゃんの考えでは何か違うものを感じちゃう。
そして出た結論。
絵付けをやること、絵付け師になること。
『そのどちらも違うやん。』
喜美ちゃんがやりたいんは、深先生についていくこと。
『頑張って深先生の弟子になりたい。』
いろんな人のやり取りから、この結論に導かれた。
ネタバレすると、深先生は喜美ちゃんのこの思いをしっかりと受け止めてくれるのだ。
ここでやっと絵付け師の弟子入りが許されることに。
信楽焼の女流陶芸家としての第一歩が、ここから始まることに。
ここで明日1日放送があれば、後は来週に持ち越すお話。
少しずつ物語にも重要な内容が含まれるようになってきた気が。