今始まっている大阪場所は例の新コロナウィルスの対応に追われていて、
観客なしで開催されている。
テレビの放映は普通に行われているので、相撲ファンは問題なくみてはいられるのだが。
この観客席0の相撲がどんなものなのか、興味津々ってこともあって、この三日間観させていただいたが、いつもとは違う感じたことを少しまとめてみたい。
目次
普通は理事長が十両の取り組み中に行うのだが、今場所に限り幕内の取り組みが始まる前に
力士全員が勢ぞろいしてカメラに向かって挨拶をすることに。
今までこのような形態をとった事は無いのでやはり風変わりな感じはするよね。
観客がいないとどうなる?
呼び出しと行事の掛け声
行事の掛け声がとにかくよく響く。
解説の北の富士さん曰く、朗々とした良い声がよく響くんだよねと。
普段の場所だと会場は常にざわついているのだが、今場所は行事が力士を呼び出す掛け声とか、また勝負が始まって終わったときの、
勝負あった!の掛け声もよく響く。
普段なら最後の勝負あった!はほぼ聞く事は無い。
かく言う私も今場所初めてそういえばこんな掛け声をかけていたんだと初めて知った部分も多々ある。
無観客の開催なので盛り上がりに欠けるとか、様々なことが言われているが、実際に見てみるとテレビで見る分についてはそれほどの違和感は感じない。
むしろ、普段聞くことのできない様々な細かい音をよく拾ってくれるので興味深く見ることができる。
また呼び出しは取り組み前に東西の力士を声をかけて呼び出すのだが、これも普段の時ならば観客のざわめきの中にある程度溶け込んでいて所々聞こえる程度だが、今場所に限って言えば音の隅々まではっきりと耳に入ってくる。
この独特の節回しは呼び出し特有のもの。
じっくりと聴く機会などないのでこれもまた興味深いのだ。
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四股を踏むときの地響き
力士たちが発する音でまず真っ先に聞こえてくるのは四股を踏むときの地響きの音。
テレビなのでさすがに地響きと言うことにはならないが、ドスンドスンと響く感じはそれなりに伝わってくるのだ。
後力士が発する音でよく聞こえてくるのは塩をまいた後、彼らは決まってその塩を払うために自分の回しを叩いて音を出している。
このポンポンと言う音が実によく響くのだ。
ちなみに今場所の取り決めとして勝ち名乗りを受けた力士は次の土俵に上がる力士に力水をつけるのだが、この水は今場所は所作だけで終わっている。
つまり水なしで形だけのものをやっているようだ。
立ち会いに至る1連の流れはあくまでも儀式としてきちんと踏襲しなければならないので、仕草だけはいつも通りに行っている。
力士たちの息遣い
力士が下がりにしゃがんで塩をとるときのフーフーいう息遣いが、これも時折聞くことができる。
とにかく普段聞くことのない音を拾っているので、力士達は果たしてどんな思いで土俵に上がっているんだろう。
様々なインタビューが披露されているが、力士にとって観客がいないともちろん盛り上がりには欠けるが緊張もしないのでその分やりやすいと言う意見も多かった。
ここで、気がつくのは、普段観客のざわめきにかき消されている音が、今場所はとにかくことごとく拾っているので、結論から言えば粗相があるとすぐにばれてしまうかも。
最初観客がいても、よく響く音は
立ち会いのときのぶつかり合うときの激しい衝撃音。
この音はテレビでもあれだけ拾うので、もし土俵下にいたならば一体どんなふうに感じるのだろうか。
この迫力は砂かぶりにいるとよくわかると言われているが。
一生に1度ぐらいは実際に聞いてみたいもの。
そのくらいの値打ちがあると思う。
体重150kgほどの力士が、フルパワーでぶつかり合うのだ。
普通に考えただけでも大変な衝撃だろう。
テレビで見ているとそういった事までことごとく感じることができる。
さて、三日間過ぎたばかりなので優勝も何も全く見当もつかないが、やはり今場所もかなり荒れていると言える。
とりあえず中日を過ぎたあたりでなければ場所全体の様子は見えてこないだろう。
テレビのみの観戦でしか経験はないが、観客のざわめきがないことがむしろテレビで見る者にとっても集中力を高めてくれているのかも。