ちむどんどんがどんなスタンスで物語が作られるのか、最近はそんなことをよく考えるように。
今日のストーリーを見て、改めて脚本家の卓越した筆力を感じた。
物語で描かれるような登場人物たちの曖昧な心の動き、そしてそれぞれの関わりなど。
これを面白いと感じるか、つまらないと感じるかで意見が分かれる可能性もあるが、朝ドラファンの1人として、このような描き方はむしろ自然な形がして受け入れやすい。
物語は70年代後半。
私自身も、ちょうど東京にいた頃で、記憶にも新しい。
暢子は自分自身の恋心に気がついて、仕事もろくに手がつかなくなる。
その状態は周りの人にも同様な展開が。
とりわけ和彦と愛。
この2人の関係にもどうやら暗雲。
私的には今日のドラマの中では、この2人のやりとりが脚本家の真骨頂だったような気が。
若者たちは未経験の未来について、不安を抱きつつも前へ進もうとするが、どうしても及び腰、逃げ腰。
それは言ってみれば、お相手に対する失礼な行動と受け取られかねない。
愛の心情吐露を全く受け止められない和彦。
ちむどんどんが面白くなるとすればこれからじゃなかろうかと勝手に思い込んでいる。
目次
大丈夫でない暢子
失恋のエピソードは様々な物語で散々語られてきたけど、暢子のは場合はちょっと違った。
好きになってはいけない人を好きになってしまったことで、告白のしようもなければ、簡単に諦めることもままならない。
不慣れな当事者にとっては、何をやるにも気になって仕方がない。
ぼーっとしてしまってミスを連発。
さらにはそんな暢子に追い打ちをかけるような智の振る舞い。
彼の存在は暢子にとっては明らかにプレッシャー。
やや無理があるような設定だけど、自分の気持ちを夢を叶えるために全力で暢子にアタック。
仕事の都合で一旦沖縄に帰る旨をわざわざ報告に来るが、それもまた迷惑な話だったりして🤣💦
こういう場合、自分で気持ちを整理するしか前へ進めないんだよな。
二ツ橋シェフのアドバイス😅
暢子の1辺はフォンターナのスタッフにも全て知れ渡ることに。
心配した二ツ橋がアドバイスを私にやってくる。
心配事があるなら相談して
話す事は特にありませんと暢子。
だったらきちんと仕事をしてくださいと二ツ橋。
このやりとりは明らかにコメディー。
アドバイスは全く役に立たなかったけれど、暢子の気持ちは少なくとも明るくなったのは確か。
しかし、二ツ橋シェフのアドバイスは荒れ狂う恋心自分の意思で押さえ込んだと。
当然、できる人とできない人がいるわけで。
力いっぱい頑張る部分と、力いっぱい辛抱する部分。
さらに、メリハリをつけて休息を取る寛容さ。
あげてしまえばこれぐらいのものしかないかな?
その場にとどまることなく、時間を過ごすことで状況は刻一刻と変化するものなので。
愛と和彦の切ない事情
今日の1番のメインはここだよね。
愛は自分の特集記事が最終選考まで残ったことを知らされる。
その一方で父親からは結婚式場の予約と、仕事を辞めて家庭に入る旨の催促を。
愛自身は、女としての幸せを求める部分と仕事でしっかり結果を残したい前向きな気持ち。
和彦からアドバイスが欲しいと思っていたが。
ここでの和彦の対応が見ものだったね。
愛の意思を尊重する。
これ、経験的に見ても1番だめなやつ🙅🏻
君のことに興味がないよって宣言してるようなもんなんだよね。
親身になって考えるためには、まず自分の意見を明確にしなきゃね。
やりとりの中でうまいと思った部分が1つ。
問い詰められた和彦が愛に謝罪してしまう。
そのことでがっかり感が頂点に達する愛。
謝ってちゃっだめなんだよね。
もちろん喧嘩はもっとだめだけど。
何が1番大切かって言うと、
和彦の心の温度と愛の心の温度がまるで合ってないってこと。
2人ともそのことに気がついていないからこの関係は不幸な関係だと言わざるを得ないなぁ。
周りの人たちも、2人の関係がどんなふうに進むのか興味津々だけど。
この時代背景だと、仕事と家庭の両立はかなりな難題。
これを両立するのはね、情熱とか協力とかそんなレベルの議論じゃ絶対無理だよな。
とりあえずこんなものでと諦めてしまえばそれなりのことができるかなぐらい。
最初にやらなきゃいけないのは、自分が何を求めているかしっかりと知ることだね。
それで答えが決まるんだろうと。
愛が和彦に最後に尋ねた質問。
誰か好きな人でもいるの?
脚本家羽原大介の真骨頂❣️
こんなやりとりを演出できるとなるとやっぱり評価を上げるしかないなぁと。
フォンターナに激震
フォンターナではこともあろうにいっぺんに3人の退職届が届けられていた。
矢作、玉島、桃木。
3人は、普段からちょっと不思議な存在だったからね。
スタッフとして確かな実力は備えていただろうけど、奉公するって雰囲気ではなかったな。
ピンチに陥ったフォンターナは、その日の仕事をこなすためにオーナー自らが厨房に立つと宣言。
なるほど、これは大事だわ。
暢子のストーブ前試験の時も、二ツ橋シェフの長期離脱の時も決して厨房に入ろうとはしなかったから、今回はかなり追い詰められたと見て良い。
素朴な疑問だけど、まさか着物で仕事するのかな?
どんないでたちでオーナーが登場するのか見てみたい気分。