ネタバレで知ってはいたんだけれど、お父ちゃんは重篤な病気にかかっていた。
そしてそのことを、家族にひた隠しにして1ヵ月近くもそのままに。
たまたま病院の診察でお父ちゃんを見かけた照ちゃんが問い詰めて聞き正したところが。
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父常治は膵臓癌の末期
最近のお父ちゃんはずっと家で伏せっていることが多いよね 。
家族は何にも知らないけれど、実は重大な病気をひた隠しにしている切ない事情があって。
家族は、なかなか体調が戻らないからなるべく近いうちに病院へ連れて行こうと思っている。
でも、実はお父ちゃん、自分自身で病院へ行って自分の病気をしっかり把握していたのだ。
その病院は県立病院らしくて、たまたま診察を受けたときに照ちゃんに目撃されたみたい。
そこで素通りできない照ちゃんは、お父ちゃんに問い詰めて聞き正したところが、もう長くない病気とのことで、要するに医者からは死亡宣告をされたようなもの。
病名は後から八郎くんが病院へ確かめに行って聞き正すのだが、どうやら“末期の膵臓癌”
年齢から見てもお父ちゃんは還暦前後と思われる。
このぐらいの年齢の膵臓癌は2年生きる事は稀だと言えるだろう。
私は個人的に膵臓癌の家族を抱えたことがあるのでよくわかるが、発見された段階でほぼ手遅れと言われる。
そしてほとんどの場合、手術を拒否される。
要するに手術をしても意味がない。なぜなら発見されたときにはすでに転移が始まっているので。
ここのお父ちゃんの場合もすでに肝臓やら何やら転移しているとの事。
胃の裏側にある膵臓とか肝臓とか、体の中心部に発生するガンはとても治りにくいのだ。
仮に発見して手術をしようとしても、体の中心部にあるので患部になかなかメスを入れにくい。
医者はできれば触りたくないのだ。
血管も神経もリンパ節もすべてのものが集中しているのでそこを傷つけずに患部にたどり着くこと自体が難しいとされている。
川原家ではお父ちゃんは調子が悪いと言いつつ、孫と毎日戯れている能天気な生活。
でも、結論から言うといつまでも隠し通せるわけじゃないのにね。
川原家の最近
お父ちゃんは、なぜかお母ちゃんに昔結婚したての頃に行った温泉に行きたいと言い出している。
思い出をたどりたいのだろうか。
病状などを全く理解していない喜美ちゃんは何をいまさらと言うのだが、それでも病院へ連れて行く口実になればとOKするのだ。
様子を見る限りでは、お酒の量も減ったようだ。
以前なら、昼間っからでも酒を飲んでいたい人なのにね。
膵臓癌になると、当然直ぐ側の肝臓にも直ちに転移が始まる。
個人的に私の父親の事なのだが、膵臓癌でおよそ1ヵ月半の闘病で亡くなったのだが、やはりガンが発見されてからは、酒量が減ったと思う。
とにかく大酒のみの人で晩酌は欠かせなかったのだが、いつだったか、病気がある程度進行してからなんだけど、いくら酒を飲んでも顔色1つ変えない人が、顔が赤く染まっているのを見て、私は個人的に親父も歳をとったなと勝手に思っていた。
しかし肝臓が働きが弱ってくると、アルコールを分解する能力は、当然著しく損なわれる。
その結果があの症状だったのだと思えば納得できる。
当の本人は、“酒を飲むといつになく酔ってしまうな”と自覚したに違いない。
そのうち酒自体にあまり執着しなくなるように見えた。
川原家のお父ちゃんにも同じようなことが起こっている可能性が。
照ちゃんが関わることで…
喜美ちゃんや八郎君は、もう丸熊陶業の社員ではないけれど、幼なじみのよしみで照ちゃんは時々は川原家にやってくるようだ。
娘3人を引き連れてである。
“武志君”の顔を見たいとの理由でやってきたのだが、実はお父ちゃんの様子を見に来たのだ。
どのような過ごし方をしているのか、家族には話していなさそうなので、そのことも心配になって尋ねたと。
それぞれの子供たちがじゃれ合っている姿を楽しそうに眺めるお父ちゃん。
しかし、こんな姿を眺めていられるのももうそう長くは続かないのだ。
これからの川原家
照ちゃんは意を決して八郎君の所へ 。
それはお父ちゃんから硬く口止めされていた本当の病状を八郎君に告げるため。
たまたま県立病院で見かけたお父ちゃんは診察を受けた後、“泣いていた”とのこと。
そして照ちゃんの問いかけに隠さずに全てを話したとのこと。
そしてさらに、照ちゃんの腕をしっかりと握りしめ、『絶対に喜美子には言わんでくれ』と硬く口止めされたようだ。
そして八郎君は病院で事実を確認することに。
そこで分かった事は、
- お父ちゃんは自分は独り身で家族はいないと言い張ったこと
- 家族がいないので病状その他は全て自分がこの耳で聞くこと
- たまたま出会った照ちゃんに硬く口止めをすること
このことを自分で決めたようだ。
そのことを病院へ出向いてしっかりと確かめてきた八郎くん。
川原家では、お父ちゃんとお母ちゃんは温泉に出かけていっていないので八郎君は事実を喜美ちゃんと百合子ちゃんに告げることにしたようだ。
衝撃の事実に言葉を失う2人。
喜美ちゃんは『そんな話は聞きとおない』
しかしそんな喜美ちゃんを制して八郎君は告げるのだ。
『喜美子がしっかりせなあかん』
いきなりこんなことを言われたって、心の準備なんかできるはずもなく。
私も経験したことがあるのでよくわかるが、心の準備はできないまま時間だけが容赦なく過ぎていく。
膵臓癌の5年生存率は最近の発表でも確か5%位でしょ。
昭和40年当時のこの病気だと、まず100%助からない。今でも同じなんだから。
大体、医者がなりたくない病気の第一位に膵臓癌を上げるぐらい。
この情報はネタバレで把握はしていたけれど、物語のストーリーがどのように描かれるのか、その点で興味が湧いていた。
かなり厳しい現実と向き合うことになるが、おそらくそんなに生々しく描く事はないと思われる。
今までのスカーレットの中でも大抵の場合は、お笑い系のノリで描いてきたではないか。
しかし、悲しい現実はすぐそこまでやってきている。