くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

青天を衝け 封建社会の終焉

 

改正掛で激務に励む栄一たち。

物語は明治4年の設定で描かれる。

明治政府とは名ばかりで旧態然とした徳川幕府のシステムをそのまま生かすしかなかった。

様々な仕事をしていく中で、どうしても先へ進むことを妨げる大きなシステムが。

それはすなわち幕府が採用していた藩制。

各藩には殿様がいて、その家来となる士族がいる。

藩の運営はそういった家来をどれだけ上手に養えるかにかかっていたと言えるのだ。

明治政府では、廃藩置県を断行することによって今まで任せていた政治の全てを中央集権にまとめようとしていたが、今日の物語の中で、実際に廃藩置県を機能させる者と掛け声だけで仕事をしないお偉方との軋轢として描かれる。

とにかく激務に次ぐ激務。

渋沢栄一は御偉方とも衝突せざるをえなくなっていた。

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ディーン・フジオカ扮する五代友厚とのツーショット

目次

お名前.com さとふる

廃藩置県

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廃藩置県を断行する あと4日で😱

物語の描き方から見ると、政府の御偉方で政治を牛耳っていたのは大久保利通、岩倉具視など。

しかし、彼らは仕事をする人間ではない。

残念な言い方をすればお神輿の上に乗っかっているだけの飾り物。

しかし始末の悪いことに、意見だけはさんざん言いたい放題。

要望だけを出すだけで、実務は全て現場任せ。

ほとんど無謀なやり方で、実際どのようにシステムが移行していくかなどまるで考慮されていなかった様子が描かれていたね。

私個人の意見としても大久保利通はあまり良い印象で伝わっていない。

彼は謀略家で西郷隆盛を見捨てたことでも知られている。

また裏の噂では、明治天皇のおじさんである中山忠光卿の暗殺にも関わっていたとされている。

実際に政府の中で仕事をしていた渋沢栄一は、様々な難題を抱えつつ、政治に対してもジクジたる思いを抱き続けていた。

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番組のキャラクターとして登場の徳川家康

実際に彼が手にしているのはタブレットなので、あくまでもデフォルメされたキャラクター。

廃藩置県は今まで行ってきた事業とは違って今までの封建制度を根底からひっくり返す大仕事だった事は素人でもなんとなくわかる。

貨幣その他を新しく選定し、税収を始めとする様々な予算を決定しなければならないのだ。

国全体をまとめ上げる上では中央集権のこのシステムは必要不可欠なのは誰でもよくわかること。

その出発点がここで描かれた。

しかし言い出したのは素人たち。

現場の作業をする者たちの苦労など誰1人省みる事はなかったのだ。

重鎮西郷隆盛

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ついに上京

岩倉具視はなかなか機能しない明治政府の大久保利通に西郷隆盛の招聘を盛んに命じていた。

要請に応じてなんとなくしぶしぶな様子で上京する西郷隆盛。

彼は根っからの軍人で、どうやらめんどくさい事は大嫌いな性格。

明治政府のぐずぐずして行動できない状況に早くも見切りをつけている。

そして大言壮語。

戦が足らん!

要するに今のままの煮え切らない状況を破壊して、もう一度作り直せと言わんばかり。

歴史的には廃藩置県によって生じた収入を失った武士たちの受け皿になって「西南の役」を起こしたとされているが、国を思う気持ちでは他の誰にも負けてはいなかったはず。

正直言って彼が“靖国神社に祀られていない”ことが私の中ではショックとして記憶に残る。
いずれ彼は明治政府に楯突くことになる。

軋轢の間で苦しむ渋沢栄一

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政府主導で新しい硬貨を作る

自分がどんなに名案を出して実行しようとも、周りの理解できないお偉方は必ず足を引っ張ろうとする。

その都度口答えをしつつ何とかして現状打破を試みるが、やはりストレスは溜まっていくのだろう。

そんな時「三井の番頭さん」から招かれた酒宴の席でとある女中と巡り会うことになる。

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三井の番頭さん イッセー尾形は演技うまいね😍

さて今日私が注目した中では栄一と女中さんのエピソード。

あまり表立ったエピソードにはならないのに、やはり渋沢栄一の裏の武勇伝がこの物語でも語られていたような。

平たく言えば彼は女癖が悪かった。

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なるほど、栄一が好む女性はこんな感じなの?

とにかく自分が気に入った女性は、昔のお殿様よろしく必ずと言っていいほど手を出した。

私が調べたところ、渋沢栄一の子供はおそらく50人を下らないとされている。

それは、実は奥さんも知るところで、“うちのお父さんはその点では男失格です”とレッテルを貼られていたようだ。

そんなエピソードの1つが今日描かれているが、来週の予告編にも出てくるので、おそらく子供ができたのでってことの説明になるんじゃなかろうか?

父渋沢市郎右衛門死す

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百姓に徹すると言い切った父 息子を誇りに思っていた

父市郎右衛門は渋沢栄一の父親としてよく知られた存在だが、この当時としてはとても先進的な人で頭脳明晰で教育にもすこぶる熱心だった。

子供たちは男女の区別なく熱心に教育を施していたようだ。

彼をお弔いしたお寺が今も深谷市に残る。

私がちらっと見た限りでは、「真言宗」かなと思ったけれど。

それは父を弔うために渋沢栄一が収めた仏像が「胎蔵界大日如来」だったので。

今日の最後の方ではそんな父がなくなるときの様子が描かれていた。

渋沢栄一は明治政府に召喚されて、役人として仕事をしていたがその後はすぐ実業家に転身することになっているはず。

物事をきちんと運営できない政府で仕事をしていても世の中を変えられないと考えたに違いないのだ。

そして自分のいとこたちを仲間に引き連れ、さらに再び出会った五代友厚とも交流を深めることになる。

渋沢栄一の本当の意味での功績はここから大きくクローズアップされるのだ。