くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

スカーレット 生命の物語完

 

仕事帰りだったのでたった今最終回を見終わったところ。

なるほど感動的に作ってあった最終回

武志君は26歳の誕生日の前に亡くなったとの事だった。

彼は最初に大崎先生の診察を受けた通りに3年弱の命を全うできたわけだ。

注目していた骨髄移植の話は出なかったね。

抗がん剤だけで治療をすれば、結果は見えていたんだけれど。

信楽焼の陶芸の世界を題材にしたこの物語は、まさに生命の物語とも言うべき不思議な奥行きを感じさせる話だった。

ドラマそのものは大阪の作りだったので、ちょっとお笑い系のノリだったんだけれど。

見終わってみると意外なくらい、重厚感が漂う素敵な作品になっていたと思う。

目次

お名前.com

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劇中では使われなかった喜美ちゃんの描いた絵 家族の物語

琵琶湖のほとりの物語

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息子を抱きしめる 喜びいっぱい

琵琶湖へみんなで出かけていったところから最終回のエピソードが始まる。

喜美ちゃんは創作意欲いっぱいで作品作りを。

その傍らで武志君も自分の目標とする作品の創作に。

お互い作業を終えた後で、それぞれが感じる幸せ感

志を同じくする者が、1つの場所で一緒に居られて仕事ができる。

そして親子である事は2人の親近感を今更ながら確かめあうことにもなるのだ。

モデルとなった神山清子さんと賢一君も同じように陶芸家として競い合うように作品作りをしていたと聞いている。

同じ芸術家同士通じ合うものがあったのだろうと今更ながら。

物語の中で不意に喜美ちゃんが武志君を抱きしめようとする。

嬉しい気持ちがいっぱいになってどうしても行動で表したかったに違いない。

照れる武志君を無視してひたすらぎゅっと抱きしめる喜美ちゃん。

2人のシーンはこれが最後となった。 

物語はここから一気に2年間飛ぶことに。

物語は2年後の世界へ 既に武志君は旅立ってもういない

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武志君が亡くなった後も大崎先生との交流は続いていた

 川原工房にやってきた大崎先生

武志君の作品を眺めて、その美しさに感動しつつ、自分自身も作品作りをしてみたいらしい。

喜美ちゃんに教えられて、見よう見まねで釉薬をふりかける作業を。

ドラマの最終回にまで出演する機会が与えられていた大崎先生の存在は物語の中でも特に重要だったと感じる。

白血病の治療については正直ちょっと物足りなさも感じていたが、大崎先生を演じる稲垣五郎を最終回にまで登場させる脚本は、物語の中での白血病の位置づけを如実に語っていたなと。

八郎と喜美子

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八郎さんは九州へ がんばりや〜

八郎と喜美子の2人の関係は全くの創作なので、実際のモデルとはまるで違う

お互いの創作に対するマインドの違いで離婚をすることになった2人。 

奇しくも2人の間に生まれた武志君を介してまた交流を始めることに。

ここでユニークだなと思うのは、決してまた元の夫婦に戻ろうとはしないこと。

2人の間にあるのは多少の愛情はあるのかもしれないが関係を保つその本体は友情そのもの。

普通夫婦が長くいると知り合った頃の愛情が何十年も継続するカップルは稀だと言える。

それでも夫婦関係が継続するのは、これは私の勝手な意見だが愛情の部分が友情に置き換わっていくからだと考える。

一定の期間を過ぎると愛情のほとんどは友情と言う連帯感に置き換わっていくのだと私は勝手に思っている。

この元夫婦もそういったことで結びついた関係だと推察。

みかんを食べながら何気なく交わした会話の中にあった。

本当は内緒なんだけど武志君とあかまつでいっぱい飲んだときにお母さんに伝えたい気持ちとして、

お母ちゃん、俺を産んでくれてありがとう😊

本当は言ってはいけないセリフだったらしいけど、もう、亡くなった後なので守秘義務もなくなったのかな?

 八郎さんは名古屋を引き払って九州へ行くそう。

そこでごく薄い仕上がりの陶芸にチャレンジしてみたいらしい。

元夫婦の何気ない会話の中で紹介されていた。

肩こり専用まくら【Dr.Wing】 【スローコア】

陶芸の炎の色はスカーレット

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炎の色はスカーレット 喜美子の数奇な人生でもあった

最後のシーンで眺める穴窯の中の燃え盛る炎。🔥

それは陶芸の炎の形をしていながら、実際は人生の生命の炎でもあったのだ。

つまりスカーレットは炎の色を表しつつ、人生そのものを表していたのかもしれない。

若くして旅立っていった息子武志君 の生命は、

姿を変えてこれからも炎の中に生き続ける

スカーレットが最後のテーマで表現したかったのはそのことだったと感じるのだ。

実はこの物語を毎朝見るにつけて、大阪のノリで描かれていることに最初はなかなか慣れない。

さらに、内容があるようなないような不思議な作り方だったので、こちらの方から随分と感情移入をして、いっぱい調べ物をして鑑賞するようなことになっていた。

しかし見終わった後、今心の中に湧き上がる気持ちは重厚感あふれる生命の物語だったのではと。

特に最初の頃に出演していたお父ちゃん川原常治は自分自身を見ているようで不思議な連帯感を感じたもの。

しょうもないダメ親父なんだけれど、家族を愛する気持ち、命を全うしようとする熱意。

そのくせ自分勝手でわがままでぐうたらな性格。

自分そのものではないかと感じたもの

しかし半年続いた物語もここで終わったね。

ブログを書き続ける以上は次の物語にステップアップしようかなと思う。