比嘉家の家族それぞれについて描かれた1週間。
主人公暢子を中心に様々なエピソードが交錯する。
長兄の賢秀。
彼は性格が災いして定職に就くことができない。
そして今週過去最低と思われるアクシデントに見舞われる。
それは見事に詐欺に引っかかってしまうこと。
さらには長女の良子や、末っ子の歌子などそれぞれどんな風な人間関係か、詳しく解説された。
暢子は先週の流れを受けて内定していた就職先を自ら断ったことで、自分の進むべき道に悩みを深めることに。
そんな中、舞い込んできた料理の腕前をみこまれた料理大会の助っ人。
ここで本領発揮することになった暢子。
さらには料理大会に参加することで自分の進むべき道もしっかり発見することができたらしい。
振り返ってみれば物語は、いくつかの試練を乗り越えながら前へ進もうとする家族のストーリー。
目次
暢子の憂鬱
暢子と賢秀は似たところがある。
それは正義感が強く、大切な人のためには自分を犠牲にしてでもつくしたい。
今回、内定先を自ら断ったことで暢子は高校卒業後、何をすべきか見失ってしまった。
進路が決まらない中、憂鬱な日々を過ごしていたところ、彼女の料理の腕をみこまれてある依頼が舞い込む。
母校やんばる高校で開催される産業祭の出店に協力してほしいとの事。
大好きな料理ができることで、彼女なりに“やってみよう”と気持ちが切り替わる。
料理部の助っ人として、自ら得意な沖縄そばをメンバーと協力してより美味しくグレードアップするために日々奮闘努力。
ライバル高校には有名な女優さん達も登場していて、ストーリー的には大いに盛り上がったね。
賢秀と母優子
賢秀は一攫千金を狙うあまり、ついに詐欺に引っかかる。
母親に頼み込んで用意してもらった960ドル。
結果として、まんまと騙し取られる。
自分の信じた話が、まったくのデタラメなことに気づかされる賢秀。
さて、このままで来週に行くにはちょっと切なすぎる。
母優子のセリフにも切なさが漂う。
彼女は良子から、「お金を渡していないだろうね!」と釘を刺されたものの、実際は信用してお金を渡してしまっていた。
しかも借金までして。
ここの母親の良いところは、子供たちを理屈抜きに信頼していること。
しかし、そのせいでかなりな不利益を被ってきたはず。
きっと沖縄の人たちの心根の優しさの象徴として優子は存在しているんだろうなと、改めて感慨深く物語を拝見する。
良子の交友関係
良子の彼氏は石川君。
彼の不器用さも物語の中で際立って描かれる。
勉強会と称して2人でデートすることもしばしば。
この時代の若者は、こういった真面目さと冒険心が同居していたようにも思う。
私自身が暢子と同い年なので、彼らは先輩に相当するのだが、戦後すぐに生まれた世代で、その当時の混乱した世相を背景に育ったことがあるだろう。
日本は教育制度が戦後がらりと変わった。
私が思うにその影響を1番受けた世代だろうと感じる。
このエピソードの中には2人の親友と設定された“里美”の存在が。
実はこの彼女がとんでもなくしたたかで、2人の間に絶妙に邪魔をしに割って入る。
そんなエピソードも今週詳しく描かれていた。
2人はどうやら相思相愛の関係がこのまま続いて将来的には一緒になるような雰囲気だね。
歌子の才能
歌子を演じている上白石萌歌。
彼女は歌手活動も行うほどの実力者。
物語の中では惜しげもなくアカペラで様々な楽曲を歌ってみせる。
その彼女に惚れ込んで才能をさらに伸ばそうと近づいてくるのが下地先生。
片桐はいり扮するこの先生は、何かにつけて歌子につきまとう。
必死に逃げまわる歌子と先生の様子は、典型的なドタバタ劇。
2人の追いかけっこが物語の中でどれだけ繰り返されただろう。
予告編の中ではどうやら諦めて、歌子がステージで歌うようなこともありそう。
来週の展開
ここがロケの行われた場所。
どうやら予告編では暢子は東京行きを希望している。
物語の当初の発表でも東京での出会いがいろいろ準備されているような。
東京でレストランのコックになる夢は果たしてどんなふうに叶えられるのか。
また、比嘉家の家族それぞれがどんな道で暮らしていくのか。
個人的には詐欺に引っかかった賢秀の去就に大いに注目。