くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

鎌倉殿の13人 ダークサイド北条義時

 

調べてみると「鎌倉殿の13人」は12月18日が最終回の放送となる。

今日のエピソードを入れてもあと9回ほどで物語を完結させる必要が。

この物語の最大の特徴は『承久の乱』であることに違いは無いはず。

しかし、物語のスピードから見て、それ以前のエピソードをキメ細かく丁寧に描いている印象。

今日と来週のエピソードで、「和田義盛の乱」が描かれる。

鎌倉幕府成立後の最大の戦が鎌倉の街中で起こることに。

その嵐に至る様々ないきさつが、脚本家の驚くべき想像力と巧みな筆力によってエピソードとして登場。

物語を見ていて感じたのは、物語をここまで紡ぎ上げてきた様々な登場人物たちのキャラクターが損われることなく巧みに絡み合う。

この物語の中で愛すべきキャラとして人気の和田義盛。

彼について様々なエピソードを交えて詳しく語られた。

そして、脚本家三谷幸喜はこの和田義盛の乱が北条義時の画策によって起きたことと認めつつ、その引き金を引いた張本人が後鳥羽上皇であることも匂わせている。

そう思うと、納得できることしきり。

幕府の中心人物は3代将軍実朝ではなく、執権北条義時なことを後鳥羽上皇は知り抜いていた。

その上で策を弄したと物語では語られている。

思わず、なるほどと唸ってしまう納得感。

和田一族を滅ぼさねば後々に憂いを残すことに

目次

朝廷の思惑

内裏の修理を鎌倉の御家人に請け負わせる後鳥羽上皇

この時後鳥羽上皇は鎌倉幕府の最高責任者が北条義時であることを確認できていた。

そして上皇がかわいいと思っていたのは三代将軍実朝。

内裏の修理を思いつくが、その負担は鎌倉幕府に負わせることとした。

さらには、素性の知れない武士を擁立。

承久の乱で敗北し、朝廷を追放されることになる

義時暗殺を企て、その兵隊たちに和田一族を取り込んだ。

実はこのことが鎌倉方にばれてしまうのだ。

物語の設定としてキャラクターが巧みに利用されている。

和田は武勇には秀でているが、デリケートな政とか駆け引きなどは全く苦手。

平たく言えば難しい事は基本できない質なのだ。

そういった細かい情報も朝廷の側には知られていたのかもしれない。

一本気な坂東武者たちはあっさり騙されて乗せられてしまう💦

この謀反の件は北条義時らに知られるところとなり、当然のことながら厳罰に処されることになる。

この時、和田の身内が混ざっていることが発覚。

一族の長老和田義盛は、自分の身内を何とかして助けようと行動を起こすことになった

和田義盛の一族

一族は100名近い すべて坂東武者

戦をしたり、力競べをするなら和田一族は勇猛果敢で申し分ない。

しかしデリケートな駆け引きはからっきし。

今回も簡単に騙されてしまう。

北条の幕府内のやり方に不平不満がわき起こっていたことが最大の原因とはなっているが、知らないものに焚き付けられて簡単に応じてしまうあたりが、悲劇の始まりだったかも。

北条義時と和田義盛

俺の顔に免じて許してやってくれよ💦

和田義盛は厳罰がおりたことを承知の上で自分の身内を助けようと必死に画策した。

幕府の御所まで赴いて必死に嘆願😭

必死の頼み込みに、北条義時も心が動く。

物語の中でも語られていたが、この時代の御家人の中で和田義盛を嫌いな人などいなかったと語られていた。

それは、北条義時も和田義盛がお気に入りの武将だったようだ。

しかし、義時の考えでは和田義盛はともかくその周りに集まってくる者たちは信用がおけないと考えたようだ。

それ故、憂いの本体は和田義盛と判断。

義盛さえいなくなればと。

三浦義村の立ち位置

和田方に取り入るも北条の腹心

史実によれば、鎌倉市内を戦の嵐が襲ったとなっている。

そして、戦の勝ち負けを決めたのは三浦義村が、当初和田側だったにもかかわらず、途中から北条方に寝返ったからだと記録に残る。

三谷幸喜はその部分にもひとひねり加えていたね。

三浦義村らは技の館で起請文を書かされ、儀式を行ってしまう

要するに、決して寝返らないと約束文を書かされて、儀式を行った場合、約束を違えれば天罰が下るというこの当時の一般的な考えに基づいた行為。

これで、寝返る話はどうやら否定されたかのように映る。

まとめ

仲睦まじい夫婦 しかし跡取りがいない😓

この時代、人々が心の底から恐れていたのは怨霊とか死者の呪い。

日本のお寺とか神社の大半のものが戦国時代以前に作られていることを思えば、そういった目に見える災いを防ぐために人々がどれだけ信仰に頼ろうとしたかがよくわかる。

占い婆 これ演じているのは大竹しのぶ😱

物語の中で特異なキャラクターだが、時代背景を考えればこんな登場人物がいたって決しておかしくはない。

彼女の予言の中で、注目しなければならないのは

この後、戦が起こること。

そして髭面のたくさんの首が由比ヶ浜に並ぶってこと。

これは歴史から見れば和田一族が、戦に敗れ、全員処刑されたことを意味している。

記録では100以上の首が由比ヶ浜にずらりと並んだと残っているようだ。

もちろんその中には和田義盛の首も。

ただ、物語を見ていて感じたのは後世の記録では北条義時こそが張本人のように描かれるが、ストーリーの中では、義時は結局この計画を諦めているように描かれた。

義時はトウに計画中止を伝えるよう指示

実際は計画が実行され大勢の人が死ぬ事ははっきりしているが、脚本家はそのことがあくまでも歴史的なすう勢の上に起こったと解釈している。

つまり、画策したとされる北条義時も歴史の流れの中で運命にあらがえなかったと言う設定。

物語は、後8回分のストーリーで完結。

和田義盛は来週のエピソードで粛清される。