東大阪生まれの体の弱い引っ込み思案な少女舞は、すぐ熱が出る体質のためにまともに運動する事はおろか学校へ行くこともままならない。
子供の世話で忙殺される両親は悩んだあげく母親の故郷五島で暮らすめぐみの母祥子に預けることを決心する。
祥子は過去に自分の娘めぐみとつらく切ない過去を抱えていた。
それは娘といえども同じ。
しかし今、9歳の舞を目の前にしてどうしてもなんとかしなければの思いはついに思い切った行動に出る。
期間限定とは言え五島のおばあちゃんのところで暮らすことになった舞。
暮らしていく上での決まり事として、
自分のことは自分でする
自分がやりたいことを自分で考えて行動する
2つのスローガンを掲げて始まった田舎暮らし
たくさんの失敗を繰り返しつつも、少しずつ自分自身のアイデンティティーを確立する舞。
やがて熱が出る回数も少なくなり、いくつかの事件を乗り越えた後、ついに大阪へ帰っても良いとのお許しが。
五島のその土地に伝わる様々な風習や、地元の人たちとの交流が微笑ましいエピソードを交えつつ、少女舞がいかにして成長するかが詳しく描かれる。
目次
舞の五島暮らしチャレンジ
ひょっとして熱が出たらどうしようって心配がいつも付きまとっていたけれど。
ばんばは、そんなおどおどした孫を優しく見守る。
そして、舞がいつも発熱して引っ込み思案なのは母親の過保護が原因なことをすぐに見抜いていた。
単純な方法だが、娘と孫を別々にすることで問題解決の糸口がつかめるのではなかろうかと。
そして、様々な経験を繰り返すうち、発熱の原因がおのずとわかってくるような。
舞自身が自分で何かをしようと思って体を動かした時は発熱しなかったことも。
大切なのは自分が何を考え、何を感じ何をしたいのかはっきり自覚すること。
舞は五島暮らしの中で、地元に昔から伝わる様々な風習についても経験を深めていく。
その中で、今回大切なアイテムとなるのがばらもん凧。
子供の成長を願う昔からのしきたりだが、五島独特のもの。
長い間ばんばは娘の家族と連絡を取り会えていなかった。
物語で明らかになったのは親子が喧嘩別れして14年経ったこと。
孫を大切に思う娘が自分に助けを求めてきたとそう考えた、ばんば。
決して家で寝て過ごすわけではなく、五島で暮らすために様々な経験を積ませようとしている。
幸いなことに舞に提案されたいろいろな事柄は舞にとって、どれも皆興味深くやってみたいと思うことばかり。
田舎暮らしとは言え、かなりバラエティに富んだ様々な経験。
発熱とばんばの手伝い
舞は自分のカラに閉じこもって、1人で悩みを深めるときに発熱する傾向が。
1週間の中でいろいろなエピソードが描かれたが友達になってくれた一太君のお母さんがちょうど産気づいた時にも遭遇。
誰かのために何かをしなければと思って全力で動いた場合、実は発熱しないんだよね。
つまり自分の思いが一定レベル以上強ければ発熱する事は無いようだ。
逆に、誰かに遠慮して、どうせ私なんかと思った時、発熱する傾向が。
しかし、五島で様々な経験を積むうちに、どんな経験を重ねても熱が出る事はどこへやら。
週の最後には熱の出ない体にすっかりイメージチェンジ。
孫とちょうど良い距離をおきながらかいがいしく世話をするばんば。
ただ世話するだけではなく、当然のことながら教育係も。
母親の代わりに孫が自立できるまでを優しく見守っていたね。
めぐみと大きく違ったのは、自分ですべてを抱え込まないこと。
めぐみは何もかも自分でしようとして破裂してしまった。
ばんば自身も、娘と苦しく切ない過去を抱えていた。
そのことを考えれば、失敗から学んだ経験と言える。
五島の地元の人との交流
良い友達がたくさんできた。
それは同年代の子供だけではなく、大人も大切な知り合いに。
今回知り合った浦一家も大事な交流をすることになる。
この物語には、悪いことをする人間は一切登場しない。
多少の行き違いはあるが、皆心優しい暖かい人たちばかり。
朝ドラが最も描かなければならない最も求められている設定かもしれない。
舞が独り立ちできる時
最後の凧揚げですっかり生まれ変わった舞。
どうやら熱が出ることとも、おさらばできるような。
今週で五島編は無事終了できることになった。
舞は自分が何をやりたいかを少しずつ見つけることになる。
そして、懐かしい大阪の家族はさらに彼女をパワーアップさせるだろう。
来週は、いよいよ大人になった舞が登場するような雰囲気。
今回は子役を演じた浅田芭路の出番がいつも以上に多かったような気がする。
五島での経験はどうやらこれからも生かされる感じ。
撮影もなんとなくこちらで再び行われるような気が。