震災と津波を経験した登場人物たち。
5年経った今でも、その時の記憶がなくなる事は無い。
大勢の人が亡くなり、生き残った人たちも想像を絶する苦労を味わうことに。
今週描かれたのは父耕治の親友新次のエピソード。
最愛の妻をなくし、夢と希望の象徴だった船もなくし、莫大な借金のみを抱える。
彼がどんな思いでこの5年を過ごし、周りの人たちはどう関わったのか。
俳優たちの渾身の演技がドラマを盛り上げた1週間。
浅野忠信、永瀬廉
2人の親子の設定は物語では済まされないリアル感とともに思い出される。
目次
永浦家では穏やかな時間が流れる


新次との意見があった翌日。
耕治が帰ってみると亜哉子とモネ、未知の3人で何やらヒソヒソ話。
母親は娘たちに語って聞かせる。
私はおばあちゃんに助けられて自分の大好きなことを精一杯させてもらえた。
あなた方2人も自分たちのやりたいことを一生懸命がんばりなさい。


このお腹の大きい亜哉子さんはモネを妊娠中。
この時、おばあちゃんがかけてくれた言葉。
あなたはこの島に来ても学校の先生は続けなさい
自分のやりたいことを何でもやるのがこれからの女性の生き方
この言葉が大いに励みになったと述懐。
自分がしてもらえたことを今娘たちに伝えている。
そして父親の楽しみとして、着物を着た記念写真ぐらい残してあげなさいと。
子供たちの世代


かつての仲間たちが集まった永浦家。
みんなそれぞれの道を進む中、亮ちんは父の後を継ぐ形で漁師に。
それはどのメンバーにも言えるが、皆自分の進むべき道を見定めて前へ進んでいる。
そして自分自身もそうなのだと自らに言い聞かせる亮ちん。
自分たちが今抱えている津波の後の苦しみや痛みを乗り越えるには、前に進むしかないのだと。
この物語の1番のテーマ。
地震と津波で被った痛手から前進すること。
亮ちんの父新次は自ら立ち直ることを拒否すると宣言したが、それぞれの人生はそれぞれが決めるべきこと。
みんな自分の人生を歩こうよ。
涙まじりで皆に訴える。
このメンバーたちはこの先も時々は再会できるんだろうな。
それぞれが進むべき道


物語の中で語られていたのはミーちゃんは県職員になろうとしていること 。
そして、三生はどうやらお坊さんになることを決心したらしい。
そして明日美は東京へ行くとの事。
さらには悠人君は市職員になると決めたようだ。
それぞれ自分の進むべき道をしっかりと描き切れている。
家の仕事を継ぐような形になった亮ちんは、自分は誰かのせいで人生を変えられたわけではない。
自分で決めた人生を自分で歩むと宣言。
周りの仲間たちも無言で頷く。
新次とモネ
朝、港へやってきて毛嵐の様子を 見ていたらたまたま現れたのが亮ちんの父新次。
足元の氷に思わず滑って欄干から飛び込そうに見えてしまった。
しかしこの場面での物語は穏やかで静かなもの。
思いとどまって、また酒を断つことにした新次。
たまたま氷で滑ったと説明をして、安心するようにモネを促す。
ひょっとしたら息子の乗った船が見られるのかと思って来てみたと。
毛嵐は正式には蒸気霧と呼んで、暖かい海水から立ち上る水蒸気が冷やされて霧になったもの。
どうしてできるのかは知らねぇが綺麗なものだ。
新次の感想は普通の人のもの。
モネは気象予報士試験に向けての勉強で、気象に関わる知識がかつてないほど豊富。
これこそが自分が今やるべき事と狙い定めて全力で向かっている。
気象予報士試験合格宣言💮
正月休みも終わって登米に戻ったモネ。
菅波先生の前でやる縄跳びも熱が入る。
そこで高らかに宣言
今度の予報士試験には絶対合格します😤
思わず苦笑いする菅波先生。
今週のエピソードはここまでで終わり。
おかえりモネの重要なテーマがほぼ全て語られたのではと感じる。
2011年の東北大震災で受けた取り返しのつかないダメージ。
その事とどう向き合ってどう生きていくかを描いたドラマ。
目線が19歳の等身大の女の子なので、なんとなくミーハーな感じがしないでもないが、物語はセリフ以上に表情や仕草で様々な心のひだを描いている。
朝ドラはもっともっとセリフの多いものだと個人的に思っていたが、そんなことでもなさそう。
そういえば今日のあさイチに出ていた亮ちん こと永瀬廉。
今日の生番組で彼が様々な撮影秘話を語っていたが、どうやらアドリブなどふんだんに入れて撮影していたようだ。
とにかく驚くほどの美男子。
このまま女の子としても納得できそうな美貌だが、本人は意外と気さくで、親しみやすく感じたね。
物語の先の事はよくわからないけど、なんとなくモネの妹ミーちゃんと一緒になって永浦家の牡蠣養殖業の跡継ぎになれればと思ってみたり。
それじゃあ、あまりにもできすぎな話かな。