懐かしい故郷。
でも訳ありで故郷を飛び出してしまった祐一君にとって、里帰りは決意するまでに勇気も必要だった。
しかし、故郷に帰ってみたところ、迎えてくれた人たちは皆優しく暖かかった。
今日のエールは福島で旧交を温めながら、作曲家としての名声は福島にも届いていたことを改めて確認。
そして実家にも時代の波が。
目次
恩師藤堂先生との再会
祐一君にとっては藤堂先生は本当に恩師中の恩師だろう。
この先生が音楽への興味を発見してくれなければ今日の彼はいなかったわけだから。
人より苦労をしても苦労が気にならず、
とても楽しくて
長く続けても退屈しない
確かこの3つが自分がやるべきことの指針になるのだと。
祐一君にとっては音楽がまさにそれだったわけで。
と同時に、お父さんが蓄音機を買って家に置いておいてくれたことも必要十分なアイテムだった。
そこで様々な西洋音楽に触れて、独学で作曲を学ぶことができた。
彼の音楽的な才能が並々ならぬものだったことが見てとれる。
歴代の著名な作曲家たちは、独学で音楽を学んだ人などごくごく少数派。
どのような大家であっても、多かれ少なかれ先生に指示をして学んだことがあったと思った。
クラシックの作曲家の中でも独学で音楽を学べた人はごくわずかだったと記憶。
私の知っているところではムソルグスキーなどがそうだったのかも。
モーツアルトもベートーベンも物心つかないうちから英才教育でずいぶん鍛えられていたから。
学校の校歌を歌う子供たちが、とても新鮮に見えた。
それにしても最初のヒット曲船頭可愛やとは打って変わって効果らしいのびのびとした応援歌っぽく聞こえたね。
早稲田の紺碧の空にちょっと通じるのかも。
実家 喜多一
実家にたどり着いて尋ねてはみたものの、なかなか玄関をまたぐことができない祐一君。
どうしても心の中に後ろ暗いものがあって、元気よくただいまと言えない。
そういえば彼が家を出たときには、もし家を出れば喜多一は、資金を援助してくれていた川俣銀行の融資を受けられなくなって、倒産する危機に瀕するはず。
それがふとしたきっかけで、川俣銀行の権藤家の養子先で、おばあちゃんとおじさんの内緒話を聞いてしまう。
自分をきちんとした跡取りとは捉えていなかったこと。
そして、どこかからお嫁さんを見つけてきて子供をもうけさせれば、その段階でほぼお払い箱に。
そんな話をすっかり聞いてしまっていた。
それではとてもじゃないが、福島にいていやいや仕事をしてみたところでどうしようもないなと。
その結果全てを投げ捨てて上京したのだ。
もちろんその時お膳立てをしてくれたのが音ちゃん。
結婚する前から内助の功を発揮していて、夫を献身的に支えていた。
その複雑ないきさつがあって、自分が福島を出たことで実家がどんなふうになったのか、もし悲惨なことになっているのならと思ったら気が気じゃなかったのだ。
しかし里帰りしてみたところ、お父さんの受け答えは本当に気さくでざっくばらんなもの。
半年前にたたんじまったんだ。
あっさりと廃業したことを報告。
僕のせいで?
関係ねぇ😅
質問にも全く耳を貸すことなく、浩二にも苦労ばかりかけるようだったからと、まともには取り合わない様子。
しかし、孫の華ちゃんは可愛くて仕方がない。
大宴会
久しぶりにかつての仲間が集まって大宴会。
喜多一は既に廃業していて従業員も誰もいないけれど、ドラマの中の登場人物を見るとかつての番頭さんやら店員さんなど、また川俣銀行のメンバーも参加。
そういえば紅一点だった菊池晶子さん。
恩師の藤堂先生と4回目の結婚にして、しかも子供も生まれる様子。
ドラマの登場人物とナレーションと2つ重なって、どっちの昌子さんなのかと思ってしまう。
そして喜多一の融資先だった川俣銀行も今は既になくなっている様子。
あの当時銀行員だった彼らは皆、他の信用組合などに転職していた。
祐一君が福島を出てから時代は随分と変わったようだ。
年数で言えばせいぜい3年程度のはずなんだが。
銀行も何もかもがすでに過去のものとなっていた。
時代はずいぶん過ぎていた


宴会の最中にお父さんが蓄音機で奏でた音楽。
船頭可愛や
確かにこの1曲で祐一君は契約解除の危機を脱して、今の生活を約束されたと言っていい。
ギリギリの頂点で奇跡的に生み出された歌謡曲だったのだ。
さて、福島のメンバーも快く里帰り生で迎えてくれたけれどドラマの最後の方でわずかに描かれていたお父さんの健康不安。
実は、お父さんは体に少し問題がありそうな描かれ方だったね。
気になったのは音ちゃんの前で様子が変になった位で本人は明るく否定していたけれど。
家族は知っているのだろうか?
そして弟の浩二君は役場の農業振興課という部署で働いているらしい。
今日の放送では全く登場しなかったけれど明日以降は描かれるのでは。
福島のエピソードではみんなが温かく迎えてくれたことでとてもめでたい印象を受けたが、エールはここで新しいエピソードが加わることに。