再放送で見た七人の侍。
テレビでも時々やっていただけるので、久しぶりにもう一度見てみることに。
たまげるほど時間が長いのにびっくり。
207分。つまり3時間半近くあるのだ。
間に休憩時間が何分か設けられる。
昔の大作と呼ばれる映画はみんなこんな感じだった。
日本では人間の条件とか、ハリウッドではベン・ハーとか。
そしてこの映画は驚くなかれ昭和29年の封切り。
私の生まれた翌年の映画である。
しかし今に至る映画産業の様々な映画の中で最も大きな影響を与えた作品ではなかろうか。
目次
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白黒の作品で伝わってくること
この映画の魅力を私なりの一言で説明するなら
全編通して描かれる不潔感
このことに尽きると思う。
皆ボロボロの服を着て、そして垢まみれの体で演技をしている。
そして道路はぬかるみで、当然のことながら時代背景をきっちりと。
そういった中で供される食事もおよそ清潔な印象は受けない。
実はこういった描かれ方こそ、映画の中の様々なシチュエーションで、ものを言ってくる。
こういった衛生的ではない時代の物語であることを最初に語っているのだ。
病気になっちゃうのではないかと思う位の不潔感。
しかしこのリアリティーこそが黒澤明の求めたものに違いないのだ。
そしてナレーションなどで長々と物語を説明することが全くない。
ひたすら役者同士のセリフを通じて状況が把握できるようになっている。
また戦闘シーンの迫力は、土砂降りの雨の中を選ぶことによってより切迫したイメージを与えたと思う。
演じていた役者は大変だったろう。
それ以上に撮影の状況を選んだスタッフたちも必死だったに違いない。
調べてみるとこの映画は撮影当時で2億円以上の資金がかかっている。
それに対する興行収入が、2億6000万円程度。
著名な映画作品としてはトントンだったのだ。
それぞれのキャラクターの魅力
志村喬


負け戦ばかりで 、ここまで流れ着いた素浪人との設定。
武人としては凄腕だが、すでに自分の人生が終盤に差し掛かっていることを自覚していて、自分が過去にやってきたこと、そのことを思うと、図らずも納得できないものを抱えているようだ。
面倒なことには関わりたくないと思いつつ、人から頼まれるとどうしても最後まで拒絶できない。
武士であること、農民との関わり合いに少なからず感じるものがあって農民の願いを聞き入れることに。
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三船敏郎
もともとは農民。
腕っ節の強さと持ち前の荒くれ男の雰囲気がこの役柄にぴったり。
農民の苦しみや悲しみをよく理解しており、自分と同じ運命に苦しむものをどうしても放って置けない正義漢である 。
農民のために身を呈して働いて最後は命を落とす。
左卜全
農民の中で 特に輝いていた気がする。
農民の気の弱さとか、無慈悲な自分の運命を受け入れなければならない悲惨さみたいなものが彼を通じてよく伝わってきた。
宿で自分が持参した米を盗まれて、こぼれた米をひとつぶひとつぶ拾うシーンがなんとも涙を誘った。
いかにも時代劇の設定でよく出てきそうなお年寄り。
この映画の撮影時は見かけほどに歳はとっていなかったはず。
調べてみると封切り当時でちょうど60歳。
映画の中では58歳か59歳と思われる。
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宮口精二


剣客の役柄で出演していた宮口精二。
個人的に私が最も気に入っていたキャラクター。
この映画の封切り時はちょうど41歳。
まだまだ若かったのだ。
そして調べてみて分かったのが彼は身長が159センチとあった。
この当時でも小柄な人だったことがなんとなく伺い知れる。
剣客としての彼の演じていた役柄は時代劇としての背景を引き締めるのに十分な役どころだったと思う。
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後の世に与えた影響とは


ハリウッドではユルブリンナーが主演した荒野の7人が7人の侍のリメイクである事はあまりに有名。
作品は1本だけではなくこの後何本も作られた。
最近になってさらに名前を変えてまた作られている。
日本でも全く別の俳優でリメイクされている。
この映画はそのくらい魅力的なストーリーに仕上がっているのだ。
をするに貧乏な武士たちが農民のために一肌脱いで力になる物語だが、報酬は特になく、作戦に参加している間だけご飯が食べられる。
それだけの報酬で人を集めるのだ。
まさに荒唐無稽を地で行くような話。
しかしこのストーリーは誰もが納得し、そして支持した。
要するに農民を不当に搾取する勢力があって、その勢力を懲らしめるそういった設定になるだろう。
このような勧善懲悪の物語がこの手のストーリーの真骨頂になる。
物語の随所で様々な人間模様が描かれ、悲しいことや苦しいことなど人事なれどあたかも自分のことのように感情移入してしまう。
特にわずかなセリフと演技だけでこのような壮大な物語を作り上げるところが黒澤明の値打ちかもしれない。
テレビで見直したのだが、そこら辺の家事なんかをやりながら見たので、実は完全にストーリーが頭に入ったわけではない。
しかし、所々見たシーンといえども、結局は最後まで見ずにはいられなかった。
おそらく、私にとっては何回見たかちょっと記憶も手繰れないが、学生時代にまずテレビで見たこと。
と同時に25歳位の時だったか、わざわざ映画館で見た記憶がある。
その時以来複数回は見ている。
娯楽映画の中でも、特にインパクトの強い作品だったと改めて思い知らされた。