物語は3週目に突入。
1942年から43年にかけてが設定になっているようだ。
ラジオ放送は英会話教室など、敵性外国語に関わるものは全て禁止。
また、日常生活に必要な物資はことごとく自由にはならなくなっている。
市民生活は耐乏生活を強いられることに。
橘菓子司はほとんど配給がない中でも、何とかお菓子を作りつつ経営をしのいでいた。
雉真繊維は必要な材料を仕入れられないながらも、軍服等の注文はすこぶる順調で経営は軍主導のものにシフトしつつある。
さて、遠距離恋愛中の稔君と安子ちゃんはお互いの関係を認め合いつつも両家はことごとく反対と言う事態に陥っている。
そんな中、稔君には学生の身分ながら縁談話が。
雉真繊維が軍関係の業務拡張をするために銀行が資金提供してくれるらしいのだが、条件として娘と長男を結婚させる話が浮上。
ここへきて、橘家の縁談が立消えになった後、雉真家に縁談話が舞い込んできた。
稔君はどんなふうに答えるのだろう?
目次
遠距離恋愛
先週は稔君が橘家できちんと挨拶をしていた。
残念ながらあっさり断られたけどね。
しかし2人の仲を否定されたわけではなかったような。
2人の交際は文通を通じてお互いの気持ちを確かめ合っている。
それぞれの気持ちが分かるだけに、「会おう」との連絡は嬉しいことこの上ない。
どうやら稔君が大阪からこちらへ戻ってきそうな。
手紙の文面では、「2人で会えると良いね」と。
ほのぼのとしたとても紳士的なやりとり。
市民生活
昭和17年18年の頃の日本の国は物資のほとんどが配給制になっていたはず。
ものがない時代に突入していたのだ。
もちろん、探せばそれなりに品物はあったとは思うが、とても庶民が手を出せるような値段では売られていなかったはず。
この前後、配給制が広まって、すべては家族に応じたギリギリのものが支給されるかどうかの時代にも突入する。
こんな時に、品物を買い占めて後から高く売ろうとする輩も多かったと聞く。
何の防衛手段も持たない一般市民は、品物のない状態にひたすら耐えるしかなかったようだね。
当時の日本政府は戦争一色で、国民にはとにかく堪えてくれとしか言わなかった。
大本営発表の内容も都合の悪い事は一切無視。
本来の情報を改ざんして都合の良いようなことのみを発表していた時代。
既に戦争は泥沼化しつつあったのだ。
太平洋戦争で作戦が成功したのは真珠湾攻撃のみと聞いている。
その半年後のミッドウェー海戦で日本海軍はボロ負けする事態に。
後はジリ貧で徐々に制圧地域を減少させていくしかなかった。
雉真家
勇君は岡山にはあまり良い思い出がない。
青春をかけていた甲子園が中止に。
さらには、まさかの自分の兄が恋敵。
彼もまた安子ちゃんが好き。
このドラマは、この点で登場人物をずいぶんいじめている。
さらに、それぞれの家では、物資がなくて経営難に陥っているところと、軍とのパイプがあって経営拡大をしようともくろむところも。
雉真繊維は新しい工場を作る計画が持ち上がった。
莫大な資金を必要とするが、今後のことを考えると、ここはぜひともチャンスをものにしておきたい。
雉真家当主雉真千吉は、このチャンスに乗じて計画を着実に実行させようとしていた。
もう一つの縁談
今日のエピソードの1番の見所はここ。
雉真繊維の設備投資に、無利子無担保でお金を貸してくれるところが現れた。
ただ、今後もお互いに手を携えて発展していくために、家同士の結びつきを。
要するに稔君と銀行のお嬢さんとの縁談話が持ち込まれたのだ。
雉真家にはまたとない素晴らしい話題になるのだが。
稔君は心に決めた人がいるので縁談はお断りしてくださいと宣言。
突然の申し出に困惑する両親。
何が気に入らないんだ?と問い詰め、さらには一体誰と付き合っているのかと問い正すことになる。
橘家のお嬢さん
とうとう安子ちゃんの存在を告白することになった。
さて、そこではい分りましたなんてことにはなるわけがない。
父親は雉真家に何のメリットもない女性などと結婚する事は稔らしくないと厳しく言い放つ。
彼にしてみれば、結婚を含めた全てのプライベートは経営に直結する事柄なのだ。
それもまたすごい世界観だけどね。
さて、事実が明るみに出た後、雉真家は行動を起こすことになる。


今日のエピソードはここまでで終わったのだが、
わざわざお菓子を注文して安子ちゃんを呼び寄せたお母さんの思惑とは。
状況から見て、歓迎するような雰囲気では無いはず。
おそらくだが、息子とはきっぱり別れろくらいの事は言われるなと感じる。
お母さんに編んでもらったエンジ色の手編みのチョッキを着た安子ちゃん。
彼女の事だから、先週の予告編でも語られていたように、自分から身を引こうとするんじゃなかろうか。
彼女ってそういう雰囲気の人だよね。
自分のことを犠牲にしても誰かのために尽くそうとする。
今ではほとんどあり得なくなったけど、そういった昔風の女子。
この先どんなふうに物語は展開するんだろうか。