くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

鎌倉殿の13人 頼朝のカリスマ

 

放送が始まってから4回目の放映となる“鎌倉殿の13人”

脚本家三谷幸喜らしさがいよいよ発揮されつつあるなと。

頼朝のキャラクターが見事にデフォルメされている。

さらには周りの人たちとの関わりもユーモアたっぷりに。

しかし、歴史をひもとけば今日物語の最後で描かれた戦は、源平合戦の始まりであることを物語っていた。

わずか数十名の兵で平家ゆかりの山木兼隆を襲う。

物語を最初から最後まで見ていて感じたが、この脚本のベースはどうやら吾妻鏡

鎌倉幕府が編纂した源平合戦の記録書のようなもの。

今日のエピソードもその中の記述を忠実になぞらえる。

山木の家に向かって放たれた火矢。

これこそが、この後4年7ヶ月にわたって繰り広げられる源平合戦の始まりなのだと書かれているようだ。

物語によれば、最初の挙兵は一か八かの賭けだった模様。

源頼朝は、口先の達者な人たらし風に描かれているが、実際はどうなのだと少し考えてしまう。

調べてみて女たらしである事はよくわかったが、それだけではなく周りにいる者たちを巧みに取り込む不思議な魅力があったようだ。

能天気な頼朝の周りのキャラクターに対し、1人北条義時だけが、を保った部分があるような描かれ方。

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頼朝と義時 ユーモラスに描かれるが内容はどうやら史実通り

目次

お名前.com

挙兵の打ち合わせ

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みんな何か楽しいことでも始めるようなノリノリな感覚

前回の放送で明らかだったのはもし平家討伐のための挙兵をすれば、最初に少なくとも300騎程度の兵隊が集まると話。

今日の物語の中で、それがまったくの見込み違いだったことが明らかに。

北条義時は持ち前の計算力で算盤を弾いて見せたが、いかんせん14 5歳の少年。

源氏に兵力として加わるためには皆それぞれ覚悟が必要なのだ。

棟梁として奉る頼朝は流人の身上。

そんな曖昧な身分の親方で果たしてまともに戦ができるのかどうか。

当時の平家は国内で向かうところ敵なしの一大勢力。

対する源氏は、道端の野良犬ぐらいにしか認識されていなかっただろう。

その野良犬に加勢しようとする志のあるものが、どれだけいるか。

北条義時に声をかけられた周りの武将たちは皆それぞれの出方を牽制しながら自ら声を出すような事はなかったと思われる。

要するに人の顔色を伺っていたわけだよね。

時代は、平安末期。

世の中の仕組みとして、天皇家が権威と尊敬の集中だった事は概ね浸透していたようだが、政治、行政といった基本的な仕組みはまだまだ始まったばかりな状態。

それを根本からくつがえそうなどとは、よほどの覚悟がなければできることじゃない。

頼朝の不思議なキャラクター

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兵を集められずに頼朝自らが駆り出される🤣

源頼朝はこの時源氏の棟梁として担ぎ出されていた。

棟梁らしく、何もせずにどっしりと館の中で構えていてくれとの話だけど、残念ながら北条家の若手集団ではとても挙兵のための人など集められるはずもなく。

結果として、頼朝自らにお出ましいただいて説得の役割を担わせようと。

実はこの辺の物語の描かれ方がとてもユニークでこれこそが三谷幸喜琉。

頼朝はとにかく人たらしな性格で、お前だけが頼りを連発。

おそらく言った後から内容も正確には記憶していなかっただろうなと。

頼朝が、周りに集まる人たちを巧みに懐柔していく様をあっけにとられて眺める義時。

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頭が良いのは間違いないが、肝心なところではピンボケも。

物語の中では、このときの北条義時はわずか14〜 5歳だろう。

年端もいかない少年が周りの者たちを説得するにはいかにも押しが足りない。

頼朝もその事は理解していたような。

したがって、自ら出向く必要があると考えたようだ。

その時の接し方がとにかくびっくりするほど相手に合わせる。

相手の名前をまず呼んで、待っていたぞと。

痩せても枯れても源氏の正当な後継者から言葉をかけてもらえたとなれば坂東の田舎侍たちは皆敬服してしまうのだ。

女性たちの役割

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何もするなと言いつけられてはいたが…

女性たちは基本的には何もせずにそのまま暮らしていろと達しがあったようだ。

しかし、政子は何かにつけて頼朝の力になろうとしゃしゃりでようとする。

そして頼朝の姑女にあたるりくは占いに手心を加えて頼朝を微妙に誘導。

挙兵のタイミングを都合の良いように演出してしまう有様。

女性といえども、夫の身に何かあれば彼女たちのその後の暮らしも成立しなくなる。

しかし今日のエピソードの中で女性として一番苦しい立場に置かれていたのは北条家の川向に住まいを構えている八重。

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頼朝にだけ通じるサインで挙兵のタイミングを知らしめる

この時八重は頼朝の敵の存在に相当する。

敵勢力の女性に義時は情報を探りに行って、逆に挙兵の事実を悟られてしまうのだ。

知らされた事実に驚いた八重は父親に内容を告白してしまうが、当時の伊藤家は伊豆では平家の勢力を盾にこの土地全域を支配していた。

流人の頼朝が挙兵するとの話を聞いても、ほぼ動じる事はなかったようだ。

要するに、幕下以下の力士が横綱に向かっていくようなもの。

取るに足らないと考えたようだね。

挙兵

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始まった襲撃

物語は不思議な流れでついに挙兵となる。

土地を支配していた豪族の館に攻め入ることに。

物語はここで来週に続くとなったが、これが源平合戦の火ぶたを切ることになった。

まさに、火矢を放って4年7ヶ月にわたる戦の始まりを告げることになったのだ。

戦の直前の様子も描かれていたが、皆びびりながらも歓声を上げて館に流れ込む。

ちなみに源頼朝はこの時何もせずに館に待機していた。

当時の武家集団の習わしに従っていたのだろう。

胸の内は気が気でなかったに違いない。

負ければ、打首は間違いなかっただろうから。

さて、物語が4回終わってみてもまだ登場人物の詳しい設定など未だ頭には入ってこない。

しかし、この物語が思いのほか面白いと言う事は見ていてよく伝わってくる。