物語の設定はクリスマスの時期。
ここで慈善音楽会を開催することが物語の大きなテーマになる。
祐一君や音ちゃんにとっても集大成となる活動。
物語的にはちょっとはしょっている感がないでもないけれど、音楽が結びつけた2人の物語としては納得できるオチだったかなと。
今まであちこちの場面で登場していたキャラクターたちが一堂に会したのも、なんとなく制作スタッフのサービス精神を感じちゃったりしてね。
目次
慈善音楽会
教会でクリスマスパーティーを兼ねた音楽会をする話に。
これは祐一君が企画をして、曲を準備して子供たちやそれ以外の歌手たちも出演する手はずに。
祐一君は以前から子供たち相手の音楽を教える感じの音楽会を考えていたらしい。
それは、とりもなおさずを戦争中軍歌の覇王として活躍をしておきながら戦後自分への罪悪感からしばらく活動できないでいた。
その時今の活躍のチャンスを作ってくれた音楽は子供たち相手のイメージ。
音楽は人を楽しませ元気を与えてくれる。
そうした音楽をこれからも頑張って作っていきたいと。
この音楽会のために鉄男君に作詞をお願いして1曲作り上げていた。
それはほかならぬ妻音ちゃんに捧げるつもりの曲。
いろんな思いが交錯する中、着々と準備は進められた。
ドラマはあと何話分も残されていないので、かなりはしょった作りになっている感はある。
祐一君の申し入れに誰も異を唱える人などいるはずもなく、音ちゃんも快く応じていたよね。
華ちゃんも心に葛藤を抱きつつも、自分の両親の活躍を後押し。
仲間たち全員集合
この音楽会には今まで関わった人たちがほとんどみんな招待状をもらって参加することに。
福島三羽ガラスも当然のことながら登場。
鉄男君、久志君。
そして音ちゃんの音楽の先生ベルトーマスさんとかミュージックティーチャー御手洗。
懐かしい顔ぶれが続々登場する。
感心したのは
夏目千鶴子さんがしっかりと案内をいただいて訪問していたこと。
ラボエームの降板事件があったので音ちゃんも心配していたようだが、時期的に大丈夫だったとのことでみんなほっと一安心。
実は久志君が藤丸ちゃんとともに元気な姿を見せていたのにはちょっと感動。
ついこの間までは、想像もできないようなひどい有様だったのにね。
すっかり元のおしゃれな歌手に戻っていた。
藤丸ちゃんも含めて、みんな歌手だからね、やっぱり歌はうまい。
かけがえのない恩人
音楽会の最後の方で 祐一君の挨拶の場面が設けられた。
今まで音楽活動を続けてきたこと、
それは音楽は楽しいものであること、
そして誰かに元気と喜びを与えるものだとの確信を伝えるため。
その彼が今までの活動を大勢の人に支えてもらってきたが、その中でもとりわけ自分にとっての大恩人は妻の音だとはっきり宣言。
エールの物語の中でも、1番大切な意思表示がここでなされた。
音ちゃんの存在は祐一君にとって彼女なしではここまで作曲家を続ける事は叶わなかったとの思いが強い。
彼を叱咤激励し、ここまで大作曲家に育てあげたのは内助の功そのもの。
要所要所で大きく関わってきた事は物語に描かれた通り。
考えてみれば祐一君は彼のお父さんが言う通り、音楽以外は何の取り柄もない人間。
祐一から音楽を取ったら何も残らねぇ!
こんな台詞があったような気がする。
そしてこの夫婦にはなんといっても要となる存在が。
舞台上での両親を見上げて心の中のわだかまりが少しずつ解けていく華ちゃん。
彼女にとっては模範となるべき、また目標とすべき両親だったが、音ちゃんとはちょっとした行き違いがあって少し距離をおくように。
しかし華ちゃんには吟おばさんという良い相談相手がいて、しかも基本的には両親を心から信頼している。
それは祐一君や音ちゃんも自分たちの娘華ちゃんを信頼していること。
この家族の持ち味は信頼関係。
多少の反目や意見の食い違いがあったとしても 、やがては乗り越えられる。
そんなことを感じさせる素敵な場面が用意されていた。
蒼き空へ
鉄男君の作詞した歌詞に作曲をする祐一君。
万感の思いを込めて歌いあげる音ちゃん。
終わった後は自然に涙が溢れる。
女優二階堂ふみが想いの丈を込めて歌いあげるアリア。
シックな衣装も相まってとても印象深い歌唱だった。
2人の共演がこの音楽会のラストをほのぼのとしたものにまとめあげていたね。
この後家族3人で会話をする場面が描かれていた。
華ちゃんがこれから自分のやりたいことを見つけて頑張ると発表。
その時は全力で応援するからねと音ちゃん。
2人の会話を楽しげに聞いている祐一君。
今週の物語はここまで。
いよいよ残りの話数でエールは完結する。
ネタバレはできないと思いつつ、何となく想像できるのは彼らの地元福島のこととか豊橋のことがきっと描かれるのではないかと想像する。
最近の朝ドラをずっと鑑賞してきたものにとってはいよいよ最後の場面が近い。