今週から始まったエールではいよいよドつぼにはまって不振に喘ぐ祐一君が描かれる。
物語は、早稲田大学の応援部から応援歌の作曲を依頼されるところから。
なんとも不思議な縁で結ばれる設定。
紺碧の空の歌詞は学生から公募して大学3年の生徒が作ったとのこと。
選定を当時文学部の先生だった西条八十が行ったとのこと。
物語はそこから始まっていた。
目次
早稲田大学応援部の切ない思い


ちなみに早稲田の宿敵は慶応。
特に早慶戦の野球は国民的関心が集まる大注目のイベントだった。
明治36年に早稲田から慶応回挑戦状を送った事から始まったこのエピソードはなんと早稲田が連敗に次ぐ連敗でそのことを重く受け止めた応援部が新たな応援歌の必要に迫られたとのこと。
そこで白羽の矢が立ったのが新しく作る応援歌の作曲は大御所作曲家ではなく新人の新鮮な息吹を取り入れたいと祐一君に。
その結果アポなしで押し掛けたかたちになっている。


いきなり押しかけて作曲を依頼するのだが、どうやらいきさつは応援部の中のメンバーの1人があのプリンス佐藤久志君のいとことの設定で、そのつながりで祐一君へ。
あまりの剣幕にOKしてしまう祐一君だが。
しかし締め切りにはほとんど時間がなかった。
次の早慶戦までわずかに2週間。
ここでも結構ジタバタするんだけどね。
しかし、間違いなく作曲はされる。
古関裕而作曲の名前は動かしようがないので。
好きな人にはたまらないパフォーマンスなんだよね。
私も吹奏楽部にいたことがあるのでわかるけれど、吹奏楽とセットで応援は行われる。
結論から言うととっても楽しいよ❣️
応援歌の作曲を引き受けることに
この応援歌の作曲を引き受けるきっかけとなったのは団長の熱意もあるけれど、実は早稲田の応援歌はいくつも曲があって、その中には祐一君が尊敬する小山田耕三の名前も。
確かに調べてみると、作詞西条八十の名前もあちこちに発見。
古関裕而の名前は古いほうの部類に入るよね。
中村八大とかいろんな有名人が手がけているのがわかる。
同僚木枯正人君は今や売れっ子作曲家
この当時の古賀政男は売れっ子作曲家としての地位を築いていた。
エールでは祐一君の同僚木枯君。
彼の作った2曲(古賀政男作曲だけれどね)はとにかくわかりやすくハートをきちんとアピールできている。
当然のことながらプロデューサーの廿日市氏の覚えもめでたい。
役者のうまさもあるが、物語そのものの設定もユニークでとてもわかりやすいだろう。
木枯正人を演じる野田洋次郎もなかなかの役者。
もともと売れっ子のミュージシャンなので、ギターを弾きながら録音に参加したりなど、ミュージシャンとしての腕前を遺憾なく発揮している。
彼はギターの腕前もさることながら鍵盤楽器も巧みにこなしている。
YouTubeで見る画像もギターよりは鍵盤の前で弾き語りをしている時の方が圧倒的に多い。
特に聴くものの心に訴えかけるようなハイトーンの声質はかなりの説得力を持つ。
Mr.Childrenの桜井君をちょっと思い出すような気にもなるね。
歌手山藤太郎との出会い
この山藤太郎が“丘を越えて”を録音していたよね 。
モデルは藤山一郎。
藤山一郎は歌謡曲の歌手と言うよりは音大を首席で卒業するほどの才能の持ち主。
声楽家として指揮者として日本を代表する音楽家でもある。
その彼をモデルに作られたキャラクター。
この丘を越えては昭和6年の作品。
大ヒットしたのは歴史的に有名。
古賀政男とセットで当時の音楽界を引っ張っていた2人。
物語の設定では、お金のために偽名を使って歌手としてデビューしたと山藤君。
祐一君と少し被る部分もあるような。
そして今日の放送の最後で録音係の担当の社員が言っていたよね。
君 新人さん?
君みたいな人何人も見てきたよ
自分のやり方にこだわって実力を発揮できない人たち
その言葉は全く的を得ている。
自分らしい曲を心がけるあまり自分を見失ってしまう。
創作活動などクリエイティブな仕事をする人が陥りやすいドつぼ。
さて今日の物語はそこまでで終了。
昔からピンチに陥ったときは、必ずどこからか助け舟が入る祐一君。
今回もひょっとしたらと思わないではないが。
今週始まったばかりの所では紺碧の空はその制作過程でかなりつまずくことが予想されそう。
何とか頑張って結果を出さなきゃね。