くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

おかえりモネ 生き死にを受け入れるためには

 

何気なく見ていると、この物語はおそらく何もわからずに話が進んでしまうのでは。

今週はおかえりモネの核心部分が描かれていた重要な内容が語られた。

モネの前に現れた亮ちんは、実は誰にも話せない葛藤と苦しみを隠したままやってきたのだ。

今日はそれらの事柄に全て説明がなされた。

特に注目しなければいけなかったのはモネとみーちゃんの反応。

今週のテーマでもある百音と未知」のとおり。

2人の胸の内が最大のポイントになる。

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激こうするみーちゃんは姉にも憎しみを抱いてしまう

目次

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母と娘たち

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夜中に突然やってきた電話

突然実家からかかってきた電話は母親が困った様子で亮ちんの消息を尋ねてきたのだ。

亮ちんはこの日の朝早くに汐見湯を出て、気仙沼に向かったはず。

どうやら地元には戻っては来ていないとの事。 

あちこち心配したあげく、最後に望みを託して東京の娘たちに電話してきたのだ。

確か夜11時半過ぎだから、ほぼ夜中だと言える。

語られた内容は4日前のこと。

永浦家では及川家の新次と亮の前に美波さんの母親横山フミエさんがお寺さんを連れてやってきていた。

実は、この辺の時系列は物語をしっかり見ていないとこんがらかって何が何だかわからない。

現在のリアルタイムは夜中の11時半。

電話のやり取りの原因となる出来事は4日前に亀島で起こったこと。

整理しながら考えてみると、少しは内容が理解できてくる。

ここでわかる事は、亮ちんは行方不明になっていること。

どうやら気仙沼では探しているらしいとの事。

そのために問い合わせをしてきている。 

永浦家では

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死亡届に印鑑を押してください

横山さんが新次の前に差し出したのは、死亡届。

そこに押印をしてきちんと死亡を確定させなければならない。

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この中には死亡届の用紙が

横山さんは自分の娘が行方不明になってから今まで5年間ずっと心配し続けてきたに違いない。

遺体がそこになければ、通常は死亡届を提出することにはならない。

仕事柄よくわかるが、死亡届はA3の用紙でできている場合がほとんどで、右側が死亡診断書になる。

そこに医者のサインがしてあって、亡くなった人その他の詳しい状況が証明されている形。

その左側が役所提出用の死亡届になる。

別々の書式に分かれている場合もあるが、普通はA3の用紙で両方1セットで役所に提出。

典型的な公文書扱いの書類なので、この書式は必ず役所提出となって手元に残る事はありえない。

一般的に残された遺族が気にするのは死亡診断書のコピーが欲しい場合。

右側の診断書の部分だけをコンビニかどこかで数部コピーしておく場合がほとんど。

一度提出されてしまえばコピーする事は不可。

東北大震災の時は今でも行方不明者が多数存在している。

そのことを思うと、ご遺体が見つからないまま死亡届を出さねばならない非常事態も多数あっただろうなと想像する。

当然のことながら、事情に特化した方法が提案されたはず。

今回は届けに判を押すことで、美波さんの死亡が確定して、様々な手続きもここから一気に進むことになるのだ。 

及川新次の苦悩

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撮影を離れればこんな感じ

新次は最愛の妻美波さんがいなくなったことでほぼ人生の生きる意味を見失っていた。

最後の希望は、ほとんどゼロに近いながら妻がまだ生きているのではとかすかな望みに託しているような。

今回おばあちゃんが持ってきた内容は、そのわずかな望みを捨ててしまえと。

新次にとって、最後に残った生きる術を奪い取られるようなもの。

それは自分に死ねと言われるに等しいことだったに違いない。
 

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やめたはずの酒を飲んで大暴れ

飲まずにやってられるか🤬

酒を飲まなければ地道に借金を返す生活が続くはずだったし、漁師としての腕前はまだ衰えているわけではない 。

しかし、今回は違った。

自分の愛する妻の死を受け入れろと命令されたのだ。

絶対に嫌だ😫

こんな時、力になるのが耕治と亜哉子さん。

家族ぐるみで付き合っていた永浦家では及川家とは今でも時々は行き来する間柄。

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蹴飛ばされる耕治

耕治にしても、他人事では済まされない切ない事情が。

新次の借金のために骨折った過去が。

そしてがんばっても力は及ばなかった経緯がある。

何よりもこのメンバーは幼なじみなのだ。

昔から気心が知れている仲の良い友達。 

亮ちんとモネ、みーちゃん

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冷静な姉と自分を見失いがちな妹

今週の最大のテーマはモネとみーちゃんの胸の内。

鈍感で恋愛感情に疎い姉は、非常事態に接すると思ったよりはずっと冷静に行動できる。

それはおかえりモネの昔からのエピソードを考えてもよくわかる。

菅波先生が評したくそ度胸がある 

それに対して研究熱心で健気な頑張り屋さんのみーちゃんは興奮すると我を忘れてしまう脆さを秘めている。

今回も、そのお互いの特徴がよく現れる描き方になっていたね。

そして最後に放った言葉

お姉ちゃん ずるい😭

これは自分が真心を込めて思っていても振り向いてもくれない亮ちんが実はそっけない姉に対してだけ反応する。

みーちゃんにとって姉は、肝心な時は逃げ出して、おいしいところだけもっていく卑怯者に映ったのかもしれない。

実は、モネにとってもその事は激しく自分を責める最大の理由。

地震の時に何もできなかった自分をいまだに責め続け、贖罪の気持ちが気象予報士に向かわせた。

今週終わったレベルでは姉と妹の間には決定的なミゾが生まれたような。

でもこれで仲違いするようでは、朝ドラにはふさわしくない。

何かみんなが納得できるようなエピソードが用意されていることを心から願って止まない。