今週1週間は舞台をほぼ東京と鶴見で描かれることになる。
暢子はストーブ前ポジションを獲得するために新しいメイン料理の開発に余念がない。
沖縄から母親と一緒に上京してきた歌子は大学病院で精密検査を受けた。
今日はその結果が明らかに。
さらにフォンターナの料理長二ツ橋は、ついに退職願を提出。
やはり長年親しんだ職場を離れる決意をしたようだ。
過去に二ツ橋とオーナー房子にどんないきさつがあったかが今日詳しく語られることに。
そこには、表立って言葉に出して聞くことのできないそれぞれの切ない思いが。
どうやら、東京と鶴見で房子や三郎さんが活躍していた頃何か特別ないきさつがあったような雰囲気。
物語は、少しずつだが過去から伝わってきたそれぞれの思いがあるらしい。
目次
歌子のささやかな望み
大学病院で検査をして告げられたのは、結果が分かるのは1週間後だという事。
それまでは、はやる気持ちを抑えてじっと待つしかない。
歌子にとって、自分の体の弱さ、時々襲う発熱など、不本意だと思うばかり。
お母さんに告げる。
もし高額な薬を使って治療をするようになっても、自分はその治療を受けたくない。
沖縄のあの家でひっそりと暮らしたい。
姉2人が目標を叶えて頑張っているのに、自分は結婚も恋愛も仕事も何もかもが叶うことなくいつまでたっても同じところぐるぐる回るだけ。
このまま年取って死んでしまうだけだと。
たとえ、重大な病気が見つかったとしても、さらに経済的な負担を家にかけるわけにはいかない。
歌子の性格からすればこんな気持ちに陥るのもわからないでもない。
周りのものが気をきかせて、動物園などに誘ってくれたが、もちろん行くはずもなく。
二ツ橋シェフからの引き継ぎ
二ツ橋シェフはフォンターナを辞めるにあたって仕入先についての引き継ぎ事項があると暢子を港に誘う。
どうやら、魚介関係の取引先のようだ。
そこで様々な人に引き合わせてくれた上に、シェフと2人で食事をすることに。
たまたま良いイカが上がっていたので、それをさばいて刺身で食べる。
こういったサービスは全国どこの港でもあると思うけど、利用する人は限られているよね。
北海道在住の私でもこういった仕組みはよくわかるけど、残念ながら利用した事はほとんどない。
味は絶対うまいと思うんだよなぁ。
時間を見つけてじっくり味わいたいよね。
二ツ橋シェフとオーナー房子
二ツ橋シェフは自分自身とオーナーとの身の上話を始めた。
しかし、恥ずかしさが先に立つので自分ではなく後輩の打ち明け話と言う設定で物語を。
オーナーに従ってレストランでシェフとして働き始めていた二ツ橋は、やがてオーナーに愛を感じるように。
10年ほど前、思い切って告白。
結婚してください😍
しかし、オーナーの答えは驚くほどあっさり。
あなたの気持ちに応えることはできない。
私には思い人がいる。
その人のことを忘れられないので別な誰かと一緒になるつもりはない。
ふられたことで一旦は店をやめようとさえ思ったようだが、そこは気持ちをぐっと押し殺して、仕事で何とか側にいさせてもらえるように。
物語の中では後輩の話としていたけど、これ実際は二ツ橋本人の話。
男女の機微に驚くほど無頓着だった暢子がこのときばかりは鋭い感が働いた。
料理長はオーナーのことを愛しているんですよね❣️
思わず絶句する二ツ橋。
周りの人のデリケートな人間関係を聞くうちに、少しずつ明るさの失われていく暢子。
二ツ橋が退職願を提出した日。
暢子はたまたま現場を目撃してしまった。
自分の知らないところで、いろんな人がいろんな思いを抱いて生きてきたんだと。
房子と三郎さん
戦争前の話、房子と三郎さんはどうやら結婚を誓いあった間柄だったようだ。
しかしそれは事情があって、2人が結ばれる事はなかった。
房子が独身をずっと続けているのに対し、三郎は別の相手と結婚。
房子はいまだに三郎のことが忘れられない。
この2人の過去のエピソードに若き日の賢三が関わっていると思うのは私だけじゃなかろう。
比嘉家と平良家の関わりは過去からずっと続いてきた物語のように思う。
実は、この複雑ないきさつを二ツ橋シェフは調べ上げて知ってしまったようだ。
昨日のエピソードで酔っ払って三郎さんに殴りかかった二ツ橋。
三郎が房子を裏切ったと思い込んでいるのかもしれない。
そして、ずいぶん前のエピソードになるが房子が賢三と古い因縁があると語っていた事実。
いずれ明らかにされるような事柄だと思う。
物語が描きたいもの
歌子の検査結果が発表されたね。
肉体的に問題になるものは特に発見できなかったとのこと。
発熱を始めとする体調不良は、原因不明。
納得できない歌子。
どうしてウチだけ熱が出て、思い通りにならない😡
自分自身への不甲斐なさ、周りにたくさんいる元気ハツラツと暮らしている仲間たちへのひがみ。
言いようのない嫉妬心と自分への失望感。
この物語はそういったことを題材に挙げながら、たとえ不本意でもコツコツ日々暮らすことこそが未来への希望につながるんだと言いたいんだろう。
現代ではかなり昔風の考え方だけど、古いものこそ、今のようなコロナ禍をはじめ、ウクライナ問題などを解決する決め手になるアイテムなんだと言いたいのかもしれないね。