年が明けて新たにリニューアルして始まったおちょやん。
舞台は京都になる。
物語を見ていて気がついたけれど、行き先も決めずに汽車に飛び乗ったみたいだね。
大阪から出発したんだから、ほとんど隣街だと思うけど。
岡安を飛び出しても次の働き口と住むところを見つけなければ明日にも路頭に迷ってしまう。
なんたって千代ちゃんは数えで18。
満で17歳だから今で言えば高校2年生。
普通はありえないけどね。
目次
大脱走劇の後
おちょやんの最も重要なキャラクターは主人公はもちろんだが、
なんといってもあのぐうたらなダメおやじテルヲ。
演じているトータス松本の好演が光ってネットでは様々な意見が飛び交う。
要するにそれだけ存在感が大きいってこと。
しかし、彼がいるせいで千代ちゃんは波瀾万丈の人生を送ることに。
わずか9歳で芝居茶屋でおちょやんとして働くことになった彼女だが、数えて18になった年に年季が開けて晴れて自分の道を進むことができるように。
そのまま岡安で働けるはずだったのが例のテルヲの悪巧みのせいで、道頓堀では働けなくなってしまった。
その結果、周りの人たちの応援も得て大阪を脱出することに。
岡安のごりょんさんのおかげで晴れて自由の身になれたとは言え、とりあえず行き先も考えずに汽車に飛び乗ったようだ。
何気なく乗った汽車で着いたのが隣の京都。
ここはこの当時から映画の街でつとめて有名だった。
今でも時代劇や映画の撮影所として賑わいは絶えないだろう。
この街でなんとしても生きていく術を見つけねばと決意も新たに街へ踏み出したのだが。
たどり着いた場所はなんとも不思議なカフェ
職業案内所のようなところが今も昔も存在している。
斡旋所のようなもので、いってみれば職安に近いようなものだろうか。
そこで紹介された仕事は、住み込みで働ける女給さん。
喫茶店のウェイトレスとはちょっと違う。
今で言うところのキャバクラのようなもの。
しかも、ここの店長がすこぶる変わっていて無類の映画好き
さて、監督(店長)の説明を聞いてもまるで内容が理解ができない千代ちゃん。
俳優と称した女給を雇うのにいつも通りのぞんざいな説明で、1も2もなく働くことを許してしまう。
聞けば、みんな女優さん扱いで、人気ナンバーワンからランク付けされていて、それぞれ皆無休で働いていた。
給料がないのはお客さんからチップをもらってそれを収入にしろと。
さらにそのチップから2割は店に収めてくれとの事らしい。
店で支給される食事衣装等全て店側に支払わなければならない。
このシステムはね、今の風俗なんかによく似ていると思うけれど、正直あまり詳しくないので、断片的にしか語れなくて申し訳ないけれどね。
結論から言えば昔のキャバクラで働かなければならなくなった千代ちゃん。
数え年18歳のようするに生娘。
ちょっと荷が重過ぎるんじゃなかろうかと心配になっちゃう。
早速住み込みで働くんだけど😌


相部屋になった真理ちゃんはとても可愛い子だけれど、とにかく富山弁のなまりが凄まじい。
彼女は、このなまりさえなければかなりの美人なので、今ならばモデルとかでかなり人気が出るのではと勝手に想像するが。
昔からプロマイドはあったけれどやっぱりある程度話したときの印象がものを言ったようだ。
彼女も千代ちゃん同様に訳ありで家を出てきたらしい。
お互い一言二言声を交わしただけだけれど、似たような境遇ですっかり意気投合したようだ。
カフェはテレビで見る限りでは大繁盛していたね。
それぞれの女給さんの働きぶりを見るとさすがの千代ちゃんもちょっとたじたじとなってしまう。
だって手は触られるは肩は組まれるは、おさわり関係が甚だしい。
それと今日の映像の中ではあまり描かれていなかったけれど当然酒を飲むので、ひょっとしたら付き合いで飲まされる可能性も。
今のキャバレーと同じで、特に指名がない限りは黒服さんと呼ばれる店の男性スタッフがお客さんに彼女たちを割り当てる。
大事なのはなんといったって客あしらい。
おだてて何とかしてチップをもらわねば収入にならない。
新しい戦いが始まるけれど、千代ちゃんはもともとがお茶子さん。
仕事の内容としては共通するのでは。
さすが元お茶子 機転が利くね
いろんな客がいる中でいつの時代も困るのは酔っ払いに絡まれること。
案の定働き始めた初日にトラブルが。
真理ちゃんが酔っ払いに絡まれてしまう。
実は、この時に店の男性スタッフたちも手が出せない中見事に問題解決したのか千代ちゃん。
お茶子時代の様々な経験が生きた形。
大抵あんな酔っ払いは 自分がどれだけお酒を飲んだかをあまりご存じない。
それと家に帰れば、奥さんがかなり怖い。
時計の針を進めて時間を示すと、途端に家に帰りたくなっちゃう生き物。
そういった酔っ払いの習性を巧みに利用して問題をそつなく解決してしまうが。
その機転の利く対応に目をつけたのがその日1番のお客と目された映画会社の社長さん。
千代ちゃんのところにやってきて、女優をやってみないかと声をかける。
なるほど他所から見ていても、かなり優秀なあしらい方だったので、人の目にはつくね。
今日の話はそれで終わり。
さてこの何気ない評価が千代ちゃんのこれからの俳優修行につながっていきそうだ。
さらにお世話になることになったこの店でもどうやら存在感は増したと感じたね。
ドラマはとにかく大阪のお笑い仕立て。
軽い気持ちで見ながらもある程度集中していないとディティールを見逃しちゃう(汗)