開店がいよいよあと1週間に迫った『ちむどんどん』
準備は順調なようだが、気がかりな事は後を絶たない。
細かい手続きもさることながら、やはりこれから来るだろうお客さんのことを想像すると、果たして準備が正しいのかどうかすら心配になってしまう。
料理人として雇われた矢作は相変わらずのポーカーフェイス。
しかし会話の中で所々見え隠れするのは、矢作なりに新規開店する店にとって何が必要なのかをきちんと見ているようなところが。
そして、今日のエピソードで特筆すべきは歌子が比嘉家の計らいで東京に来ることになった。
沖縄のお母ちゃん優子と長女良子の考えは同じだったね。
東京で子育てしながら店をやろうとする暢子に気心の知れた歌子を応援として送り出す。
その歌子は、自分の気持ちを計りかねている智の思いをどう受け止めるべきか、新たな悩みが。
昨日、暢子とお揃いの但し書き付きでもらったネックレスは案の定、歌子だけにプレゼントしたもの。
噛み合っていそうで、意外にバラバラな若者たちの胸の内。
開店と出産が間近な暢子はうまく立ち振る舞えるのかどうか。
目次
沖縄から東京へ
沖縄の比嘉家ではやっぱり東京で1人でがんばっている暢子が心配。
開店を間近に控えた状態で、スタッフが2人だけでは心もとない。
優子と良子は奇しくも同じ考えで一致していたようだ。
それは沖縄で家事手伝いをしながら歌手活動をしている歌子。
彼女を応援部隊として東京に派遣する。
2人ともその考えにたどり着いたのは、家族の結束がそうさせたのだと思いたい。
物語の中では歌子が単身東京まで行って、『私をここで働かせてください』とたのみこむ形。
どういったいきさつでここまでになったのかはわからないが、比嘉家の気持ちを代表する形で、自ら東京行きを決意したように描かれていたね。
開店間近な店にとっては、新しいスタッフの確保は何にも増して頼もしく感じただろう。
料理人矢作の立ち位置
料理人としての矢作は新規開店する店に何が必要なのかを彼なりに心配しているような。
雇われた立場の彼にしてみれば、契約以上のことをしようとするのは、それはそれで心苦しさを感じてしまうのかもしれない。
要するにでしゃばっていると思われたくない気持ちだってあるはず。
彼の担当はあくまでも料理。
決められた食材とメニューで、きっちりと料理を作り上げる。
そのためにはどうすればいいのかが彼なりによくわかっているような。
暢子は一生懸命頑張ってはいるが、始まる前の準備の段階ではまだ暗中模索の部分も多そうな雰囲気。
どんな食材を調達するかに心血を注いでいて、細かな手続き等はやっぱり抜け落ちる部分だってありそう。
矢作が色々と問い合わせてくるが、物語上それは“嫌味を言っている”ような描かれ方。
本当は店にとって必要なことをきちんと整えるための助言だと捉えれば、それほど腹が立つこともない。
ただし、物語の上では矢作はやはり非協力的な描かれ方だよね。
タメ口は相変わらずだしね。
今日は、沖縄から上京してきた歌子との出会いもしっかり描かれていた。
暢子の日常
暢子のお腹はそろそろかなり大きく目立ってきてもいい頃だが、なんとなくそんな風には見えない。
しかし、腰に手を当てながら歩いている様子などはいかにも妊婦なように映った。
開店準備をしっかりしつつも、家のこともやらなければならない。
そして、いまだに暗中模索な部分もたっぷり。
沖縄料理って、独特の言葉遣いがたくさんあるので、最近でこそ多少メジャーな呼び名も認知されつつはあるが基本、ほとんどわからないものが多いと言える。
私など、ゴーヤとかチャンプルー程度の事しかわからない。
さらには、調べてみると、ゴーヤなどは品種改良がなされていて、今のはあらかじめ苦味が少なくなるように作られているそうな。
昔から沖縄に伝わるゴーヤは顔をしかめるほど苦かったとネット検索で知ることに。
そういったことも含めつつ、新規開店した店ではどんな風にアピールすべきなのか心配事は尽きない。
これからお客さんを招き入れるわけだから、どんなお客さんが来るか想像して準備するしかないわけで。
それに、今出産を控えているような状況。
なるべく、出産直前まで体は少しずつ動かしたほうがいいよとは言われるけど、開店することを考えれば、不安の種は尽きない。
智はカッコ悪くてもいい
今日のエピソードで一番気を引いて目立ったのが智のこと。
歌子へプレゼントしたネックレスのエピソードが語られていた。
仕事で原宿を通りかかったところ売っていたネックレスだが、値札の0を1個見落としていて、金額にびっくりしつつ買ってしまったと。
彼自身は歌子のことが好きだけど、正直自分の気持ちと向き合えないでいるらしい。
善一さんの言葉を借りれば、自分の気持ちを素直に受け入れれば全てがうまくいくよと。
智は暢子との失恋があったので、その事はどうしても負担に思ってしまいがち。
ましてや、好きになったのは暢子の妹。
乗り越えるのは大変そうだけどね。
暢子は智のことが大好きなので、お互い自分の気持ちに正直になればこの2人はうまくいく関係だろうと推察するが。
とりあえず、今日のところはまだ物語が展開し始めたばかり。
この先の、落ち着き先は未だ見えてこない。