夏休みの宿題が全く片付かなく必死であえいでいるひなた。
母親のるいはそんな娘に、
宿題なんかやらんでええ
そのまま学校の先生に絞られてき
冷たく言い放って突き放す。
弁解のしようもないひなたは最後の悪あがき。
何とかして形だけでも作らなければ、宿題提出にもならない。
今日の物語で、ひなたの性格が詳しく語られることに。
さらには錠一郎とるいの夫婦の様子もエピソードを交えながら紹介。
大月家は不思議な家で、父親は仕事をせずに家でぶらぶらしているとみんなが知っている。
そして、そのことにいささかの弁解もしないるいとジョー。
ライフスタイルは独自のもの。
そんな中、ひなたに強力な助っ人が。
カムカムエヴリバディの新しい発見がここで登場したのかも。
目次
終わらない宿題
夏休みの最終日でじたばたと慌てふためくひなた。
その日は、皆勤賞を続けていたラジオ体操にも行けずじまい。
夏休みの宿題はとてもじゃないが膨大な量がそっくり残ったまま。
母親のるいが思いのほか冷たい態度な割には父親の錠一郎はどこまでいっても甘い。
彼はひなたがいくつになっても味方でいてくれたのだ。
一緒に宿題を手伝ってくれると言う。
なんともありがたい申し入れだが、錠一郎は 実は学校になどまともに行った事はなかったのだ。
彼が得意とするのは音楽関係と時代劇と後ピカソを思わせるような絵。
しかし、これは宿題をやっつけるにはあまりにも心もとない戦力だったかも。
算数はひなたより、理解できていない。
特に小数点のついた掛け算割り算など全くと言っていいほど手が出ない有様。
役に立たない父親に苛立つひなた。
娘が父親にいちいち説明するのでは、とてもじゃないが作業は進まないよな。
両親
ジョーは店先に立つ事はあるが、それで仕事をしているかと言えばまるでそんな事は無い。
ただそこに座っているだけ。
やってくるお客さんたちも心得たもので、店の主が座っている時はるいが居る時に出直してくる場合がほとんど。
この店のご主人は全く役に立たないことを誰もが知っている。
店の仕事の全てはるい1人で切り盛り。
経営の事や、家庭の事、そして心配な子育てなど全て彼女がやり切るしかない。
錠一郎はそんな様子でも決してうろたえる事は無い。
仕事はしないけど、いつも家にいる。
そして気が向けばひなたの相手。
さらにはテレビの時代劇。
そういったことでひがな1日時間が経っていく。
考えてみればまだ2人とも30代に差し掛かったばかり。
今の感覚で言うならかなり若いのだ。
そういえば写真をつぶさに見ていてふと気がついたが、昭和50年と言えばちょうど高度成長期にかかった頃で、物価も年々上昇していたと思う。
回転焼き屋大月の看板商品も10円から60円に値上がっていた。
60円のものを1日100個売ったとしても6000円。
余計なことだけど、これで商売をやっていくのはいくら昭和50年といえども大変だったろうなと勝手に想像する。
この頃は大学での初任給がまだ100,000円のちょっと手前。
回転焼き屋大月は1ヵ月どの程度売れたのかなと想像してみたりもする。
親友小夜子ちゃん
藤井小夜子ちゃんはこの物語の中ではひなたの仲良し3人組の1人としてこれからも登場しそう。
今は子役が演じているけど、遠くない将来大人の女優さんが配役されているようだ。
物語を見ると、しっかり者で、育ちの良さが感じられるような雰囲気。
夏休みの宿題も既に全て終わっていてまるで慌てる様子は無い。
彼女ともう1人仲良しの友達がいっちゃんこと一恵ちゃん。
あのベリーさんの娘。
この2人とともにひなたは仲良し3人組として毎日楽しい生活を送っているようだ。
持つべきものは友達
小夜子ちゃんはひなたの宿題を手伝ってくれると言う。
とてもそんな事はお願いできないとお断りをするひなた。
武士道精神を出して、自分はそんなことで人の情を受けるわけにはいかないと妙にイキがってみたり。
そうしているうちにいっちゃんが到着。
いっちゃんは子供の頃からひなたの性格を熟知。
夏休みの宿題を抱えて、四苦八苦している様子をすでに見通していた。
そして、いっちゃんと小夜子ちゃんの手伝いでひなたは無事夏休みの宿題を終えることができた。
その様子を見ていたるいとジョー。
ジョーは続ける
友達がどれほど大切かは僕たちはよく知っている。
ひなたの交友関係は夏休みの宿題以上の値打ちがあるよね。
そのことを言われるとるいは一言も返せない。
そういえば、るいは幼い頃から友達と呼べる人は全く周りにいない状態で育ってきた。
その分、持ち前の行動力と機転の利く対応でどんなこともそつなくこなしてこれた。
ひなたは自分のやりたいことを優先するあまり、まともにできることなど皆無。
しかし、彼女には他の人に無条件で手を差し伸べられる優しさが。
そして、ひなたの優しさを知る人たちはひなたが困ったときには必ず助けてくれるのだ。
今日の物語で、これからの物語の進み方が何となくわかったような。
2代目から3代目ヒロインに切り替わるけじめは、今回に限りくっきりとした線引きにはならない。