くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

麒麟がくる 本能寺の変への布石

 

麒麟がくるはいよいよ今回と来週ですべての物語が帰結する。

どのような流れになるのかをずいぶん前から想像していたが、思いがけない展開になったと言える。

それは暴走する織田信長に仕える明智光秀がどうしても抗い切れない葛藤の中で苦しみ、ついに行動を起こさざるを得なかった

どうやらそのような流れの中で描かれると感じる。

今日放送の題名は「闇に光る樹」

これは明智光秀が毎晩うなされていた悪夢に由来する。

夢の中で月まで届く巨木を自分が切り倒そうとしている。

樹の途中には信長が登ろうとしていて光秀はそれを必死に止めようとしている。

そして樹を切れば信長の命がなくなってしまうとの事。

それでも構わず切り倒そうとする光秀。

今日は夢の中の暗示と、本能寺の変が起こった1582年に至る様々な出来事をもとに物語が作られていた。

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タイトルバックの光秀の後ろ姿 先にうっすらと麒麟が見えるように

目次

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信長の暴走が止まらない

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既に全国にその名が知れ渡るが信長は疑心暗鬼の中に

光秀は長く戦が続いていた丹波の平定に成功する。

そして白明け渡した3人の武将を生きたまま信長に届けるのだが、その時に信長に決して命を取らぬようによくお願いをしたようだ。

しかし、それに対する信長の答えは実に理不尽なもの。

わざわざ3人の首をはねて、その首を塩漬けにして光秀にみせびらかすために取り置いた。

こういった仕打ちが信長のサイコパスたる所以。

光秀にしてみれば、あれだけお願いしたのに簡単に翻えされてしまう。

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羽柴秀吉も影で暗躍し始めている

明智光秀に親しい者と言えば細川藤孝。

足利幕府に同じように支えた者同士、相通じるものがあったと思われるし、何よりも細川家の息子の嫁が光秀の娘。

2人は当たり前のことだが親戚同士で、気心も知れている。

その中になぜか口を挟んでくる秀吉。

あたかも信長の最近の振る舞いに違和感を感じていると言わんばかりの口調だが、この物語の中では秀吉ははっきり言ってかなりの食わせ者

自分の手柄を立てること、出世することしか頭の中にはなさそう。

織田家家臣団の中では今では明智光秀がどうやら筆頭格になっている。

秀吉にしてみれば羨ましくて仕方がないような素振り。

織田信長は秀吉の使い勝手の良さは大いに評価はしていたが、百姓出身であることで出自がいまひとつ評価できないと思っていたのでは。

信長の人事の様々な采配を見ていても、昔からいる有力な武将たちを重く用いる傾向に。

実力のあるものを徴用するイメージが強いが、実際は過去の実績とか家柄を単純に重く用いたらしい研究結果が最近特に多く感じる。

そして、気に入らない者は全て排除された。

命を取るのはもちろんのこと、織田家の中でも最も重く用いられていた佐久間信盛など信長によって追放されている。

働きが悪いと言う理由だけで。

信長はさらに様々な人材を用いて、自分の周りにいる者たちを調べ上げて密告させていた

それは自分の家来といえども頭から信用する事はなかったのでは。

徳川家康などはそのことに敏感に気がついていたフシがある。

信長は自分が気に入るように様々な場面に方策を打ち出して、周りのものをことごとく従わせようと画策していたようだ。

帰蝶との再会

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帰蝶は父親なら信長に毒を盛ると言い放つ

帰蝶と光秀の再会シーンが描かれていた。

このとき帰蝶は45才くらいと思われる。

この物語の中では川口春奈が演じているので、未だ若々しくとても美しい。

しかし、日々暮らす中で夕方になると目の調子が悪くなるらしく世界がみんなぼやけて見えると。

光秀との会話の中で(2人きりで)、今の信長についての意見交換がなされていた。

2人ともなくなった斎藤道三を思い出して、彼ならばこんな時信長に対してどんなふうにするだろうかと。

帰蝶曰く、

父道三なら信長様に毒を盛る❗️

そういえば麒麟がくるのはじめの頃のエピソードで帰蝶の最初の夫を毒殺するシーンがあった。

気に入らなければ排除する。

この時代に生きた名のある武将なら、眉1つ動かさず人を殺すことなどたやすかったに違いない。

そして2人の会話の中で共通の意見として斎藤道三のことが大嫌いだったと。

この点だけは光秀と帰蝶の意見は見事に一致していたね。

信長と光秀の決定的な亀裂

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光秀を従わせようとする信長 どうしても意見をしてしまう光秀

徳川家康の接待役に選ばれた光秀は粗相のないようにと周到に準備をする。

実はこのエピソードにも少し裏があって、私たちの習った歴史では光秀が不本意ながら引き受けたとあったが、この物語では少し違っていて家康が信長をいまひとつ信用できないゆえに、接待役はぜひ光秀に引き受けてほしいとわざわざ語らせていた。

このことが実は信長にばれる。

信長は光秀を接待役から外そうとするのだが、それにかたくなに逆らい続ける光秀。

しぶしぶ言うことを聞くしかなかった信長だが、接待の席に置いて光秀をあからさまに叱責して不手際をなじる。

これは織田信長がわざと仕組んだように描かれていたと思ったが、私の気のせいだろうか。

歴史では光秀の用意した魚が腐っていてと言われているが、それはどうやら史実ではなさそう。

今日の物語の中では1の膳と2の膳を同時に出すように命じてあったものがそうされていなかったとのことで激しく罵倒されて足蹴にされる。

来週は本能寺の変

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目指すべき穏やかな世の中とは程遠い現実 光秀の胸の内

今日の物語では光秀が信長から足蹴にされているシーンが最後となっていた。

来週の予告編ではいよいよ本能寺の変となる。

どこから狂った歯車なのか、光秀も信長も歴史によって翻弄された人だろうと言える。

そして歴史ではこの後羽柴秀吉が天下を取って最後に徳川家康がまとめ上げるとなってはいるが。

実はこの辺の歴史は全て勝者の歴史。

後の歴史に残った者たちが自分たちの都合の良いように書き換えている。

戦国時代最大のミステリーと言われている本能寺の変だが、それは後に歴史を語り継いだ者たちがミステリーにしてしまったものと思われる。

このときの信長の様々な行動や、周りの勢力たちの軋轢の中から本能寺の変はある意味必然的に引き起こされた感がある。

すべての点において来週物語は決着する。