早い時間から相撲観戦してる私は自分でも優雅な身分だなと。
わずかばかりの観客の中でいつも通り行われている本場所。
早い時間から見ていると、昔の映像や、様々なインタビューなどが流されるのでとても興味深く見ることができる。
余計なことだが私の死んだ父親は相撲を見ながらいっぱいやるのが趣味だった。
私は酒を飲む習慣がないので、テレビの前でいい加減な晩ご飯を食べながら見ることにしている。
今場所はどうやら伊勢ヶ濱部屋と佐渡ケ顕部屋に元気な力士が多い気がする。
目次
再入幕照の富士の系譜
相撲取りとして照の富士は地獄を見てきた力士だろう。
彼は大関まで上り詰めた歴史がある。
そこから大怪我をして休場をすること数年。
気がついたらほとんどこれ以上はないくらい番付は落ちていた。
序二段と言うと、入門した新弟子の次の位になる。
この次が3段目。
3段目を過ぎて、幕下に上がるのだ。
幕下の後がやっと関取として十両になる。
当然のことながら、幕下以下は無給。
照の富士は大怪我をしたときに親方に相撲を辞めたいと申し入れしたそうな。
親方の意見は、とりあえず
まず怪我を直せと。
それからの事は怪我が治ってから考えれば良い。
なかなかそんな事は言えない。
極限まで追い詰められて開き直った結果が現在の再入幕になるのだ。
ちなみにこの親方というのが、元横綱旭富士(今の伊勢ケ濱親方)
実は、長く相撲を見続けていると私はこの親方の師匠もよく知っている。
私より10歳年上のこの名大関は大横綱大鵬や今の解説北の富士さんと同世代。
北海道は上川の愛別町出身なので私の所からもそれほど遠くない距離にある。
この親方も稽古熱心で知られていた。
私が知っているのはここからの系譜。
決して体の大きい力士ではなかったが、稽古で鍛え上げられた体は大関として人気を博したのだ。
佐渡ケ嶽部屋の思い出
現在の佐渡ケ嶽親方はこの横綱琴桜の娘婿にあたる。
初代の琴の若で、養子としてこちらの部屋に。
この横綱琴桜は遅咲きの横綱としても有名。
大関時代は不振が続いた時期もあって、ずいぶんと観客などにも揶揄された経緯がある。
しかし地道な努力はやがて報われることに。
この横綱琴桜は今の解説の北の富士さんの好敵手とされた。
戦いはいつも5分と5分だったが。
琴桜が勝つときは、左のど輪、右押っつけとパターンが決まっていた。
やはり立ち会いの厳しさで勝ち進んだ横綱だと言えるだろう。
現在の佐渡ケ嶽部屋は親方の息子2代目琴の若が特に有名。
こちらの部屋も伝統ある相撲部屋なので、幕内に様々な力士を輩出している。
力士の名前に琴が付いているのは、ほぼこの部屋出身と言っていいだろう。
元の大関琴奨菊や、今の尾車親方(琴風)などもそう。
私が知っている琴桜は鳥取県の倉吉市出身。
はるか昔に倉吉界隈を旅したことがあって、そこで泊まった温泉宿に琴桜の肖像が飾られていたのを思い出す。
地元ではご当地横綱として今でも人気が高いのでは。
今場所の様子
今日の相撲を改めて思い出してみると、やはり大関の朝乃山が元気いっぱい。
全く隙のない相撲で3連勝。
大関がはじめての場所とは思えない位の落ち着きっぷり。
特に立ち会いからの攻める勢いが驚くほど厳しくて相手に相撲を取らせない。
もし中日まで全勝で行くようなことがあれば、当然優勝候補になるだろう。
今日の相撲を見て調子が良さそうと感じたのは横綱白鵬。
立ち会いからの攻めの厳しさはあの遠藤を寄せ付けなかった。
全盛期の白鵬の強さに匹敵するものを感じた。
まだ三日間始まったばかりなので、先の事は読める状況にはないが、上位力士が安泰だと場所は引き締まる。
しばらくの間、相撲観戦の日々が続く。