昨日のエピソードで最後に登場した雉真の父千吉さん。
今日の物語で種明かしはされるが、奥さんにも勇くんにも内緒で安子ちゃん親子の捜索をしていたような。
考えてみれば繊維会社の社長なので取引先は大阪にもたくさんあっただろう。
驚きの表情を隠せない安子ちゃんに久しぶりと挨拶をした後。
大きくなったるいちゃんに感慨もひとしお。
物語のエピソードは驚くほどわかりやすく進行する。
千吉さんは安子ちゃん親子に岡山に戻ってくるようにと告げるのだ。
もう、かつてのように再婚するなどとは言わないし、奥さんの美都里さんも昔のような事はしないだろうと。
長男の嫁として、また孫のるいちゃんにはふさわしい教育のご縁も世話してあげたいと。
長男の家族として、もう一度雉真に戻ってくるように促すのだ。
今日はそこから物語は大きく進行。
目次
義父千吉の提案
突然訪ねてきた父に理屈抜きにうろたえる安子ちゃん。
必死で頑張って何とか生活できるようにはなってみたものの、岡山の雉真家にはどうしても後ろめたい気持ちが先立ってしまう。
勝手なことをしてすみません(汗)
これは正直な気持ちだろう。
行き先も何も告げずに逃げるように岡山を去ったわけだから。
もし再び合えば、口をついて出る言葉は謝罪しかないのもよくわかる。
そんな気持ちを察して千吉さんは岡山に戻ってくるように諭す。
きっぱりと断る安子ちゃん。
岡山を出るときに心に固く誓ったことがあると。
自分の力でるいを育てると決心して誰かを頼る気にはならない。
その発言に思わず声を荒らげる千吉さん。
何といっても母と娘の2人暮らし。
戦後すぐで世の中はまだまだ不安定。
自分で商売をしながら子育てをするなど、この時代の常識からすればありえないこと。
子育ての条件も必ずしも良いとは言えない。
外から見ればそんなふうに見えても致し方ないこと。
ただし、安子ちゃんには彼女なりの幸せに対する夢が。
母娘の思い
雉真家では、戦後、まもなくして稔君の戦死報告が届いた。
その段階で未亡人となってしまったが、その後の雉真で受けた様々なトラウマが岡山脱出につながった。
美都里さんの嫌がらせ、そして再婚勧告。
安子ちゃんは気持ちの整理もつかないまま必死に耐えることだけを要求されていた。
その様子を見るに見かねた勇君が助け舟を出して今日に至っている。
岡山で暮らすべきではない。
母娘2人でどこか別なところで暮らすべきだと。
追い詰められていた安子ちゃんは1も2もなくその意見に賛同する。
そして困難を乗り越えて気づいた今の生活は、慎ましいながらも充実したもの。
大好きな英会話の勉強も再開することができた。
このラジオも必死でお金を貯めて自分で購入したもの。
亡き夫に教えてもらった英会話教室の訓練が再開。
それを親娘で勉強できる。
この幸せは何にも変えがたいと親娘で思っていた。
安子ちゃんの頑張りと事故


千吉さんが帰った後、仕事をさらに頑張る安子ちゃん。
自転車を使って、営業範囲を広げて、得意のおはぎをおろせそうな取引先をあちこちに見つける。
しかし、千吉さんの言葉は心に重くのしかかっていた。
本来ならばたとえ夫はいなくとも、もっと安定した生活が当たり前に送ることができたはず。
そのことを考えると今の生活はどうしたって無理があると言える。
ぼんやりしていたところが、突然曲がり角から現れたオート三輪。
調べてみるとこれはちょっと前のドラマスカーレットでも使われていた車両のようだ。
事故で道路に投げ出される親娘。
そのままぼんやりとした朦朧とした意識の中で気がついたら自宅という。
物語の展開はごく自然に見えるけど、これって今なら重大な人身事故に相当。
車を運転した側は今なら現行犯逮捕なんだけどな。
この時代だと、道路交通法なんてあってないようなもんだから、ぶつけたほうは余裕で通り過ぎちゃったのかも。
こんなんでは命はいくつあっても足りない。
ご縁
自宅で目が覚めるとそこにいたのはなんと勇ちゃん。
父親と2人で仕事で近くに来ていた時、偶然発見したとのこと。
不幸中の幸いと言えばそれまでだけど、やはり何かご縁があるのだろう。
彼らがいなければ事故にあった親娘2人は果たして適切な治療を受けられたかどうか。
安子ちゃんは左手骨折。
るいちゃんは額に傷跡の残る大きな怪我を負ってしまう。
女の子が顔に傷が残るなんて!
混乱する頭の中で、娘の安否を気遣う安子ちゃん。
この後、勇ちゃんとのやり取りの中で、状況が変わった。
やはり、岡山で親娘暮らすのがよかろうと提案される。
最初は激しく反発するも、冷静に考えれば岡山に戻るのが1番無難な選択なのはわかりきったこと。
再び岡山
今週のエピソードは、途中経過を端折って、岡山に戻るまでが描かれる。
岡山で以前過ごした雉真家の門をくぐったら、美都里さんが正座して無表情で座っている。
なんとも、無言の威圧感。
今週はここで物語は終了。
ネットでは、この後いじめられないようにとか優しくしてねとか様々な書き込みが。
すでに来週の予告編がネットでは公開されていた。
おそらくすぐに受け入れられるものと想像。
ただしカムカムエヴリバディは全体の流れを考えると安子ちゃんが主人公でいられるのは後2〜3週間程度と思われる。
るいちゃんとその後のヒロインひなたちゃんのエピソードが、8週間程度ずつ続くはずだから。
他の朝ドラとは違って、物語のスピード感はかつてないほど早い。
そろそろ次のエピソードを受け入れる準備もしておく必要が。