今日放送されたちむどんどんは特別な設定で描かれた。
15分しかない放送枠のすべてを賢秀と清恵のエピソードで描ききる。
若者2人のそれぞれの想いの丈を、じっくりと丁寧に描ききった回だと言える。
この物語は、Twitterで毎日のようにダメ出しが指摘されるなど、批判にさらされている。
そんな中での今日のエピソードはアンチな人たちにはどんなふうにうつったんだろう。
私のスタンスとしては悪いところを極力指摘したくない。
どこかに良いところがないか賞賛すべきところがないかを常に探そうと努力する。
その意味で今日描かれたストーリーは満足感以外の何物でもない。
昨日の、後からのハグで思いを伝えたかった賢秀。
突然の行為に戸惑いながら事情を理解できないで困惑する清恵。
それからのお互い見つめ合った2人きりのやりとり。
ちょっとした恋愛ドラマでもこれだけレアで奥深いシーンはなかなかお目にかかれないだろう。
ラブシーンなはずだけど、決していやらしさを感じない。
そして、物語はついに最終的な到着地点まで行き着くことになりそうな。
『ちむどんどん』の復活もどうやら決まった感じ。
目次
賢秀の想いの丈
賢秀の思いっきりの告白がいい味出してたね。
後ろからハグしただけではなかなか伝わらなかったので、言葉にして伝えることに。
好きだから一緒にコツコツ働きたいと言った言葉に嘘はないね。
そして、もし今、中途半端に諦めてしまえば後できっと後悔するとも思ったようだ。
子供の頃、自分の妹が東京に1人送られてしまうことをどうしても許せなかった。
そう言えばこれ、物語が始まって最初の頃のエピソードだと思った。
父親が死んだと聞いて東京から1通の手紙が。
そういえばこの辺のエピソードも記憶に新しいかも。
暢子は、自分から進んで東京に行くことで家計の助けになろうと。
要するに、口減らしってことだよな。
こんな苦しく辛い思いを絶対にさせたくないと思った賢秀。
目の前にいる清恵にも同じ思いを抱いた。
清恵の抱く罪悪感
実は、清恵も賢秀のことを信頼できる大好きな人だと認識。
ただ不器用さがあるのと、過去に自分が犯した過ちについて。
そのことが後ろめたくて申し訳ない。
本当は正直に全て話したかったけど、それができないもどかしさがあった。
そして、賢秀の胸に飛び込もうとすればするほど自分への罪悪感が勝ってしまう。
この頃の女の子の真面目な子たちは、こんなことを考えていたのかなと思ったりもしたね。
どんな場合でも人間は誰かに対して、また自分自身に対しても誠実でなきゃね。
それは老いも若いも関係ないはず。
どんな場合でも相手を敬う気持ちは、すなわち自分自身に対しても誠実でなければ、なかなかできないことなんだよね。
改めて感じるけど失敗のない人生なんてありえない。
失敗して悔し涙を流したことのある人だけがうれし涙の本当の味を知ることになる。
猪野養豚
キャバレーヒットパレードの前のやりとりは賢秀の清恵への説得が失敗したかのように描かれた。
でも、これって時間差だったんだよね。
清恵は賢秀と別れた後すぐに後を追いかけて千葉の養豚場まで。
キャバレーのマダムに正直に打ち明けて、好きな人のところに帰りますと。
つまりあの店を辞めてきた。
覚悟を決めて帰ってきた清恵を賢秀は心から受け入れることになる。
そして、寛大の粋な計らいも。
これからの猪野養豚はお前たち2人でやりくりしろ
これは若い世代への世代交代に描かれるが、2人のことを全面的に信頼している証拠。
そうしてみれば、このエピソードはこれで1段落したことになる。
ついに復活『ちむどんどん』
猪野養豚の豚肉を使った沖縄そば。
それは同じ作り方ながら別次元のおいしさ。
物語だからそうなのかと見ているものは思ってしまいそうになるが、実際はどうなんだろう。
本当のところを知りたい気持ちになる。
物語的にツッコミどころは山ほどあるので、簡単には納得できない部分も。
養豚場の豚肉を指定して仕入れる事は可能なのかな?とも思ったりする。
養豚場では豚の屠殺は行わないよね。
あくまでも出荷してから屠殺場で行うんだよな。
どこから出荷してきた豚とかよほどきちんと追跡しないとわからないと思うんだけど。
豚肉は、豚を殺してからが本当の仕事になるので、朝ドラでは到底描かれるはずもなく。
ただ、物語を真剣に見れば見るほど、そういった素朴な疑問はすぐに湧き上がってくるもので。
しかし、それは置いといて、どうやら『ちむどんどん』復活のための準備は整ったようだ。
看板メニューの沖縄そばの完成が何よりもそれを物語る。
あと二日間で、どれだけの物語が描かれるんだろう?