いよいよ週一で行っていたアルバイトもやめることになった武志君。
陶芸1本に集中したいのと、やはり体力的な厳しさがあるようだ。
今週のエピソードで描かれたのは武志君の病状がじわじわと進んでいくこと。
そしてドナー探しが大変でなかなかたどり着けないこと。
そして同じく病気治療中の友達がなくなってしまったこと。
そんな中で作品作りだけはいよいよ佳境に入る。
特に穴窯を再開させた喜美ちゃんは長年培った経験を生かして、これはと思う素晴らしい作品を作り上げる。
そしてそれは全て計算の上で出来上がった成果なのだと。
目次
友達2人の謝罪
武志くんと仲良しの友達2人 。
この2人が中心になって大学時代の友達を中心に様々なネットワークを駆使してドナー探しを行ってくれていたのだ。
しかし彼らのネットワークを駆使しても目標となるドナーを見つけることができなかった。
時間がドンドンと過ぎていく中でドナーが見つからない事はすなわち焦りも増していく。
限られた時間を過ごす事はそれは命のカウントダウンに向かっているとも思えるだろう。
もしドラさえ見つかればそのまま骨髄移植の手順を踏めば助かる可能性もかなり見出せることに。
それ以外のどんな治療方法も完治させるだけの力は持っていなかったのだ。
2人はとりあえず現段階でまだドナーが見つからないことをわざわざ詫びるためにやってきた。
謝ることやあらへん
喜美ちゃんや八さんが逆に感謝の言葉を述べるくらい誠心誠意頑張ってくれたのだ。
武志君の胸の内を知ることができて決意を新たにする友達2人。
これからも可能な限り呼びかけを続けて、ドナー探しを継続してくれると言う。
すっぽん鍋パーティー
大阪の直子ちゃんが彼氏の勧めと言ってすっぽんを持ってきてくれたのだ。
さばいて鍋にして食べようと言うことに。
図らずも友達はじめ真奈ちゃんも参加してそれは賑やかなすっぽん鍋パーティーに。
なんと言っても、直子ちゃんの毒舌が冴える。
男たち3人で買ってきたパーカーを見て、かわいいと褒める真奈ちゃんを、そんなふうに言うから男がダメになるとダメ出しする。
直子ちゃんは鮫島くんと別れた一件もあって、男を見る目がかなり厳しいのかも。
そういったベテラン女子の意見に素直に首を縦に振る真奈ちゃん。
しかしこのやりとりの中で、直子ちゃんは武志君と真奈ちゃんがお似合いのカップルであることをもう判断している。
それは、喜美ちゃんも八さんも同じ。
とても性格の良い可愛らしい娘さんだとそう思っているようだ。
親の世代からきちんと認められた男女の関係は、考えようによっては大丈夫とのお墨付きをもらったようなもの。
無謀なことさえしなければ、良い関係が築けるんじゃなかろうか。
計算されつくした穴窯
ちょうど穴窯を炊いている最中に直子ちゃんがやってきたのだ。
この作品作りは 目標となるべき仕上がりを想定しての穴窯だったのだ。
スカーレットの中で紹介されていた作品は間違いなく神山清子さんのもの。
信楽自然秞の傑作と言える 。
驚きを隠しきれない武志君。
自然秞でもこんな色が出せるんや!
偶然なのかな?
いいや、10年以上も穴窯をやってるんや。
すべて狙い通りや。
作品を釜のこの位置に置いて炎の流れを計算してどんなふうに灰をかぶるか、すべてあらかじめ読んで作品作りをする。
その結果、狙った通りの結果が得られたのだと。
武志君にとって、この景色を創造する新しい手法は大ヒントとなった。
彼が目指しているのは大皿の中に水を動かすこと。
その景色を自分でもし作り出すことができたならば、それで作品は完成したと言える
ついに想い描いた作品を完成させた武志君
こちらは電気窯で焼いた武志君の作品。
ついに目標とするべきものができたようだ。
それは淡い色彩の青の中にあたかも波紋が少し散らばったような幾筋もの細かい筋が見て取れる 。
こういったものは湯飲み茶碗で青磁と呼ばれる作品があるが、それによく似ているなと思う。
釉薬が微妙に亀裂が入ってそのまま固まるのだ。
一見ひび割れているようには見えるが、作品的には何ら問題なく入れ物として機能できる。
武志君が目指すべき表現の到達した形だと言えるようだ。
さて物語はいよいよ来週最終週と言うことに。
モデルとなった神山賢一さんは確かおばさんの骨髄移植で少し命を長らえた。
武志君の場合はどうなるのだろうか。
最近のネタバレをチェックしてみると、どうやら武志君が亡くなる事はほぼ間違いなさそう。
しかし、そのシーンはあえて生々しくは描かれないようなそんな雰囲気がする。
最後のエピソードはどうやら武志くんが亡くなった後、黙々と作品作りに精を出す喜美ちゃんを描いて終わるようなそんな記述を発見。
スカーレットのポリシーとして、あまり過激な表現で人間を表現することを避けていると聞いたことが。
なるべく当たり障りのないところで妥協点を見出すとも語られていた。
それはそれで作者の意向なのだから受け入れることとして、採用したエピソードは死に直結する白血病にかかってしまうこと。
やはりそれなりの厳しい結末はどうしても避けては通れなさそうだ。