くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

ふりかエール テーマは嫉妬(余計な口挟めないなぁ…by恵)

 

環さんのパリ留学時代のエピソードは今日が後編。

今日の回はなんといっても金子ノブハルの演技が光る

 調べてみたら彼はバンドのドラマー。

演技にもリズムがあるのかもしれないと。

さて物語は画家で成功しようとする若者と声楽家で成功しようとする女性の恋物語が、心のすれ違いが元で別れるまでのエピソードが描かれる。

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舞台となっているパリのカフェ

目次

環の成功とは裏腹に嗣人は個展の評価は散々

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環さんはあちこちから声がかかる

お互いに影響しあうことで2人とも何とか成功しようとがんばり続けるのだが。

しかし、2人とも同じように結果が得られるわけではなかった。

芸術活動している者としては先輩にあたる嗣人だったが、先に結果に結びついたのは環。

全く無名の歌手 双浦環は日本人であることを武器にプッチーニに見出されることに。

彼の代表作歌劇蝶々夫人の主役に日本人枠として採用されそうな雰囲気。

そこには初演を白人の配役で大失敗した経験を踏まえてあえて日本人の役者を採用しようと思ったプッチーニの思惑が。

実はそのニーズに巧みに訴えることができたのが環さん。

その結果、彼女はあちこちのオーディションを受けつつ、最後は主役の座を勝ち取ることに。

一方では嗣人は画商から提案された個展が散々な結果に。

新聞の論評で酷評されてしまう。

すっかり意気消沈している中にタイミング悪く環さんの成功話が。

最初は複雑な心で済まされていたが、やがてはその心の本体が環への嫉妬心であることに気がついていく嗣人。

すれ違い始める2人の心

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環の成功を素直に喜べない

どんな人間でもそうだが、自分が持っていないものを持っている相手に対して嫉妬心を抱くのはごく普通のことと言える。

いいなぁ

そう思う心に偽りの気持ちは無いだろう。

しかし、嗣人にとっては環の成功は自分自身の不明を激しく責めることと受け取らざるを得なかった。

心の中にどんどん湧き上がってくる嫉妬心。

その心をコントロールできないと知ったときに、

自分への激しい嫌悪感と環に対する暴力的な考えすら湧き上がってきてしまう

テーマは嫉妬

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嫉妬に狂う自分を抑え切れない

自分自身の激しい嫉妬に気がついて、さらに自分を嫌いになっていく嗣人。

激しく自分を責めさいなむと同時に、環にもありえない要求をしてしまう。

歌を諦めてくれ😰

自分の成功が恋人嗣人をこんなにも苦しめている

そしてお互い愛し合っているのだが、運命はその愛の成就を許さない。

2人の恋愛もどうやらここが潮時となってしまうようだ。

もうもとに戻る事はできない。

この2人のやりとりが放送時間の大半を占めるのだが、金子ノブアキの渾身の感情移入が光っていたような。

感情を爆発させるのは大抵どういった役者さんでも上手にこなすものだが。

金子の場合、愛しているが故にふつふつと湧き上がる嫉妬心を抑えることができない胸の内を巧みに表現できていた

あれだけのイケメンがこれだけの演技を朝ドラでするあたり、大いに評価が上がるだろう。

結局このやりとりが2人の関係にピリオドを。

恵さんの副音声

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フランス語の会話の字幕に恵さんが音入れ

物語の最後はほとんどフランス語の会話に字幕がつく形で描かれていた。

その字幕のやりとりにナレーションを載せていたのが恵さん。

このやりとりが無声映画のような不思議な味わいを出していてレトロ感が漂っていたね。

特にカフェのマスターとの会話。

人生では自分を裏切ることだけはしてはいけない

自分が信じる道を進むのが1番

この最後のほうの場面ではわずかな時間だがオチがついていた。

嗣人の1枚の絵を素晴らしいから譲ってくれと言ってきた評論家にこの絵だけは売れないと嗣人。

評論家曰く、

他の絵はほとんど平凡で見るべきものはないがこの絵だけはとても光っている

嗣人にとって最愛の人だった環

彼女を描いたこの絵はもう二度とこれだけのものをかけない覚悟のもとに描かれていたのだ。

こうしてパリでの悲恋物語は終わることに。

オムニバスのエピソードは荒唐無稽な設定のもと描かれていたが最後の作品は俳優たちの演技もかなり力のこもったもので見ごたえがあったなと感心する。

いよいよ来週1週間の再放送が終われば、またエールは新しくエピソードが始まっていく。