今週は今日明日で物語の流れが決着する。
深刻な経営危機に悩む岩倉螺子。
逆転を狙って受けた注文は、同業他社が皆手を出さなかった難しい案件。
工場にある機械ですぐに取り掛かれるような代物ではなかった。
ネジを作る仕事なので、通常は企画品だけど、今回受けた注文は特注品。
ネジ制作のための金型から作る必要が。
それは、自分の力だけではない、他の人たちの協力がなければ到底無理だった。
必死に頑張ってお願いした結果、何とか協力を得られることに。
そんな中、舞はお父ちゃんを励ますために内緒で飛行機作りを加速させていた。
自分の力だけで飛行機を作って、飛ぶところを見せてあげればきっとお父ちゃんは元気になるに違いないと。
健気な発想は、舞の友達も一緒に参加。
舞は友達の久留美ちゃんも巻き込んで飛行機作りを始めることになった。
物語の進行速度はなかなかスピード感があって、飛行機が出来上がって飛ばすところまで描かれる。
ただし、模型飛行機とは言え、初めから上手に飛ばすにはどうやらそれなりのコツがありそうな。
最初の試験飛行は見事に失敗。
思い悩んだ舞たちは工場の若い従業員章に密かに相談。
どうやらアドバイスを得られたような。
そんな中、浩太の特注のネジは何とか納期ギリギリで間に合ったような雰囲気。
目次
特注品を作るために必要なもの
金属加工でも何でもそうだけど手作りとは言え基本的に機械に様々な治具をセットしてその中を材料が通過して製品になる。
今回の注文に必要なのはネジ制作のための金型。
金属を加工するにはより硬い金属の金型が必要になる。
当たり前の事だけど、実はこういった機械の部品を作る仕事と言うのは意外と納期がたっぷり必要になる。
モノにもよるけど、普通は早くて数週間、たいていは数カ月後の場合が多い。
私は木材加工の出身なのでよく承知しているが、木材を成形するための刃物はやはりかなり硬い金属を使っていて納期もたっぷり必要だし、何よりもお値段ががっかりするほど高かった。
物語の中に出てきた金型も同じようなことが言えるんだろうな。
町工場は、お互いが知り合いで全体として機能しているような雰囲気。
その工場の持ち味がそれぞれ違うので、様々な人たちが協力しあってそれぞれの会社経営が成り立っていると言える。
どこでもそうだけど、機械を扱っているとなれば機械のメンテナンスをする人、さらにはその中でも電気系統専門にメンテナンスできる人などの職域に分かれると思う。
私の記憶の中で機械屋さん、電気屋さん、備品の納入屋さん。
そういった人たちとは切っても切れない関係にあった。
もう何十年も前に付き合った人たちだけど、彼らの情報の入った名刺は私はいまだに捨てられずに手元に取ってある。
100枚程度かなと思うけど。
舞たちの秘密基地
舞は貴司君に紹介されたデラシネで飛行機作りを。
そしてどちらかと言えば1人ぼっちの久留美ちゃんを誘うことに。
秘密基地との触れ込みで、子供たちにしてみれば夢一杯の場所になるよね。
この物語の性格から考えると、
脚本家桑原亮子さんの分身とも呼べるのが彼八木巌。
脚本家として心意気を投影しているような存在だろう。
特に物語作りにかける様々な情熱や、感心するのは感じ取る力。
状況を言葉巧みに詩の形で表現。
そしてそのお相手を務めるのが貴司君ってことに。
飛行機作り
舞自身もへ様々な人たちの協力によって模型飛行機作りに勤しんでいた。
何よりも“すみちゃんの飼育係”でお世話になった久留美ちゃんは外すことのできない友達に。
久留美ちゃんはお父さんと2人暮らしの家庭で、彼女は料理なども担当しているようだ。
そういえば料理のレシピを書き写している姿が描かれていたと思った。
久留美ちゃんもお父さんを励ますためにこっそり飛行機作りを始めることに。
この物語は、自分が心をときめかせ素敵だと感じたことを他の人にも伝えるような設定に。
つまり、喜びとか楽しさとかをそれぞれ共有できるようなシステムになっているような。
最初からうまくいくのはね、なかなか厳しいと思うよ。
シンプルな作りの飛行機だけど、意外とデリケートなバランスの上に成り立っているので。
この辺のやりとりは、お父ちゃんに内緒でこっそりやるのが求められる。
翼の角度とか色々とアドバイスしてもらえたね。
私の個人的な印象としては、垂直尾翼が多少曲がっていたかもしれないね。
だって手を離した瞬間地面に向かって旋回しつつ墜落したから。
それでも、きちんと形になっているので、後は微調整で何とかなる。
私も半世紀以上昔、父親が作った飛行機を飛ばしたことが。
その飛行機は大きな円を描きながらぐんぐん上昇して、そしてゴムの動力がなくなった時点でゆっくりと滑空しながら長時間宙に舞っていた。
懐かしい思い出だよね。
ピンチを乗り越える力
大切なのは、自分の情熱や努力に、他の人の協力がきちんと加わること。
自分1人で成し遂げられる人は基本天才。
私たちのような凡人かそれ以下は多くの人たちの助けと、コミュニケーションがあってしかるべきだと。
さて、皆の力が結集したときに、目的は達成される。
締め切りの翌日の早朝。
無事完成品を持って納入することになる。
今日はここまでの物語で、明日今週のストーリーに決着が。