突然、川原工房を訪れた草間さんに事情が飲み込めない喜美ちゃん。
居合わせたハさんも多分初対面だったかも。
お母さんからの手紙をもらって、励ましに来たとのこと。
草間流柔道でしっかりと鍛えられた喜美ちゃんの心は簡単に折れたりはしないが、今挑戦している穴窯はいよいよ正念場を迎えることに。
実は、かなり危険を伴う工程であることも今日の話の中で語られていたね。
目次
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穴窯挑戦を熱く語る喜美ちゃん
喜美ちゃんにとっては最後の挑戦のつもりで挑む穴窯。
草間さんに思いを熱く語るのだ。
古い信楽焼のかけらに感動して、その再現を何とかして実現させたいと。
そうしてたどり着いた方法が穴窯だった。
この方法でなければ古信楽の 色合いや風合いは出せないのだと。
そしてやってみた穴窯だったが、暗中模索でやった結果、思い通りの事にはならず。
借金だけがいたずらに増えてしまったのだ。
しかしその熱意は、ここへきてどうやら実を結びそう。
草間さんは信楽に来るにあたってどうやって励まそうか悩んだらしい。
そうしたところが思いついたのは、以前信楽を去るときに慶乃川さんが記念にと言ってくれたタヌキの置物。
その置物お守りがわりに喜美ちゃんに授けることに。
そして草間さんとのやり取りの中で新しいチャレンジ方法も見つかった。
それは、初めて慶乃川さんと出会った時に彼はちょうど信楽の土を掘っている最中 。
多分、このときの土を利用することが、大きく目標達成に貢献するのだろうと。
それはほかならぬ草間さんの訪問によってもたらされたとも言える。
喜美ちゃんが挑戦している穴窯はすなわち慶乃川さんの挑戦の引継ぎでもあるのだ。
それは時間を超えて慶乃川さんが喜美ちゃんを励ましに来たといってもいいぐらい。
今まで試したことのない新しい方法
失敗に次ぐ失敗を重ねて喜美ちゃんがたどり着いた方法。
それは温度を保ちつつ、燃焼で発生した灰をより多く作品に降りかかるように配慮すること。
そしてたどりついた結論が1150℃で2週間燃やし続けること。
そうすれば作品に充分な灰がかかって、なおかつ溶けた灰が釉薬のように振る舞うに違いないと 。
この方法には実は、どうしても避けられないリスクも1つある。
それは、ほかならぬこの穴窯そのものがこの過酷なストレスに耐えられるかどうか。
窯自体が耐えられなくなって崩壊してしまう可能性もあるとの事。
確かに高温で長時間焚き続けるので、窯全体の温度も上昇する。
窯の内側に積み上げた耐火レンガが果たしてどこまで頑張れるのか。
それはやってみなければわからないのだそう。
どうしてもこの目標を達成したい。
草間さんもその芸術家としてのチャレンジ精神を高く評価。
応援してくれる。
家族全員で協力し合いながら窯焚きを
窯焚きは2週間の長丁場になるので、家族全員が協力して行うことに。
つまり温度計とにらめっこしながら、1150℃を維持しつつ、薪をくべ続ける。
どこまで可能なのかはわからないが、とにかくこの方法でしかあの信楽の色は再現できないと喜美ちゃんは固く信じて疑わない。
応援は直子ちゃん夫婦も百合子ちゃん夫婦も総動員して行われる。
特に百合子ちゃんの夫は信作君なので、この無謀な穴窯チャレンジは情報が全て筒抜けになる。
ハさんの思い
信作君から喜美ちゃんのやろうとしていることを聞いたハさん。
思わず顔面蒼白になりながら工房に押し掛ける。
窯が保たんで!
危ない事はやめ!
最初の穴窯挑戦の時も手伝ったことがあって、ハさんは喜美ちゃんのやろうとしていることがどれだけ危険なのかを熟知している。
そうでなくても膨大な薪代をよしとしなかったのだ。
ここでこのリスクを犯した場合、最悪の場合は窯が崩壊するだけではなく、場合によっては工房の建物や母屋すらも火事になる可能性があるんだと。
確かにそうなってしまえばそれは大変なこと。
しかし、全力で取り組んでいる喜美ちゃんには思いは届かないのだ。
この方法で絶対にやり遂げる。
窯が崩れてしまえば全て終わり!
それは100も承知。
しかし芸術家として陶芸家として絶対に妥協はしたくない思い。
かつてハさんに言った。
同じ陶芸家なのになんでわかってくれへん⁉️
しかし、ハさんから見て喜美ちゃんはどこまでいっても女性。
陶芸家である前に女性なので、決して危ない事はして欲しくない。
男と女の関係である以上、どうしてもそう思ってしまう気持ちは変えようもなく。
陶芸家として、なんとしても目標を達成したい喜美ちゃんとは相入れないのだ。
さて、全力の挑戦が果たして実を結ぶかどうか。
既に何度も予告編で流れている通り、穴窯は崩壊の危機に瀕する。
しかしそれでも、作業を止めることなく突っ走った結果、ついに思いは叶うのだ。
それは明日以降のお楽しみになる。