くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

やっぱり時代劇が好きだった件

 

テレビを見ない日がないのは何の自慢にもならないと思いつつ。

正直、ドラマ系のものは朝ドラと大河ドラマのみ位だと思ってはいたが、実際に毎日家にいてテレビを見て面白みを感じるのは時代劇

どうしてそんなに心惹かれるのか少し考えてみることにしたが、時代劇ははっきり言って適当には作ることのできないドラマだと感じる。

現代劇のドラマが決して適当に作っているとは言わないが、時代劇の場合よほどしっかりした作りでないとなかなかみようという気は起こりにくいかな。

最近のドラマで面白いと思ったのは、中井貴一主演

雲霧仁左衛門

泥棒が主役の物語なんてと思うなかれ、池波正太郎原作のこの物語は映画もテレビのドラマも今に始まったものではない。

f:id:kuwa3972:20200523195253j:plain

時代劇のできる俳優は値打ちがあると思ってしまう

目次

Amazonビデオ お名前.com

演技の上手い役者しか出演できない件

f:id:kuwa3972:20200523195704j:plain

敵味方に分かれているように見えて実はお互いを尊敬している

様々な役者がいるが彼らの中でも時代劇に出演する事はそれなりにステータスとみられるようだ。

今回の大河ドラマで帰蝶役が役者交代の件事件が起こったが、代役として起用された川口春奈は時代劇初挑戦と聞いた。

当初、彼女が時代劇で通用するかどうかを危惧する意見は多かったと聞く。

しかし結論から言えば今彼女が演じている織田信長の正室帰蝶は川口春奈で良かったと思う人は多いのでは。

もちろん個人的には沢尻エリカでみたかった気持ちがないわけではない

んさて時代劇に出演する事はそのくらい様々な条件が要求される。

セリフ回しはもちろんのこと、衣装や立ち振る舞いなど、あらかじめ決められた約束事をしっかりと守らなければならない。

今回NHKでやっている雲桐仁左衛門は8回シリーズのすでに7回目が終わった

最初から見ていたわけではないので再放送もしっかり見たいと思っているが、物語は驚くほど重厚に作られている。

盗賊が主人公の話になるので盗賊検めの役人が敵役となって存在する。

それぞれにグループがあって行って見れば敵味方に分かれているのだが、この物語が面白いと思うのはその敵味方だけの話ではなくその中間に本当の悪党とも言うべき者たちが存在する。

それぞれが自分の立場で相手の胸の内を探り行動していく。

主役を演じている中井喜一は時代劇を数多くこなしてきたベテラン

圧倒的な存在感と心に秘めた元武士としての悲哀がしっかりと秘められていて見るものに大きくアピールしてくる。

そして相手役の國村隼もしっかりとからみ合った演技を提供する。

それぞれ手下と呼べる配役がいるが彼らもまた芸達者な役者たちばかり。

f:id:kuwa3972:20200523201221j:plain
f:id:kuwa3972:20200523201105j:plain
女優たちも物語に花を添える

時代劇だから必ずチャンバラシーンがあるとは限らない。

しかし全くなしということにもならないので、それなりの見せ場は用意されている。

普通、民放で放送される時代劇はチャンバラシーンでも血しぶきが飛ぶような事は描かれない。

しかし、今回の雲霧仁左衛門はその辺も控えめながらしっかりと描かれていた

人の生き死にが絡むシーンが物語に重厚感を与える。

【アイリスオーヤマ公式】アイリスプラザ ガーデン用品

ストーリーは複雑に絡み合って作られる

f:id:kuwa3972:20200523195855j:plain
f:id:kuwa3972:20200523195839j:plain
敵味方に分かれているように見えるが実はもっと複雑

脇役と呼ばれる俳優たちの演技がひかるのも時代劇の特徴。

主役は当然芸達者な役者でなければ務まらないが、脇役がいい加減だと物語そのものが成立しなくなる。

このドラマもその辺のところを巧みに描いていると思う。

脇を固める俳優たちが控えめながら存在感をアピールしているのだ。

また単なる敵味方の話だけでは済まない。

この当時の時代背景を巧みに利用しながらストーリーは作られる。

作家池波正太郎

f:id:kuwa3972:20200523195944j:plain
f:id:kuwa3972:20200523195955j:plain
自他共に認める食通

時代劇の娯楽作品を書かせれば当代随一だろう。

池波正太郎の作品は数多くあるが、代表的なものをあげれば

鬼平犯科帳

剣客商売

仕掛け人

真田太平記

時代劇の作家なので様々な時代劇を作ってきている。

どれも皆ドラマ化映画化されていたか。

しかしもう一つの顔があるがそれは食通としての池波正太郎

私が個人的に気にいっているのは男の作法

服装から食事の仕方に至る様々な作法を独特の語り口で興味深く描いていた。

特に彼は江戸っ子として振る舞うことを粋と考えていたようだ。

特にそばを食べるときにそばをつゆにどっぷりつけるのは下品と書いていた。

端のほうにちょこっとつけてつるつると飲み込む。

そばを噛むのはせいぜい2〜3回。

ほとんど丸呑みのようなもの。それがそばを味わう醍醐味らしい。

またそばをすすりながら酒をいっぱい飲むやり方も書いていたと思った。

食べることには彼なりのこだわりが。

時代劇まとめ

f:id:kuwa3972:20200523200102j:plain
f:id:kuwa3972:20200523200116j:plain
悪役の存在感が時代劇の完成度を決める

勧善懲悪で正義の味方と悪役がはっきりしている時代劇は物語としてはとてもわかりやすい。

しかし、ドラマとして見ていくと面白みに欠ける場合が多いのも事実。

わかりやすさで売るならば話は別だが中途半端にやっちゃうと全くつまらない物語が出来上がってしまう。

わかりやすい物語の代表が水戸黄門とか大岡越前だろう。

これらの時代劇を私が見る事はほとんどないが、時代劇の面白さは悪役たちの存在感にあるのは間違いない。

そして善悪に分かれた場合、くっきりとキャラクターを際立たせるよりは曖昧な方がより面白みがわくような気がする。

できれば敵味方に分かれているようで、その境目がハッキリしない位の方が物語としては面白いかも。

どのような場合でも主役と脇役たちの掛け合いがドラマの完成度に大きく貢献する。

もっといろんなタイプの時代劇を見たいとは思うが、何気なくテレビをつけて目に入ってくるものを見るだけだと、偶然出会う幸運がないとなかなかお目にかかれないかも。

とりあえず来週最終回になるので楽しみに見るようだ。