くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

初場所照ノ富士に感じる危機

 

大相撲初場所はいよいよ今日、中日を迎える。

場所が始まる前のダントツの1番人気は横綱照ノ富士

7日目までで6勝1敗だから、横綱としてはまずまずの合格点。

周りを見回してもこの横綱に対抗できる力士がそうたくさんいるはずもなく。

しかし、毎日相撲を見ていていくつか感じることがあったので、少しまとめてみたい。

優勝候補は間違いなく横綱だが、関脇の御嶽海がかつてないほどいい調子できている。

相撲内容を見ても横綱以上の安定感を感じる。

今場所は大関にいまひとつ勢いを感じないので、まだ早いと知りつつも優勝候補は照ノ富士か御嶽海のどちらかだろう。

さて、周りの注目を一身に集める横綱にどんな危うさを感じるのか。

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国技館上空写真 やはり大きいと感じるね

目次

お名前.com

横綱照ノ富士

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師匠の伊勢ケ浜親方も感慨深いだろうね😌

この横綱には日本人として手放しで賞賛したくなるロマンがある。

彼はもともと大関まで到達しながら、大怪我と病気によって序二段まで転落した過去があるのだ。

そこから再び立ち上がっての現在の地位。

彼が横綱になるまでのサクセスストーリーは日本人なら誰だって賞賛せずにはいられない。

また、現在の誰もが認めるこの地位は彼自身がなし得たものだが、彼を支えた周りの人たちの応援も、日本人好み。

内助の功で横綱を支え続けた奥さん。

彼女は、夫が働けなくなったら私が働いて支えるとまで公言していた。

そして横綱の師匠元横綱旭富士。

彼は怪我で身動き取れなくなった照ノ富士を励まし続け、彼から引退の申し出があるたびに、その申し入れを却下。

体を元に戻すことを第一に考えろと励まし続けた。

師匠の言うことや奥さんの支えを全面的に信頼し続けた照ノ富士は現在の地位に到達している。

彼はこの間引退した白鵬とは全く立ち位置の違う横綱。

白鵬が先手必勝で勝負第一のポリシーを持っていたのに対して、照ノ富士は横綱としてまず相手の相撲を受け止めることを第一に挙げているようだ。

日本人が求める横綱はこれなんだよね。

古くは横綱初代若乃花。

そして、大鵬、北の湖と言った系譜につながる。

危うさを感じる根拠

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玉鷲に不覚を取る

ひたむきな努力と、持ち前のモチベーションで横綱まで上り詰めた照ノ富士。

しかし、彼の相撲内容を見てみると、先場所の後半ないし、今場所に入ってからはややほころびを感じるように。

彼の弱点は、言わずと知れた大怪我を抱えた両膝。

ここの具合が悪くなれば相撲はおろか、日常生活だってままならないだろう。

この状態で相撲を取るためには、第一に、相手の相撲を体の正面で受け止める必要が。

さらには、腰高にならないように 膝がある程度曲がった状態ですり足を心がけねばならない。

実はこの辺に、そろそろ限界が来ているのではと感じ始めている。

今場所唯一負けた相撲は、元気な玉鷲との一戦。

この時は玉鷲に押し込まれた後、持ちこたえていたがつっかい棒を外された途端ばったりと土俵に手をついてしまったもの。

絶好調の時ならこのぐらいで前に落ちる事はありえない。

しかし、本来相撲は限界ギリギリの状態で戦うもの。

本割で土俵の上に上がれば、横綱もそれ以外の格下の力士にも等しくチャンスが生まれる。

戦ってみなければわからない部分が多い。

負けた1戦は、まんまと術中にはまった感が強かった。

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手をついてしまえば終わり

見ていて感じたけれど、負ける時ってこんなものだよね。

関脇御嶽海の存在

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強さを見せつける 実力は間違いなく大関クラス

御嶽海ほど、解説者や親方達から酷評される力士も数少ない。

特に、解説者の重鎮北の富士さんは彼のことを評価できないと言い切る急先鋒。

実力は間違いなく大関であるにもかかわらず、いまひとつ信用できないと。

確かに、そこ知れぬ強さを見せながら、自分の下位力士に簡単に負けてしまうあたり、信頼されない証しのようなもの。

親方達も口を揃えて言うのは、“稽古が足りない”。

そういえば、今解説者として大活躍されている北の富士さんも稽古そのものは嫌いだったと聞いている。

稽古は量より質なのは言うまでもないが、それでもある程度の数量はこなさなければ相撲にもならない。

今場所の御嶽海には、私の目から見ても神がかり的な強さを感じるのだ。

正直言うと、安定感は横綱照ノ富士を凌駕するようにも見える。

 

圏外に去った両大関

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貴景勝は休場 正代は勝ち越しも危うい

残念ながら2人の大関は早々と優勝候補から脱落していった。

貴景勝はどうしても体力的な問題がありそう。

押し相撲の関取なので、うまくツボにはまらなければ強さを発揮できない。

今場所もやはり怪我が原因で脱落していくことになった。

彼が大関でいるうちは今場所のようなことが常について回ることを覚悟するしかない。

しかし、貴重な押し相撲。

何とかして生き残って長く大関を張ってほしいと心から願うばかり。

正代は誰もが言う通り、相撲の取り方にどうしても代えられない弱点が。

それは腰高な立ち会いと、ドタバタと顎の上がった相撲。

これがあるゆえに、一度タイミングがずれると全く勝ち味に薄くなる。

そして、相撲取りの宿命として、負けが込んでくるといよいよ追い詰められてしまう。

モチベーションを維持できなくなって、そのまま下位に転落していく場合が多くなるのだ。

何とかして大関に残ってほしいと願う。

 

予想

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横綱は勝って当たり前だから(汗)

優勝候補は、今の段階ではなかなかはっきりとは言えないが、本来なら横綱と言いたいところ。

しかし、今場所に限り御嶽海の強さを無視できない。

安定感から見ても、今の御嶽海は横綱を超えているように感じる。

10日目以降、星のつぶし合いが始まるがそこでそれぞれの力士たちの値打ちが決まるものと感じる。