昨日はいよいよ女子に続いて男子の全日本のフィギアスケートが。
ショートプログラムで1位だった羽生結弦が予告通りに優勝できるのか、それとも際どく僅差で2位につけている宇野昌磨が逆転するのか。
リアルタイムで見させていただいたが、彼ら2人以外にも力のある選手が目白押し。
日本のフィギアスケートの男子のレベルもかなり高いことが見て納得。
目次
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宇野昌磨の復活した力強さ
宇野くんが滑ったのは最終滑走の1つ手前。
ちなみに今回のフリーの最終滑走は羽生くんだった。
宇野くんの演技を見て感じたのは、ほとんど大きなミスをしなかったこと。
それでいて隅々に至るまで丁寧に、そして、スピードに乗ってキビキビと演技していた気がする。
彼も持ち味は4回転ジャンプなので、それらがきちんと成功すれば、大きく加点されることに。
4回転ジャンプの基礎点はほぼ10点近くになる。
それにうまくいけば出来栄え点がプラスになるので、どんどん点数は加点されることに。
そして、今回各選手の演技を注意深く見ていてわかったのだが、コンビネーションジャンプ。
これは基礎点がとても高く設定されている。
3回転ジャンプは誰でもいろんな種類を飛ぶけれど、これを2つ組み合わせると結構な基礎点で、複数回組み込めば4回転に匹敵するほどの加点が。
またジャンプをするときに、両手を頭の上に上げていても加点されているみたい。
なんといってもジャンプなので、うまく工夫して点数を稼げるようにしなきゃ。
4回転でも特に難しいのは4回転ルッツ。(アクセルジャンプは除く)
このジャンプを飛べるのは、日本人では羽生くんともう1人若い男の子と2人だけと聞いた。
もちろん“4回転アクセル”はまだだれも飛んだことがない。
しかしみんなしのぎを削る競技。
宇野くんはここ最近ずっと苦戦が続いていたので、昨日の演技で充分挽回できたのでは。
羽生結弦の誤算
羽生くんは、最初のジャンプから無理をしている感が漂っていた。
解説の話もじっくりと聞きながら観させてもらったが、もともと力のある選手なので、着地の時に転びそうになったとしても、踏ん張って持ち堪えることができるらしいのだ。
もちろん、見栄えは良くないので減点される可能性が高くなるが、それでもきちんと飛び切れるとなると基礎点はカウントされるので。
しかし、解説者曰く、
“ジャンプで失敗すると大抵着地の時に転倒することが多いのだが、踏ん張って持ちこたえられたとしても、実は点数だけでなくそれは著しく体力を消耗する”らしいのだ。
4分ちょっとの演技の中でジャンプの着地が何回もうまくいかなくなると、その都度体力を消耗して、演技後半には持ちこたえられなくなってしまうようだ。
昨日の羽生結弦はまさにそれ。
最初の4回転で踏ん張って着地してみせたが、その後もジャンプは安定せず、どんどん体力を消耗していった気がする。
本人の感想がインタビューとしてテレビのニュースでやっていたが、
『今日は弱くて全く勝負にならなかった』と。
とにかく最後のトリプルアクセルも失敗して転倒したくらいなので、そのことを自重気味に批評していた。
羽生結弦にとってはトリプルアクセルの失敗はありえないと言うことか。
ちなみに単発のトリプルアクセルは基礎点は8だが、演技の後半で取り入れると1.1倍にカウントされる。
これに出来栄え点を加算すると確実に12 、3点の点数が取れるので、それを狙っていたようだが、残念ながら今回のフリーの演技ではジャンプはほとんどうまくいかなかったのではないだろうか。
私の印象では、精彩を欠いていたなと。
実は、彼はここ何週間かで試合が集中していたようなのだ。
解説者や評論家たちも口を揃えて言っていたが、“疲労が溜まっていたんだろうな”と。
ジュニア選手のレベルの高さを見せつける
3位に入ったジュニアの『鍵山優真』君。
彼はお父さんもフィギアスケートの選手だったので二世選手。
演技を見る限り、かなりの凄腕と映った。
4回転ジャンプやその他をいろいろな要素がとてもハイレベルで、ジュニアの中ではダントツの強さを発揮しているのではないか。
来年の国際大会にも選ばれていると聞いている。
彼のお父さんもテレビの画面の中に写っていたが、右手に杖を持っていた。
体が不自由だとのネットのニュースは盛んに見ていたが、どうやらあの様子を見ると脳血管系のトラブルに見舞われたのではないか 。
左手が内側に巻き込まれる形で自由にならないように映った。
しかし、今でも息子にしっかりと付き従ってコーチをしているようだ。
どうやら日本の選手たちも世界レベルで見るとほぼ互角と言える。
ちなみに昨日の試合では、あの高橋大輔がシングルの選手としては最後の演技をしていた。
これからはアイスダンスで競技生活を続けるとのこと。
フィギアスケートは男子も女子も10代の選手が活躍する。
このような時代背景の中で30を過ぎてもきちんと競技を続けることができることを証明してほしいもの。
アイスダンスはジャンプは基本的に飛ばないので、むしろ歳をとってからの表現力がものを言う世界。
長く競技を続けて活躍し続けて欲しい。
