今日のエールは豊橋から五郎君が訪ねてきたところから始まる。
朝ドラは朝の忙しいルーティーンの中でなんとなく見るようなドラマと思いつつ、今日の物語の中で語られていた戦争中のエピソードはとても興味深いと感じる。
物語の性質上、軍歌の覇王だった古関裕而さんの業績を考えると、簡単に流すわけにもいかなかったはず。
それなりの丁寧な描き方がエールの中でも求められたと思う。
さて、一体どんな物語が描かれたのだろうか。
目次
かかあ天下梅ちゃん
突然古山家を訪問した五郎君。
何やら祐一君に相談があるらしい。
聞けば馬具職人として頑張っていてそれなりに上達もしてきたけれど、いざ岩城さんの試験を受けるとなるとどうしても緊張してうまくいかない。
悩んだ末にわざわざ豊橋から東京まで出向いてきた。
しかし、梅ちゃんがすぐに後を追いかけてきていた。
話を聞くと、ちょっと誤解があるみたいで、梅ちゃんは五郎君が結婚したくない気持ちがあってそのためにわざわざ試験を不合格になるように画策していると。
もちろんこれは誤解。
五郎君は緊張すると本来の実力を発揮できないタイプ。
梅ちゃんと五郎君のやりとりを聞いていた祐一君。
緊張しそうなときには自分の好きな音楽を頭の中で想い描くと緊張がほぐれてうまくいくよと。
どうやらこの辺が五郎君のオチのよう。
関内3姉妹
久しぶりに関内家の3姉妹が古山家に集合。
ここで主導権を握ったのはやっぱり1番上のお姉ちゃん吟ちゃん。
軍人さんの奥さんでも、辛抱する生活の仕方がきちんと身に付いている。
そしていざ包丁を握ってみると、さすがに普段から鍛えられているようで梅ちゃんも音ちゃんも感心する。
一家での食事もきっと楽しかったに違いない。
戦争へのそれぞれの想い
さて、お互いに近況報告をし合うと皆それぞれに元気な様子だが、戦争の様々な統制が生活を不自由にしつつあるのも事実。
吟ちゃんがお国の為と言ってみんなの気持ちをまとめるように鼓舞するが、豊橋では実家がキリスト教とのことで警察からもどうやら目をつけられているとの事。
毎日監視されて、息が詰まると梅ちゃんの報告。
やむを得ないと吟ちゃん。
本来芸術家はのびのびと自分自身の感性を表現できてこそその持ち味が発揮できると言うもの。
国威発揚専門の作曲家としての祐一君はある意味特別な存在かもしれない。
この時期の芸術家は、皆 統制を受けていて自由な活動などままならなかったのだ。
芸術活動を継続しようと思えばそれなりの覚悟が必要な時期だった。
何せ当時の日本は軍国主義が蔓延していた。
そういった体制に逆らう事は、場合によっては生きていけないことを意味していたのだ。
そんな中、それぞれの芸術家たちは自分のやれることを模索しながら活動を継続していたと言える。
音ちゃんの決意
梅ちゃんが音ちゃん宛の音楽挺身隊参加呼びかけの手紙を目にする。
参加するべきか迷っている音ちゃんに対して、
お姉ちゃんの歌への熱意はそんなものなの?
私がとやかく言うことじゃないけど!
そういった言葉を残して去っていった梅ちゃん。
妹の言葉に激しく反応する音ちゃん。
何よりも歌うこと、音楽活動をこよなく愛していて歌手になることを夢見ていたのだ。
どんな場合でももし歌を歌うことができたなら、それは嬉しいことと思うべきではないか。
そう考え始めてきたのだ。
今日のエールの最後の最後で音楽挺身隊へ参加することを祐一君に報告。
ここから音ちゃんの新たな道が開けていく。