今日から新しく始まった大河ドラマは、あの戦国時代を終わらせたと言わしめた徳川家康が主人公。
歴史的にあまりの有名人なだけに、どんな描かれ方をするのか。
さて、初回放送となった今日。
物語は、いきなり桶狭間の戦いが舞台となって描かれる。
正確には桶狭間の数年前からの様子が、主人公徳川家康を松本潤、家康の正室築山殿を有村架純が演じていた。
今日の物語で登場してきた著名な有名人といえば、まず今川義元。
そして、今川義元の家臣たち。
そして徳川家康の家臣たち。
物語の最後の方で、武田信玄も登場する。
物語を徳川家康の立志伝として見るにはかなりの無理が。
物語のコンセプト、キャラクター設定がかつての徳川家康伝を全く踏襲していないから。
徳川家康はおとぎ話の好きなひ弱な意気地なしのように描かれている。
ドラマのタイトルとなっている
どうする家康は、天下平定を成し遂げた徳川家康の立志伝として描かれているわけではなさそう。
家康はその一生において、様々な選択をしつつ生き抜いてきた。
選択をするときは、追い詰められたギリギリの状態が何度も続いたと言われる。
題名は、その時の家康の心情を言葉にしたものと思われる。
目次
徳川家康の設定
演じている役者たちが30代前後なので、ローティーン設定の役柄はやや無理があるように目に映る。
この時、家康は14歳、妻の瀬名は同い年、ないしは若干年上とされる。
物語の中では瀬名と呼ばれているが、我々歴史を知っている者からすれば
彼女こそ築山殿。
徳川家康が織田信長の指摘を受けて、自分の妻である築山殿と、長男信康を殺害した事件は歴史的にあまりに有名。
実際は、この時から22年後の話にはなるが。
思春期の少年だった徳川家康は、ままごとが大好きな夢見る男の子だったようだ。
正室 瀬名
彼女の存在は、徳川家康にとっては恋女房だったに違いない。
歴史的な事情があって、自分の妻と子供を粛清しなければならなかった家康にとって断腸の思いだっただろう。
徳川家康は、最終的に天下を平定する特別な存在として広く知られるが、それは彼自身の強運にも支えられていただろう。
運の悪い者には、とてもこれだけの歴史的事件に遭遇したまま、無傷で一生を終えることなど不可能だと思うので。
物語の中で少しずつ明らかにされるはずだが、築山殿は後々織田の敵である武田氏と内通しているとして粛清されることになる。
ただし、今描かれている物語のキャラクターはかわいいお姫様。
物語の流れもユーモアたっぷりで登場人物たちも少し浮かれた様子。
家康の家臣たち
徳川家康には、16人の神将と呼ばれる家来たちがいる。
今日の物語の中でも、この中の一部の者たちが登場してきている。
今川義元と桶狭間の戦い
桶狭間の戦いは、今川義元が織田信長の領地に攻め込んだことが原因として知られている。
織田信長の軍勢がわずか2000ないし、3000だったのに対し、今川方は2万5000。
圧倒的な兵力差を情報と卓越した作戦能力で
不利をひっくり返した戦い。
織田信長は、ここで今川義元に勝つことで、歴史の表舞台に登場することになる。
今日のドラマの中で描かれた今川義元は野村萬斎が演じる。
東大随一の狂言役者が演じる義元は存在感たっぷり。
特に舞を舞うシーンなどは天下一品と思われた。
余計なことだが、シン・ゴジラのゴジラのモーションキャプチャーは彼が演じていた。
織田信長との邂逅
物語の最後の方で登場した織田信長。
演じているのは、岡田准一。
時代劇俳優としての彼はどんな役柄もそつなくこなす。
今回の信長は、典型的なサイコパスとして描かれていた。
今日はまだ明らかにされていないが、徳川家康は幼い頃、織田方の人質として捕らわれの身だったので、信長のこともよく知っている。
この物語では、来週以降本格的に登場するようだ。
戦国時代を終結させるための最初の英雄が信長。
この物語の見所の1つはそれぞれ登場してくる歴史的有名人のキャラクター設定にあるのかもしれない。
今までと同じような歴史ドラマとして見るなら、あてが外れるかもしれないだろう。
キャラクターがそれぞれデフォルメされているので、歴史的事実はただなぞっているだけに過ぎないのかも。
とりあえずは何話か続けてみなければ、この物語の本当の面白さは伝わらないのかも。