おちょやんでは、様々なキャラクターが登場するが、その中でいろんな人から一身に批判を集めていたどうしようもないだめキャラが千代ちゃんの父親テルヲ。
子供が2人いて、その2人ともお金のために手放してしまうようなお粗末さ。
実はこのブログをアップする関係でネットで様々な情報を得ているが、とにかくダメおやじっぷりの批判は相当凄いものが。
しかし、おちょやんの物語には決して欠かすことのできない1番重要なキャラクターだったかも。
素晴らしいと感じたのは演じていたトータス松本。
れっきとしたミュージシャンだが、俳優でも免許皆伝の腕前だと改めて納得。
目次
よれよれのテルヲが再び登場
千代ちゃんが一平君と二人三脚で頑張っている鶴亀家庭劇は順調に発展していて周りの評価も徐々に上がってきている。
そんな中あのダメおやじテルヲがふらりと道頓堀に現れるのだ。
岡安まで赴いて千代ちゃんの居場所を聞こうとするが 、かつての素行がみんなの知れるところで門前払い。
今さら何をするのかと周りの誰もが思う中、テルヲと言えばかつての風采はなく垢染みたボロボロの着物をまとって見るからにみすぼらしい。
なかなか胸の内までを推し量ることはできないが千代ちゃんにしつこく付き纏うことを再び始めたいようだ。
テルヲの胸の内
テルヲは重篤な病気に犯されていた。
放っておけば長くは生きられないとの事。
自分の死期を悟った テルヲは最後の罪滅ぼしのつもりで千代ちゃんを何とか応援したいと行動に移したらしいのだ。
そして千代ちゃんの周りの人々に、娘をよろしく頼むとひたすら頭を下げ続ける。
自分の病気の事はひた隠しに隠していたが、ひょんな事から岡安の旦さんごりょんさんに、バレることに。
テルヲは自分の命が惜しいとは思っていない。
いつ死んでもいいと覚悟を決めて、最後に何か1つ苦労をかけた千代ちゃんに恩返しがしたいと思ったようだ。
最初は役者を辞めさせようとしたが、しかし、フタを開けてみると千代ちゃんが芝居の世界で誰もが賞賛する素晴らしい仕事をしていることを知って、そのまま応援する側に回ろうとする。
至るところで頭を下げて、娘のことを頼んで歩く。
自分の力ではもうどうしようもないことを悟ったようだ。
それならば周りの人たちにひたすらお願いして回ろうと。
最後の罪滅ぼしとは言え、物語の中ではずいぶん気の毒にさえ思っちゃったよね。
娘を守りたい
テルヲの暮らしぶりは以前とまるで変わっていなかったことが物語の中で明かされる。
やっぱり借金まみれの生活。
借金取りは容赦なくやってきてついに千代ちゃんを取り立ての対象にする。
その時、いつもならこそこそと逃げ出していたはずのテルヲが死に物狂いの形相で借金取りに立ち向かう。
娘だけは絶対に守る。
何かするならワイの道連れや ❗️
瀕死の病人のはずが大立回りを演じる。
その結果、留置場に囚われの身となるのだ。
テルヲを絶対に許せない千代ちゃんだったが周りの人の勧めもあって留置場のテルヲに面会。
テルヲは今までの非をひたすら 謝罪する。
しかし、それで罪が許されるわけではない。
トータス松本と杉咲花の渾身の演技のぶつけ合い。
本当は突き放すつもりで来たはずの千代ちゃんがテルヲの哀れな姿に少なからず心を動かされた瞬間。
実はこの最後の6分7分で描かれたシーンがネットでも大絶賛。
今まで非難が集中していたテルヲに肯定的な書き込みがあちこちで見られた。
ところによってはテルヲロスの意見も。
物語の中の事なので、必要以上に感情移入しても仕方がないと思いつつ、それでも心を動かされた人が多かったのでは。
ひっそりと逝く
誰にも看取られずに孤独に死んでいくことがどれほどの罪の償いになるだろうか。
自分の娘の幻を見ながらひっそりと亡くなっていったテルヲ。
彼にとっての人生は、最後の最後で挽回できた部分があったかも。
自分が幸せならきっと周りも幸せに違いないと勘違いしたことから彼の暴走人生は始まった。
今週の物語はテルヲの最後を描くことでおちょやんの核心部分を描いていたと言える。
さて来週からは新たな登場人物が増えそう。
いずれアップしていくが、あの藤山寛美のモデルとなった少年が登場してくる。
これも浪花千栄子さんのエピソードを踏襲しているような。
さらにあの高木百合子も登場。
ネタバレで全て紹介されてはいるが、おちょやんは後半の物語に入ってきている。
最後にどんな形でエピソードが進んでいくのか興味津々。