女子のフィギアスケートではロシアの4回転を飛ぶ3人組の選手が今大注目。
正確に言うと、4回転で勝負しているのは2人。
アンナシェルバコワ
アレクサンドラトルソワ
この2人は15歳ながら男子と同じレベルで4回転ジャンプをこなす。
そして16歳ながら驚くほどのクオリティーで演技をする優勝請負人
アリョーナコストルナヤ
この3人の独壇場と言えるが、全員がロシアの選手でなおかつ“サンボ70”に所属しているエリートアスリートたち。
ロシアの国内大会で今回はシェルバコワが優勝したのだが、そのハイレベルなこと。
男子選手と全く遜色ない。
目次
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ロシア大会とは言え、世界トップレベル
ロシアの女子フィギアスケートは、国際大会への代表争いでも最も過酷なレースとなる。
つまりロシア国内のトップ3が、すなわち世界の中でもそのままトップ3だから。
かつてのチャンピオンだった、メドベージェワも代表入りは難しいとされる。
また、今回このロシア大会を欠席していたザギトワ。
彼女も果たして国際大会の代表として選出されるかどうか?
この3人が出てきたことで、状況は全く違ったものに。
今回のロシア大会で彼女たちの点数が発表されていた。
シェルバコワは、国際スケート連盟(ISU)非公認ながらフリー181・94点の合計261・87点。
SP首位で今季のグランプリ(GP)ファイナルを制したコストルナヤは合計259・83点の2位、同3位のトルソワは合計226・34点の3位。
ちなみに、この1位2位の点数は過去最高記録となる。
女子で合計点数が250点を超えたのは今回が初めてだろう。
これは男子レベルの点数。
いずれこんな時代はすぐやってくるんだろうなと思ってはいたけれど、時代の移り変わりは幾何級数的にスピードアップしているね。
つい2ヶ月ほど前の専門家の意見で、今回のロシアの選手たちはいずれ260点を超えてくるだろうと予想していたが、すでに達成している。
ちなみに、男子の羽生結弦レベルで300点程度。
男子の選手でも250点を超えてくる選手はそれほど多くは無い。
とにかくショートプログラムとフリーで争われるが、フリーの演技が180点を超えてくるのはもう女子のレベルではなくなる。
平昌オリンピックのときのフリーの演技で150点の手前だったと記憶。
その過去の実績を軽々越えてくるのが今活躍している3人の子たち。
この中では最近特に調子が良かったのが4回転は持っていないながらも、トリプルアクセルを中心とした演技構成で好調を維持していたコストルナヤ。
今回のロシア大会も彼女がひょっとしたら優勝するのかと想像していたが。
その彼女をさらに上回ったのが今回のシェルバコワ。
トリプルアクセル対4回転ジャンプの戦いだったかもしれない。
4回転を飛ぶ2人の選手は、どうしても高度なジャンプを駆使する手前、その成功率に難がある。
つまり毎回成功できるとは限らないのだ。
シェルバコワは今回はミスなく自分の持ち味を発揮できたと言える。
素人ながら考察 “ジャンプの基礎点”って?
それぞれのジャンプの基礎点と呼ばれるものの一覧表。
これを見ると、元になる点数がしっかりと理解できる。
あの有名なトリプルアクセルが8点。
現在男子女子含めてこの表の中にある最も難しいジャンプはもちろん4回転アクセルだが、このジャンプを食べる選手は今のところどこにもいない。
羽生結弦が現在訓練中との情報は盛んに入ってくるが、ものになるかどうかはまだわからない。
つまり、今 実際に飛べるジャンプの中で最も基礎点の高いのは4回転ルッツ。
こちらが基礎点で11.5点。
ジャンプを飛んだ場合はうまくいけば、これに出来栄え点が加算される。
要するにきれいに飛べばさらにもう何点か加算されるのだ。
当然失敗すれば減点される。
しかし難度の高いジャンプに挑戦して、回りきったと判定されればたとえ転倒しても基礎点は変わらない。
ロシアの4回転のジャンプを跳ぶ子たちも、決して100%の成功率では無いにしても、彼女たちは失敗を恐れずに4回転ジャンプに挑戦してくるのだ。
特に、今回優勝したシェルバコワ選手は、女子で初めて4回転ルッツを飛んだ選手。
今回のロシア大会ではフリーの演技で2度着氷しているとの事。
彼女の高得点もそれを考えればうなずける。
何度の高いジャンプを複数回成功させて、しかも加点がもらえれば、点数はいかようにも跳ね上がるだろう。
向かうところ敵なし
このロシアの3人の子たちに立ち向かえるのは、私が知る限りでは同じロシアのメドベージェワ、ザギトワがまず挙げられるだろう。
と同時に日本選手では紀平梨花。
このほかにも、実力者たちはもちろんいるが、表彰台に上る顔ぶれを考えると大体このメンバーに限定されるのではないか。
そしてこの中で今安定した力を発揮して、さらにこれからも活躍しそうなのは、この3人の子たちと紀平梨花だと思う。
メドベージェワもザギトワもどうやら選手としての頂点は超えてしまった感がある。
この競技の性格上やむを得ないことだが、やはり17歳の手前で勝負するしかなさそうだ。
アンナシェルバコワ
彼女は2人姉妹の長女。
Instagramも更新しているので 情報発信も熱心に行っている。
さて、女子フィギアスケートもどうやら今のところこの3人を中心とした戦いになりそうだが、演技で失敗しなければ、3人の誰が優勝してもおかしくないが、その中でも特に今回女子で最高難度のジャンプを2度決めたシェルバコワが優勝している。
男子レベルと言われる彼女たちの実力。
有利な体型だからなんて今さらそんなコメントで誰が納得するだろう。
当の本人たちの涙ぐましい努力と、それとわずかながらのアドバンテージで、今の結果が導かれたはず。
これからどのような活躍をしていくのか、興味は尽きない。