再開した麒麟がくるは先週台風関係の放送で1回休んだ後、今日再び放送することに。
描かれた年代は1564年。
歴史から見ると1565年は将軍足利義輝が三好衆らによって討たれてしまう年になる。
すでに足利幕府は体をなしてなかったので、いつ滅びてもおかしくはなかった。
この頃の明智光秀が、どのような行動をしていたのかは史実では明らかにはなっていない。
しかし、今回のドラマでは朝倉義景などから命を受けて将軍家との連絡係りをしているような描かれ方を。
物語の行く末はきたるべき争いを予見させる。
目次
ついに羽柴秀吉登場
織田信長に上洛を促すように将軍義輝から命ぜられる。
尾張に行ってみたところが、信長は美濃との戦いで留守。
この時はすでに斉藤義龍は病没していて息子の代になっていたと思われる。
それでも美濃は強敵。
信長は攻めあぐんでいたのだ。
留守を預かっていたのが羽柴秀吉。
彼が粗相のないように光秀をもてなすように命ぜられていた。
その何気ない会話の中で京都の将軍をめぐる噂話。
どうやら将軍足利義輝を暗殺しようとする計画があるらしいとのこと。
そして問いただしたところその話の行き着く先がどうやら松永久秀。
久秀が暗殺計画の首謀者と聞かされた光秀の心は穏やかではない。
自分が敬愛してやまない将軍の暗殺計画がよりによって京都で世話になった松永久秀によるものならぜひとも確かめる必要が。
将軍暗殺計画
既に京都御所で、足利義輝はほとんど護衛もなしにひとりでいるような。
普通ならありえないのだが、側近は次期将軍となるべき人物の護衛に回っていた。
もともと義輝は剣豪将軍と呼ばれるほどの剣の達人。
ひとりでいても誰かに襲われたところで簡単に不覚を取るような人物ではない。
しかしそれにしても13代将軍が丸裸で御所に居る事はちょっと考えにくい。
この物語は将軍義輝が討たれる前年の話。
来週の放送ではいよいよ将軍義輝の最後が描かれる。
松永久秀を始め将軍を取り囲む勢力
松永久秀に直接話を聞いてみたところ、自ら義輝を討つ事はしないと言明する。
しかし、もう将軍を見限っていて、追放するつもりだと言う。
すでに、将軍としてはだれも従うつもりなどなく、足利幕府は事実上機能していなかったのだ。
松永久秀は歴史上で見ても将軍義輝の暗殺計画に直接携わってはいない。
しかし自分の息子たちが暗殺計画を立てているのを知っていてあえてそれを止めなかったフシがある。
すでに世の中は将軍義輝を見限っていて次の将軍を見据えていたのだ。
ちなみにこのときの足利義輝は28歳ないしは29歳。
亡くなる1年前のことなので。
この若さでは、確かに若造と思われても致し方ないが、それでもこの当時の平均的な年齢を見ればそれほど侮られるほどの若さではなかろう。
ちなみに調べてみると織田信長が将軍の2歳年上の設定になる。
そして明智光秀は最近の説では信長の6歳年上とのこと。
他にも諸説あるが、この辺の年齢を採用するのが1番妥当なのではないかと歴史学者の意見が一致する。
将軍義輝と光秀
将軍義輝と明智光秀のやりとりはドラマとして見ていても少し気の毒なものを感じた。
将軍の力になろうと全力で努力する光秀に対して
もう良い!
その努力を拒否する義輝。
もちろんこの辺は史実とはおそらく違うはず。
このような記述はどこにもないので、物語としてエピソードが新しく作られたようだ。
しかし、歴史的な大きな事実は変えようがないので物語の翌年には将軍義輝の暗殺計画が実行されてしまう。
塚原卜伝に剣術の指南を受けたほどの剣豪と言われた将軍だが、多勢に無勢、討ち果たされることに。
今日の麒麟がくるを見ていて感じたのだが、コロナの関係で2ヶ月ほど放映スケジュールが遅れているので、物語は正直言って走らなければいけないのではと思っているのだが。
歴史的な事実の裏付けを実に丁寧に詳しく描いているこのやり方で、果たして最後までストーリーを維持できるのかなと心配になってきたのだ。
この物語の1番の盛り上がりは本能寺の変になるだろう。
果たしてその辺のいきさつを詳しく描くだけの時間的な余裕があるのかどうか。
そのことが少し心配になったもので。
しかし、こちらはあくまでも鑑賞するだけの側。
この先の物語を見続けていくしかないなと痛感した次第。