かつて福島三羽ガラスとして活躍していたことも全て過去のこととして、世の中に背を向け続ける久志君。
相変わらずのすさんだ生活だが、祐一君や鉄男君がその様子を素直に受け入れるはずもなく。
何より久志君を大切に思っているのは藤丸ちゃん。
彼のことを見捨てることができずなにやかんやと世話を焼き続ける。
新しく高校野球の応援歌を作曲した祐一君は久志君に歌って欲しくて再び関係を深めようとするのだが。
久志対鉄男
祐一君が久志君の住むバラック小屋に訪ねて行ったところ、けんもほろろに追い返される。
喫茶バンブーでその状況を報告してみたところ、少し時間をかけた方が良いのではとの意見が。
心配しているのは祐一君だけではない。
彼のことを親身になって世話し続けていたのは藤丸ちゃん。
食べ物を差し入れしたり、またそれ以外にもかいがいしく身の回りのことを心配してくれていた。
そんな中久志君を尋ねたのは鉄男君。
彼はかつてのガキ大将、別名乃木大将と呼ばれるほど勇名を馳せていた。
鉄男君は久志君の自堕落な生活をそのまま受け入れるはずもなく、厳しく意見をするのだが。
久志君が祐一君を表した言葉。
戦前は軍歌、戦後は平和の歌。
彼は世渡りがうまいね🥴
その言葉をいて怒りを爆発させる鉄男君。
ふざけるな‼️
祐一がどれだけ苦しんだかおめえは知らねーだろ😤
激しく詰め寄るが、どこか悲しそうで冷めた久志君。
結局、一言も発することなくその場は終わってしまった。
久志君、自暴自棄な行動から行方不明に
藤丸ちゃんが世話をし続けてたまたま見に行くと、ほとんど倒れるように眠りこけている。
酒と博打で味を持ち崩していて、いつ体に何かが起こっても不思議ではない。
本人もこのまま死んでしまうのなら本望と言わんばかりに投げやりな態度。
周りにいる麻雀仲間や博打仲間も呆れてものが言えない。
そんな中、藤丸ちゃんがちょっと目を離した隙に久志君は行方不明。
あわてて祐一君の自宅を訪ねて報告すると、皆で手分けして探し出そうと。
闇市をくまなく探しても発見できず。
同じ仲間とおぼしき人に聞いてみたところ駅の方で見かけたとのこと。
藤丸ちゃんが思い当たるのは、
彼の言葉の中にそろそろ父親の1周忌がやってくるとの報告。
つまり彼は故郷福島へ向かったのではないかと推測するのだ。
そこで素早く行動を起こしたのは祐一君。
かつての佐藤家は今はもうなくなっていて、おそらく別な仮住まいがあるのではとあちこち尋ねてみるとやっと尋ね当たる家を発見。
父の1周忌福島で発見
家の中に入ってみるとそこには1人でぼんやりとたたずむ久志君が。
仏壇の前に座ってはいたが、周りには誰もいない。
すでに地元福島でも彼の家を知っている人はほとんどいなかったのだ。
この場面で久志君は自分の気持ちを始めて語っていたね。
戦前から父は地元の人たちのために粉骨砕身頑張ってきたけれど、戦争が終わってしまったら誰も振り返る人などいない。
特に昨年の葬式の時は、息子が軍歌などを歌っているから父親は人知れず苦しんで責められていたかもしれないと。
その言葉を聞いたときに、久志君は自分が頑張って活動してきたことに疑問を抱いてしまう。
そして、何をどうすれば良いのかもわからなくなってしまったと。
この辺のいきさつは彼のモデル伊藤久男と被る部分もありそうだ。
伊藤久男も福島の有数な資産家の息子で、戦時中まで何不自由なく暮らせていたようだが、戦後は伊藤久男自身がスランプに陥り、実家もやがては消えてなくなる。
戦争で経験した事は人それぞれ様々だが、生死にかかわりなく皆、傷を大ことに。
モデルの伊藤久雄と同じように久志君が復活できるかどうか。
ネタバレで情報は分かっているが、今日と明日で描かれることに。