くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

おちょやん 新しい家族

 

厳しい時代情勢を反映しながら今日まで続いてきたエピソード。

あの寛治君との出会いが招いたいくつかの事件。

その事件の最大の出来事は寛治君が抱えていた心の闇

鶴亀の大山社長は、そんな少年の行く末を案じ、身柄を鶴亀家庭劇に預けることにした。

さて、そんな中起きた準備金紛失事件。

犯人は寛治君な事はわかったが、問題解決への道は残されたまま。

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寛治君を演じる前田旺志郎 まえだまえだの弟君

目次

お名前.com

千代と一平 問わず語り

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まぁ 話しを聞きぃ

昨日鶴亀の社長室から飛び出して帰ってしまった寛治君。

何日か後、千代ちゃんも一平君も寛治君に対して思うことを伝えようと夜3人で集まることに。

2人とも並々ならぬ決意を胸に秘めて寛治君に相対する。

それは、2人の生い立ちについての初めて詳しい説明になった。

千代ちゃんは物心ついた頃には母親が亡くなって、飲んだくれでろくに仕事もしない父親と弟の3人暮らしで、学校にも通えなかった。

さらには継母がやってきて9歳の時に家を追い出されてしまったこと。

さらに道頓堀の岡安で働き始めてからも父親には何度も苦しめられ、およそ家庭を味わったことがない。

さらには一平君から生い立ちを説明される。

彼も役者の父親と幼い頃から2人暮らし。

母親が男を作って家を出てしまったことなど、およそ家庭がどんなものかを知らずにここまで来たとのこと。

この夫婦にとっては鶴亀家庭劇こそが彼らの家庭だと思っている。

神明に話を聞いていた寛治君。

そろそろ座を立とうとしたところが、千代ちゃんが

話はこれから。

うちらはあんたの気持ちがようわかる。

どや?これから一緒に暮らさへんか

うちらが全力で守るやさかい、だんない

突然の申し入れに嬉しさを隠し切れないが、素直に受け入れることもままならない寛治君。

苦笑いでごまかそうとするが、一平君は寛治君の胸の内をしっかりと把握していた。

おかしくもないのに笑わんでもえぇ。

泣きたいときには思いっきり泣いていいんや

千代ちゃんがしっかりと抱き寄せる。

寛治君がやっと他人の心の温かみを知って、初めて家族ができた瞬間。

寛治君の思う家庭

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あんたはこれからずっとここで暮らしなはれ

今まで身内から認められたことがなかった寛治君。

そして、彼の心は闇に閉ざされ、1人で生きていくこそが自分の望みだと冷たく凝り固まってしまう。

その心の闇を解きほぐし、家庭の温かみ、人生は捨てたもんじゃないよと教えてくれた一平君と千代ちゃんこそが初めて信じるに値する家族となったのだ。

そして、雑用ばかりではなく少しずつ舞台に出演することも増えていったような。

鶴亀の大山社長が家庭劇やったらこの子を救えるかもしれへん。

その思いは間違いなく正しかった。

千代ちゃんも一平君も寛治君の心に抱えた苦しみを我が事のように感じることができる。

寛治君を立ち直らせる役どころは彼らにしかできなかったのかも。

新しい芝居

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小暮さんと百合子さんに捧げる芝居

時代は戦争へ向かいつつあって軍国主義一辺倒。

舞台の出し物も戦争ものがほぼ全てとされる中で、一平君はソ連に亡命した2人のために彼らのやりたかった舞台をなんとか芝居でやってみようと。

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わざわざ当時の新聞風に再現したんだね

作り上げた脚本は人生双六(すごろく)

この物語は必死に頑張ればその頑張りは必ず報われる時が来るとそんな内容のドラマ。

時代は戦争に向かっていく頃なので、戦争をちょっとでも否定するような文言が入れば直ちに検閲によって中止命令が下っただろう。

その辺の裏事情を絶妙にクリアしながら物語は作られた。

その中で寛治君が役柄の中でどうやらアドリブとおぼしきセリフを語っていたね。

ハイ😊お母ちゃん😍

多分これアドリブなんだろうな?

時代背景

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昭和16年12月8日 真珠湾攻撃で日米開戦

昭和13年以降は世界情勢はほぼ戦争一色で埋め尽くされる。

私と同様に朝ドラを見ているTwitterの方が事情をきちんとまとめたツイートをしている。

 これを見ると事情は一目瞭然。

この時代を背景に作られた映画などもたくさんあるので見た方も多いのでは。

道頓堀も否応なく戦争に突入する。